【ゼロの軌跡】 第1章
―空島ヴェスヴェ ドーナツポートー
ゼロとウェイバー屋のおやじはとても陽気に話していた。二人の横には、縄で縛られたカインの姿があった。
おやじ「いやーしっかし、こんのバカ息子と勝負して勝つとはなー。驚いたよ。」
ゼロ「いやいやいや〜〜〜^^」
ゼロはかなり照れていた。
おやじ「ま、約束通りカインを連れてきてくれたわけだし、ウェイバーを二万ベリー(ゼロの全財産)に負けてやろう!!」
ゼロ「よっしゃーーー!!!これでウェイバーゲットだ!!」
ゼロはウェイバーを手に入れた。
おやじ「これがウェイバーの取扱説明書だ。」
ドサッ
おやじは100ページはあるであろう分厚い説明書をテーブルにおいた。
ゼロ「うわっ・・・・これ、全部読まなきゃ・・・・だめ?」
おやじ「・・・・・ああ。」
そして、三時間がたった。
ゼロ「ふっーーーー・・・やっと読み終わった〜〜・・・・」
ぐったり
ゼロはもうすでにヘトヘトである。
おやじ「ハッハッハッ、ご苦労様。これでウェイバーに乗る資格を得たな。さ、ウェイバーに乗ってどこへでも行きな。」
ゼロは港に停めてあるウェイバーの元へ足早に向かった。そして、二万ベリーで手に入れた「マリーホリデー NP10338」に乗った。
ゼロ「すっげー、これが俺のウェイバーか・・・・名前はもう決めてあるんだ。海賊王の初めての船、『メリー号』だ!!今日からよろくな、メリー。」
ガチャッ
ゼロはアクセルである右足のペダルを踏んだ。
フォンフォンフォン・・・・
ウェイバーに取り付けられたストームスフィアエンジンが起動し始めた。
ゼロ「・・・・・・いよいよ・・・か・・・・。」
シュゴォーーッ・・・
ウェイバーは出発目前である。
ぐいっ!
ゼロは舵の役割をもつグリップを握りしめた。
グウォーーーンッッ!!!!!
ストームスフィアエンジンからすさまじい風が放出され、ウェイバーが出発した!!
ゼロ「よーーーし、偉大なる冒険の始まりだ―――!!!」
作品名:【ゼロの軌跡】 第1章 作家名:華原瑠玖