二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第14話

INDEX|1ページ/3ページ|

次のページ
 
第14話 レティ乗り込む

 モンキエロ・カルボーネ かなり優秀な魔導師だ。
だが、彼は健康上の理由から管理局に採用される事はなかった。
彼は心臓に大きな欠陥を抱えていたのだ。
 彼は3ヶ月ほど前心臓移植の手術を受けた。
「よくこんな状態の心臓で今まで生きてこられたもんだ」
 医者がそう感心するほど彼の状態は悪化していた。
だが、彼は後にこの手術を受けた事を後悔する事になる。
 それに気付いたのは手術から2週間目の事だった。
自分の中に自分以外の誰か分からないもう一人が居るのだ。
気持ち悪い何かどす黒い感情が自分の心を黒く染めようと狙っている感じだ。
 手術から1ヶ月目、丁度退院の日だった、そいつはモンキエロに話しかけてきた。
「よう相棒、元気か?って言うか俺が元気ならお前も元気だよな、俺はお前の中に居るんだから」
 初めはそんな感じだった。
「お前魔導師なんだってなあ?俺も魔導師だったんだぜ、おまけに医者だった」
 そう、彼の名はクロフォード、だいぶ前にシャマルに殺され移植用臓器にされたあのクロフォードであった。
心臓にはごく稀に元の持ち主の性格や記憶が宿る事があるという。
その仕組みとして、心臓には脳細胞と同じ数だけの神経細胞が存在している事がある。
本来なら数千個有れば充分な数の神経細胞であるにもかかわらず、筋肉細胞よりも数が多い神経細胞が、何故心臓に存在するのか?
有る医学書ではこう説明をしている。
 人間の体はパソコンに例える事が出来、脳みそを、ハードディスクとCPU、メインメモリに例える事が出来るという。
そして心臓の神経細胞はRAMメモリーなのだという。
そしてごく稀にRAMメモリーに情報が残ってしまう事があり、それを移植された場合、コンピュータウィルスに感染する様に前の人間の情報が感染するらしい。

「どうだ、お前医者になりたくはないか?そうすれば今みたいに生活保護で生きなくても、ずっと良い暮らしが出来るぞ」
 その言葉に、耳を貸してしまった事が、彼の最大のミスだった。
気が付いた時には、彼に体を乗っ取られていたのだ。
「シャマル、必ず殺す」
 どす黒いオーラが、彼の体を包んでいた。

 だが彼が戦える様に成るにはまだ暫くの時間を必要とした。
体が弱すぎたのだ、魔力値、魔力量は申し分ない、ただ長い闘病生活が彼の体を相当に弱らせていた。
 今はまだその時ではないと悟ったのだろう?彼はただ、体力の回復を図ってその時に備えるしかなかった。