年上の後輩
「おっはよー! プロデューサー!」
昨日のライブは大成功! お客さんも大賑わいだったし!
まあ、カンペキな自分にはあれくらいお茶の子さいさいさー!
「あれ、杏は? ひょっとして遅刻?」
ちょっと事務所を見渡してみたけど、パッと見では見つからない。
「いや、来るには来たんだが……」
プロデューサーに誘われてソファーを覗いてみると。
「も、もうここまで来るだけで限界……」
杏は朝っぱらからソファーで眠ってる。
昨日の疲れが全然取れてないんだな。
「どうする? むりやり起こすか?」
「ううん、やめとこ」
昨日の活躍を見たらそう思うしかないよね。
「今日くらい、休ませてやってもいいさー」
その寝顔は、なんだかとっても満足そうだった。