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yamatoへ…Ⅴ

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守の手紙から一か月半が過ぎた。進は守の安否を気にしながらも黙々と訓練に従事
していた。


半年の特別訓練ももう少し、となったとき突然基地付近に何かが不時着した。
一番近くにいた二人が捜索へ向かいそこで見たこともない宇宙船を見た。

…そしてすぐそばに倒れている美しい女性…

すでにコト切れていた女性が大切そうに握りしめていたものがポロリと地面に落ちた

緊急回路で火星基地につなぎ状況を説明すると詳しく捜索して地球に帰還する総司令
の艦が6時間後に火星を通過するとの事でその艦で一緒に地球に帰還するよう指令を
受けた

島と進は場所を確認すると一度基地へ戻り自分たちの荷物をまとめそれを守衛に地球の
寮に送るように連絡すると1時間かからないうちに墜落現場に戻ってきた。

そして二人が乗ってきた小型艇に墜落した宇宙船の一部分を積み込み出来るだけたく
さんの写真を撮った。

  「この人はどうする?」

進が島に聞くと

  「きれいな人だっただろうな…残念だけどもう乗せられないし…それにつれて帰っても
   実験台になるだけじゃないかな…それもなんだかかわいそうだから…ここで静かに
   眠ってもらおうか。」(島)
  「でもほんと、きれいな人だな…生きてたら…」(進)
  「生きてたら宇宙人と解ってても好きになっただろう?ってか?」

島がちゃかしたように言ったが島も真顔になって

  「でもきれいな人だよな。俺も…そうかもしれない。」

二人は宇宙船から少し離れた所のくぼみを見つけて自室から持ってきたシーツを敷いて
美しい女性を寝かせもう一枚のシーツをかけて軽く砂をかけた。

  「後30分だぞ」

二人は宇宙船の残骸に何か大切なモノが残っていないかもう一度中に入ってたしかめた



25分後二人を乗せた小型艇が火星を飛び立ち火星軌道上を離れ飛んでいると遠くから
大型の戦艦が姿を現した。その姿は飛んでるのが不思議なくらいボロボロで今まで見た
どの宇宙戦艦よりボロボロだった。二人の乗った小型艇はその艦に吸い込まれるように
収容された
収容される前に島と進は他に駆逐艦や戦艦がないか確認したがどこを見ても戦艦が飛ん
でる様子はどこにもなく進は守の最悪の結果を覚悟した。島もその重々しい空気を感じ
何も言わず進の様子を見ていた
作品名:yamatoへ…Ⅴ 作家名:kei