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26歳会社員をSAOにぶち込んでみた。 第一話

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「サニーさん、ずっと思ってたけど、なんで初期の装備が女性の装備なの?」
 誰もあえて言わなかった禁句に、ここで触れた。
 固まる一同、凍える空気。
 サニーの名と正反対に青ざめるサニーさん。
 ついでに一緒に俺も青ざめる。
 ど、どう反応すりゃいいんだよ……。
 笑って流してやるってのも、あれだし、ほら、なんていうの、これって、わかってても、あれじゃん?
 フォローですら口に出して言えないだろ……! 最悪、墓穴掘る可能性だってあるんだから!
 しかし、そこで無駄なフォローをする人物が一人。
「え、えっと、あの、桜花さん、きっとサニーさんは、女の子になりたかったんだよ!」
 ホイミ、お前か。
 しかも全然フォローになってない。
 サニーさんの手が震えてる。
 おいおい勘弁してくれよ、ここで空気まずくなってPT解散とか、マジでたまんねぇよ!
 桜花は絶対後でシバく。
 そんな時、ようやく、サニーさんが口を開いた。
「ああ! そうだよ! ボクはね! 女の子になりたかったんだ、憧れがあったんだよ!
現実でこんな顔で、モテないからゲームの中だけでは華々しくいたかったんだよ!」
 振り切った態度でそう言いきると、防具を装備し、少しゴツめの鎧に身を包んだ。
 そして、胸を張りながら槍を構えると、桜花に向かって声高らかに宣言する。
「だが、こうなってしまった以上、それは諦めよう。 この世界では、生き残って、地位と名誉を得てみせる!」
 それを聞いた桜花は、何を考えているのかわからない顔でサニーさんを見た後。
「そうそう、そうやって開き直るのが賢いと思う。 何があっても、生き残ろうよ」
 そう言って、笑った。
 ……こいつはどうにも何を考えているのかわからないやつだが。
 決して、悪いやつではないんだろうな、と、俺は思った。