GANTZ Paradise Lost 田中星人篇
『32:52:05』
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
―――嗚呼、勝った・・・・・・・・・―――
俺の頭の中には、それだけ。
もう、どうでも良い。
右腕や左足に感覚が無い。
それさえも気にならない。
―――秀吉達は、無事だろうか・・・―――
『31:25:08』
俺は何の気なしに周囲を見渡す。
遠くに黒い布に包まれた肉片が見える。
どこからか黒い液体が漏れている。
鼻をツン、と刺す揮発油の匂い。
そして何かが燃える匂い。
―――俺は、終わりか・・・―――
俺はふと思った。
―――まァ、いっか・・・・・―――
『31:09:02』
―――別に、どーでもいいし・・・・・―――
―――死んだら、俺は地獄へ逝くのか・・・?―――
―――フッ、それも良いかな・・・―――
俺がそう思った瞬間、世界が再び爆炎に包まれた。
作品名:GANTZ Paradise Lost 田中星人篇 作家名:プラスチッカー