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なっちゃん
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俺とあいつと◯◯と

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第四話 学校初日、まさかの…





当然ながら教室に入っても誰もいなかった

空席のなかから自分の席を見つける、最新は席順も出席番号順らしく、黒星というどちらかというと早めに当たりやすい出席番号から案の定窓際の後ろの方だった


「お、ラッキー」


授業中外を見ることができるこういう席は俺にとっては嬉しいものだった
しかも、後ろだしこの席は特等席といっても過言ではない


そういえば、柊はどうなのだろう

柊の方を見る


「あれ?あれ??席見つかんないよ〜」


……………。


ま、そうだろうな

出席番号順に席を辿っているから、なかなかみつからないだろう


どれ、気づいているのか分からないが、少し助言してやろう


「お〜い柊、席は出席番号順になってるみたいだから、お前の席はあの辺じゃないか?」


俺が座っているところから線対称な辺りを示す



「あ、そうなんだ〜、ありがとう」


そう言って、その辺りに行き、自分の席を見つけたようだ
















しばらく経つと開始式に出ていた生徒達が帰ってくる

そしてあっという間に誰もいない教室は新しいクラスメートたちの会話で賑わっていた



それにしても……


「知ってるやつがほとんどいないな…」


普段、同じクラスの生徒には無関心な上、どちらかというと理系の友達が多かった俺にとって、文系クラスであるこの空間は新天地だった



知っているやつといえば、今日出会ったばかりのあの柊つかさとこのクラスの担任になった黒井先生、あとはお馴染みのみな…………


「ってあれ???」



辺りをみて今気づいた


「………湊がいない」


「遥ぁぁぁ!!」


俺がそう思った絶妙のタイミングですごい形相の湊が教室に入ってくる


「俺たち、なんか違うクラスだぞ!?」


「見りゃわかる」


えらく興奮している湊を軽くあしらう



「どういうこっちゃ、誰かの陰謀か!?」


「とりあえずうるさいから、もっと静かに話せ、後、そういう発言は変な誤解を招くからやめとけ」


周りを見ると、こちらに注目が集まっていた
なかには、絶対に誤解しているような、ニヤニヤしているやつもいる
あの青いちっこいやつとか……



「………はぁ」


初日から平和に過ごせていないと実感した
















開始式の後、早速授業が始まった
あのあと黒井先生の登場により、湊は自分のクラスへと強制送還された

ちなみにあいつはB組らしい


しかし、よくよく考えてみるとあいつと違うクラスなのは珍しいことなのかもしれない…というか初めてかもしれない


なんだかんだで腐れ縁だったんだよな


まぁそういうこともあるってことかな



俺は初日の世界史は真面目に受けることにした













「遥くん」



その日の昼休み、授業の終わりを告げるチャイムがなって授業を真面目に受けた軽い達成感に浸っていると、あまり予想していなかった人物に声をかけられた



「ん、どうした?」


柊つかさの登場である


「遥くんはお昼どうするの?」


「昼ご飯を食べる」



「どんだけー」


いや、どんだけーもそんだけーもないだろ、昼休みは昼ご飯を食べるに尽きる



「そ、そうじゃなくて、よかったら私たちと一緒に食べない?」


私たち?
その言葉にはちょいひっかかるがまぁ、他のクラスメイトと少し話すにはちょうどいい機会だな



「んじゃ、お邪魔しようかな」


「うん、こっちだよ〜」


俺は導かれるまま歩いていった




作品名:俺とあいつと◯◯と 作家名:なっちゃん