必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第16話
第16話 いきなり最終決戦
あの逮捕劇から一月半、世の中は信じられないくらい平和だった。
どうやら評議会派の人間達と犯罪者が如何に癒着していたのかがよく分かる。
捜査も一段落の見通しが付き始めた頃、レティ提督が実験施設への総攻撃作戦を立てていた。
今回は地上本部全ての力を結集して全てを終わらせると息巻いている。
だが、事はそんなに簡単に進むはずがなかった。
先に動いたのは評議会派だったのだ。
クラナガンから北に約100km、ヴェルカ国境との中間点付近に広がる森林地帯、嘗てスカリエッティのアジトがあった付近、
突然山の斜面が爆発しそこから放たれた砲撃は本部ビル近くの海上に着弾した。
斜面にぽっかりと穴が空き中から出てきたのはL級戦艦だった。
「上空の次元航行隊と地上本部に次ぐ、少しでも抵抗すればクラナガンを砲撃する!」
いきなりのことだった。
クラナガン市民全てを人質に仕掛けてきたのだ。
こうなっては最強の戦艦も手も足も出せなかった。
上空に待機している事しかできない、地上本部にしてもまさかこんな手で来ようとは思っても見なかったのだろう。
「ご機嫌ようレティ提督、早速だがあなた方には退陣して頂く、要求が受け入れられない場合はクラナガンは火の海だ」
「あら出来ない相談ねぇ、それにそんな事をすればあなた方のお仲間は道連れよ、普通は人質の解放からじゃなくて?」
「うっ、卑怯な……」
「どっちが卑怯なのかしら、まあ人質の返還に関しては応じる用意なら有るけれど……少し待って頂けるかしら?」
そう言って一方的にモニターを切ったのはレティ提督だった。
すぐに、精鋭達が集められる、ちび狸と女狐がタッグを組むと途轍もなく恐ろしいと言う事を評議会派の連中は知らなかった。
一方なのははヴィヴィオの事が心配だった。
今日が平日で本当に良かったと思ったのはカリムからの連絡があったからだ。
ST.ヒルデ魔法学院の生徒達は全員協会本部が保護して既に協会本部のシェルターに避難済みだった。
これで心おきなく戦える。
すぐにレティ提督から指示が出る、作戦開始だった。
「お待たせしましたバーントスパー提督、これより人質の一部を解放します、護送車でそちらに送り届けますのでそれまでは砲撃は待って貰いたい、これはリアルタイムの映像です」
そこには、バルバレスコ監察官を初めとする地上本部の重役達が護送車3台に乗せられる姿が映し出されていた。
「確認した、ではこちらに到着するまで待たせて貰おう」
「そちらに到着するまでおかしな真似はしないで下さいね、護送車には爆薬も積んでありますから万が一の場合は爆破しますので」
本部ビルを護送車が3台出て行く、北に向かって……
「今の内に市民を避難させて下さい」
108部隊や航空防衛隊などの隊員が市民の避難誘導を行っていた。
「今の内に地下に避難して下さい!」
市民達は2年前のJS事件を思い出して不安を隠せないで居た。
ただあの事件の教訓もあったのだろう、避難は驚くほどにスムーズだった。
護送で稼げる時間はせいぜい2時間が限度、その間にどれだけの事が出来るのだろうか?
それは虚しい足掻きになるのではないだろうか?
局員達の間に動揺が広がっていた。
「本部ビルの中の皆さんにお知らせします、もうすぐ転送機付近から白兵戦が始まります、手の空いている者は白兵戦の準備をお願いします」
レティ提督の声だった。
あの逮捕劇から一月半、世の中は信じられないくらい平和だった。
どうやら評議会派の人間達と犯罪者が如何に癒着していたのかがよく分かる。
捜査も一段落の見通しが付き始めた頃、レティ提督が実験施設への総攻撃作戦を立てていた。
今回は地上本部全ての力を結集して全てを終わらせると息巻いている。
だが、事はそんなに簡単に進むはずがなかった。
先に動いたのは評議会派だったのだ。
クラナガンから北に約100km、ヴェルカ国境との中間点付近に広がる森林地帯、嘗てスカリエッティのアジトがあった付近、
突然山の斜面が爆発しそこから放たれた砲撃は本部ビル近くの海上に着弾した。
斜面にぽっかりと穴が空き中から出てきたのはL級戦艦だった。
「上空の次元航行隊と地上本部に次ぐ、少しでも抵抗すればクラナガンを砲撃する!」
いきなりのことだった。
クラナガン市民全てを人質に仕掛けてきたのだ。
こうなっては最強の戦艦も手も足も出せなかった。
上空に待機している事しかできない、地上本部にしてもまさかこんな手で来ようとは思っても見なかったのだろう。
「ご機嫌ようレティ提督、早速だがあなた方には退陣して頂く、要求が受け入れられない場合はクラナガンは火の海だ」
「あら出来ない相談ねぇ、それにそんな事をすればあなた方のお仲間は道連れよ、普通は人質の解放からじゃなくて?」
「うっ、卑怯な……」
「どっちが卑怯なのかしら、まあ人質の返還に関しては応じる用意なら有るけれど……少し待って頂けるかしら?」
そう言って一方的にモニターを切ったのはレティ提督だった。
すぐに、精鋭達が集められる、ちび狸と女狐がタッグを組むと途轍もなく恐ろしいと言う事を評議会派の連中は知らなかった。
一方なのははヴィヴィオの事が心配だった。
今日が平日で本当に良かったと思ったのはカリムからの連絡があったからだ。
ST.ヒルデ魔法学院の生徒達は全員協会本部が保護して既に協会本部のシェルターに避難済みだった。
これで心おきなく戦える。
すぐにレティ提督から指示が出る、作戦開始だった。
「お待たせしましたバーントスパー提督、これより人質の一部を解放します、護送車でそちらに送り届けますのでそれまでは砲撃は待って貰いたい、これはリアルタイムの映像です」
そこには、バルバレスコ監察官を初めとする地上本部の重役達が護送車3台に乗せられる姿が映し出されていた。
「確認した、ではこちらに到着するまで待たせて貰おう」
「そちらに到着するまでおかしな真似はしないで下さいね、護送車には爆薬も積んでありますから万が一の場合は爆破しますので」
本部ビルを護送車が3台出て行く、北に向かって……
「今の内に市民を避難させて下さい」
108部隊や航空防衛隊などの隊員が市民の避難誘導を行っていた。
「今の内に地下に避難して下さい!」
市民達は2年前のJS事件を思い出して不安を隠せないで居た。
ただあの事件の教訓もあったのだろう、避難は驚くほどにスムーズだった。
護送で稼げる時間はせいぜい2時間が限度、その間にどれだけの事が出来るのだろうか?
それは虚しい足掻きになるのではないだろうか?
局員達の間に動揺が広がっていた。
「本部ビルの中の皆さんにお知らせします、もうすぐ転送機付近から白兵戦が始まります、手の空いている者は白兵戦の準備をお願いします」
レティ提督の声だった。
作品名:必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第16話 作家名:酔仙