GANTZ Paradise Lost 田中星人篇
巴マミ宅・・・
その頃、マミは台所に立っていた。
IHヒーターの上には小振りなフライパンが載り、その隣にはパスタ用の大鍋が湯気を立てていた。
フライパンでニンニクと鷹の爪を炒めながらマミは呟く。
「・・・あの黒い球の部屋のこと、キュゥべぇに言ったほうが良いかなぁ・・・・」
マミは料理をしながらもその事しか頭に無かった。
何せ、一度死んだ人間がケロリとした顔でキッチンに立ち、呑気にペペロンチーノなんか作っているのだ。
「でも、帰ってきてもキュゥべぇ居なかったし・・・黙っといたほうが良いのかも・・・」
すると・・・
「・・・あら・・・また・・・?」
マミの手が徐々に消え始めた。
「どうしよう・・・お鍋、焦がしちゃうわ・・・・」
作品名:GANTZ Paradise Lost 田中星人篇 作家名:プラスチッカー