新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第75話
栗栖所長 「我が研究所の毒島という男が、全ての生体兵器を専用の地下エレベーターから持ち出したのだ!!当初は誰の仕業かはわからなかったが、同時に毒島とその助手達が無断で研究所にこなくなったのだ!!!」
要 「・・・・。」
栗栖所長 「ヤツはこの研究の発案第一首謀者だった!!あいつを慕うイカレタ者共も幾人かいた!!恐らく今回の一件はヤツとヤツを狂信するやつらによるものだろう・・・・。」
事件は、一つの兆しを見せ始めた。要は静かに手錠を取り出した。
要 「我々はあなた達を逮捕しなければならない・・・生体兵器培養罪、及びバイオテロ幇助罪だ・・・。」
栗栖所長と研究に携わったものは一斉に逮捕された。そしてしばらくの間、東都生物工学研究所は非難を浴び続けることとなる。
元凶の毒島と彼を慕うもの達は、千葉県内の山中に確保した極秘研究施設で新たな生体兵器を培養していた。
この生物は、初期段階では持ち運びに比較的不自由しない大きさとなっている。海、もしくは川や湖に放てばそこから勝手に巨大化し、短期間の内に強化された巨大生物となる。4tトラック一台でもあれば運搬は十分なのだ。
毒島はここで部下達にある指示を出した。
毒島 「よし・・・・お前達、この究極たる『成果』をトラックに積み込め・・・そして前回同様に東京湾に流せ!!河川では警戒していない!!今のうちに都内の川へ流してしまえ・・・!!!」
部下 「了解です!!」
その時、テレビで所長が逮捕されたとの報道が流れているのを他の部下が知らせに来た。
他の部下 「大変です!!毒島さん!!東都の所長が、バイオ生物培養罪で逮捕されました!!俺達のことがサツにわかるのは時間の問題ですよ!!!」
それを聞いた毒島は、不敵に笑った。
毒島 「ふっ・・・・所長がサツの手に落ちたか・・・俺達も捕まるのは時間の問題・・・か!!!だが、ただで逮捕はされんぞ!!!」
部下 「その通りです!!!」
毒島 「我が研究を世間にぶつけてやる!!!生体兵器、α、β、γをなぁ!!!そして『あの生体兵器』の細胞と生体兵器シリーズの細胞を融合させたものも付録になぁ!!!」
研究施設から一台のトラックが飛び出す。荷台にはカプセル5基が積載されていた。
玉砕覚悟の狂乱者達が去った研究施設は、彼らが仕掛けた時限式爆弾で証拠を跡形もなく吹き飛ばされる。山中に炎の爆炎が立ち昇った。
その日の夜中、カプセルが江戸川に投棄された。東京都内に水面下の脅威が静かに統べり始める。
毒島 「・・・・よし。『島』に戻るぞ。俺の復讐の真の本題に入る・・・・真の究極の成果とやらを東京にぶつけるっっ!!!」
つづく
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第75話 作家名:Kブレイヴ