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GANTZ Paradise Lost 田中星人篇

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それから数時間後・・・

俺は自室で撮り溜めていた深夜アニメを見ていた。
最近のアニメは作画にしろ演じる声優にしろ何かとクオリティが高い。
だから見ていて飽きない。

「・・・まあ、有名にもなるわなこのアニメ・・・」

俺は「僕の妹には友達が少ない」のOPを見ながら呟く。
ちなみに「僕の妹には友達が少ない」とは一ヶ月前から放送の始まったアニメだ。
話の内容は貧乏な主人公と友達が極端に少なすぎる妹が何とか頑張って友人作りをする・・・というものなんだが、この妹の作る友人がどいつも強烈な萌えキャラで、いろんな方面で人気があるらしい。
しかも、製作が興都アニメーションで作画が結構綺麗なのもウリだ。
そういう条件が絡んでいるため、放送僅か一ヶ月でかなり有名な作品に成長した。

「喉渇いたな・・・」

と、俺はここで水分を求めてキッチンへと向かった。
部屋を出て、廊下を歩く。
すると・・・



・・・・・・キィィィィィーーーーン・・・・・・・・・




俺の頭の中で金属を打ち鳴らしたような甲高い音が聞こえた。

「・・・・?なんだ・・・?」

最初は耳鳴りかと思ったが、どうやら違うようだ。
音はどんどん大きくなり、やがて目眩がしてくる。

「ぅう・・・・何・・・だ・・・コレ・・・・」

俺は意識を保とうと右手で顔の半分を覆った。
しかし・・・



「・・・・・・!?」




既に俺の右手からは指が消えていた。

「うげっ・・・って事は!?」

俺はその場から自室へと駆け戻った。

「ス、スーツ、スーツ・・・」

俺は無我夢中でガンツスーツを探す。
多分、この調子だとあの部屋へまた行く事になる気がしたからだ。
しかし、中々見つからない。
そうこうしている内にも身体は消えていく。

「ッ・・・クソッ・・・」

もう諦めるか・・・と思った次の瞬間・・・

「あ、あった・・・!」

部屋の片隅の鏡台の上にガンツスーツを見つける。
俺はそれを引っ掴んだ。
同時にガンツスーツを持った手が肩から消え始めた。