灰色
ロッカールームの憂鬱
「ふわぁ・・・ねみー」
「授業中寝ているくせによく言う」
「真ちゃんと川島さんが気になって寝れなかったんだよ」
そう言うと真ちゃんは心底嫌そうな顔をして俺を睨む。
なんだよー、怖くねーぞ?
彼女なら包み隠さず俺に話しちゃえば楽になんだろーに。
ま、その後俺が真ちゃんを茶化すから余計に言わないんだろうけど。
部室に入ると主将がいてすぐに練習を始めるから準備しろと言われた。
ま、大会後だから練習量が莫大に増えるのは目に見えている。
誠凛に負けて課題は山積みにあるわけだからな
あー憂鬱ゆーうつ。
昨日の暇人が何を言うって感じだよなーまったく。
「川島さんといつから付き合ってんの?」
ロッカーをガコンと開けると、漫画やら雑誌やらが散らばった汚い中身。
真ちゃんのロッカーを盗み見ると、そりゃあもう美しいこと美しいこと。
「教えて高尾にメリットがあるとは思えないのだよ。」
「嫌そうな顔すんなよー。そんくらい別に恥ずかしがる事でもねーじゃん」
「恥ずかしがってなどいない」
「あーはいはい、あーはいはい」
よーするに真ちゃんは俺にそんな2人の関係を知られたく無いわけだあ?
・・・そんな拒絶されちゃあ、探り入れるしかねーじゃん?