必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第16話
それから約1時間後、敵勢力のほとんどを殲滅し地上は勝利を収めようとしていた。
だが、施設内に立てこもる研究者達、簡単には逮捕させてくれない様だ。
「糞、こうなったら奴らを道連れに自爆してやる」
自爆スイッチに手を掛ける研究員、しかし、いくらスイッチを押しても何も起こらなかった。
それもその筈である、それはヴェロッサ・アコースとスクライア一族の仕業だった。
ロッサは入り口を見つけると何人かのスクライア一族を潜入させていたのだ。
スクライア一族はそれぞれ変身制御の魔法を持っている。
しかも、いずれも小動物に変身出来る魔法を。
小動物に化けた彼らはこっそりとあちこちの配線を切断していたのだ。
まあ早い話がネズミなどに化けて危険そうな配線をことごとく囓って回ったのだ。
結局、研究員や警備に当たっていた魔導師は全員逮捕され地上や上空にいた戦闘員は全て殲滅された。
クラナガンへの被害を全く出さず戦闘は終結したのであった。
乗ってきた護送車が役に立った、逮捕者を無理矢理詰め込んで帰投する。
「悪いけど飛べる人は飛んで帰ってね、残りは歩きね」
「はい、これシグナムさんとフェイトちゃんにも」
液化濃縮魔力素・マナギンZを渡された。
「「「うぇ~~~、不味い~~~~~~~」」」
なのはも一緒になって飲んだまでは良かったが、余りの不味さに顔をしかめる。
「それもしかしてシャマルの味付けやろ?」
はやてに突っ込まれて、はっと気が付いた。
「味付けは、マリーさんがすべきだね」
こうしてミッドチルダの最も長い1日は、終わった。
第17話につづく
作品名:必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第16話 作家名:酔仙