yamatoへ…Ⅰ
進は早々に朝食を済ませると昨夜届いたばかりの訓練学校の制服に袖を通した
「ちょっと大きいかな」
デザインは訓練学校生と同じだったのでどうしても体格の差がそで口や裾にでてしまう
「仕方ないだろ。そのうちちょうどよくなるよ。…うん、とりあえず恰好だけは一端の訓練
学生に見えるな。さて、出かけるか」
二人は家族部屋の鍵を閉めると寮母さんに返しながらお礼を言うと訓練学校の靴をはいて出かけて行った。
訓練学校は歩いて5分かからないところにある。二人は校長室へ向かうとそこで土方に挨拶した
「おはよう。昨日は眠れたかね?進くん。これからは今までと違う世界で戸惑う事が多いと
思うが頑張ってくれたまえ。最初は付いて行くのが大変だと思うが君はそれが可能だと
判断した貴重な人材だと思っている。君のクラスメイトは4人。少ないと思うがこれからの
カリキュラムはほとんどマンツーマンで行われるから…他の訓練学校に君と同じ訓練
予備生は数名いるがこれから先ほとんど接点はないと思う。
厳しい生活が始まるので体調管理だけはしっかり自分で行うように。病み上がり、と
聞いているがどうかね?だるさはないのかね?」
「もう大丈夫です。でもしばらくは定期的に通わないと行けないんですが…これと言って
ダメなこととかはありません。」
進のしっかりした答えを聞いて土方はしっかりうなずくと
「無理な時は無理としっかり言わないと周りが迷惑するからね。普通なら君達は保護者の
元で生活するのが当たり前の頃なんだが…もう少ししたらクラスの誰かが君を迎えに
くると思うんだが…まぁ座って待つとするか」
土方は二人をソファーの座らせた
「守はいつ出航だ?」
「まだ未定です。他の艦が戻ってこないことには出航できないと言われていまして…今
火星で資材の発掘の護衛をしてる艦待ち、らしいのですが…」
「その間に遊星爆弾が落ちてこない事を祈るしかないな。」
「はい」
二人の会話を何気なく聞いていると校長室をノックする音がした。土方が手元のボタンで扉を開けるとそこに先日の4人組で最初に寮に戻ってきた癖っ毛の男の子が立っていた。