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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第75話

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  琢磨の珍妙な予想に呆れてしまうさやか。だが、どこかほっとした気持ちになる感じも覚えた。彼なりに「抱え込みすぎるな」と言いたかった気持ちをさやかはなんとなく察したのだ。

  さやか (なんだろ・・・この感じ・・・懐かしい感じがする・・・・けど、あたしは魔法少女・・・・・戦い続けるしかない・・・。)

  ほのかな気持ちも魔法少女という現実が阻む。ドライアス達の暗躍によって誕生された魔女達の存在は、さやかの精神を苦悩させる。




  一方、湾岸地帯。生態兵器の根本は依然として手がかりは掴めなかった。Jバギー内で休憩を取りながら、さわ子と連絡を取る要。二人はここのところ、直接会える機会が少なくなっていた。故にメールよりも直接TELすることを心がけているのだ。

  要 「・・・・ごめんね、さわちゃん。しばらく任務からは離れられそうに無い。どこかで必ず会う予定作るから・・・。」

  さわ子 「ううん・・・私は大丈夫。心配はいらないって・・・テレビのニュースでも持ちきりだったけど、また多摩であった怪物が出たの?」

  要 「いや、あれとは違う種類の奴だった。危険な存在である事は変わりないけどね。ずっと一日中警戒任務さ・・・・さわちゃんはどうなんだ?確か、クラスの劇とか部活で忙しいんだよね?」

  さわ子 「そうなの〜・・・放課後はクラスの劇の練習と吹奏楽部の練習・・・ティータイムにもいけなくってなえちゃいそう〜。」

  要 「なんか、さわちゃんも大変そうだな・・・まぁ、お互い頑張ろう。照れくさくて言いづらかったけど、離れていても俺の想いはいつもさわちゃんの傍にあるよ。」

  歯が浮きすぎるくらいの言葉をいう要。だが、会える機会が少ないさわ子にとっては嬉しい事この上ない言葉だった。

  さわ子 「誠人君・・・うん!私も同じよ!」

  要 「さわちゃん・・・・。」

  それから間も無くして、この日の調査を終えたジェイデッカー・バーニアンが帰還。Jバギーの許に降り立つ。

  ジェイデッカー・バーニアン 『隊長!只今帰還しました!!』

  Jバギー内でさわ子と会話していた要は会話を中断し、またの機会に話すことにした。

  要 「おっと・・・・ジェイデッカーが戻ったみたいだ。さわちゃん!またかけるよ。」

  さわ子 「任務中だったのにごめんね。」

  要 「いや、俺のほうこそ・・・じゃあね、さわちゃん!」

  Jバギーから要が降り、ジェイデッカー・バーニアンに調査結果を問い質す。

  要 「ジェイデッカー、それで何かつかめたか?」

  ジェイデッカー・バーニアン 『いえ、くまなく都内の島々を捜索しましたがこれといった施設等も見あたりませんでした。』

  要 「そうか・・・・一体、誰がどこであれらを造ったんだ・・・??」




  翌日。各通信機から新たな情報が駆け巡る。海上保安庁からだった。

  通信 「こちら海上保安庁・第8警戒隊!東京湾内の海底で不審なカプセルを発見。数は10基余り!!繰り返す・・・。」

  この情報を得た要のチームはカプセルが引き上げられた現場へと急行した。敬礼をしながら現場に立ち会う要。

  要 「警視庁のM.P.D.BRAVEです!」

  海保隊員 「ご苦労様です!こちらがつい先ほど回収されたカプセルになります!」

  カプセルを拝見する要。きゅっと眉間にしわを寄せた。

  要 「これは・・・・?!何か文字が書いてある!!汚れていてわかりにくいが・・・・東都・・・・生・・・学・・・・・研・・・所?!これはもしや、東都生物工学研究所の事か?!!」

  東都生物工学研究所。東京の生物工学研究所である。関東のトップクラスの研究者達が日々生物工学の研究をしている所である。

  要は直ちにこの新たな情報を冴島に通達した。

  要 「・・・というわけなんです。冴島警視総監!!」  

  冴島 「・・・そうか。東都生工研か・・・今回の事件と深く関わりがありそうだな!!うむ!!直ちに調査に向かってくれたまえ!!第二のBLWを阻止する為にもな!!」

  要 「第二の・・・BLW・・・・!!わかりました!!直ちに調査します!!」

  調査に出向いた要達と警視庁の捜査一課。最高責任者の所長と面会する。

  要 「この度の生体兵器と思われる事件におきまして、あなた方の研究所の名が記されたカプセルが10基余り海底から発見されました。この数は、今回我々が駆逐した巨大生物の数と一致します。栗栖所長、この点について色々とお聞きしたい事が・・・。」

  栗栖所長 「・・・・な、なんのことでしょうね・・・いたずらとしか思えませんが・・・帰ってください・・・。」

  刑事A 「何も疚しいものがなければ拒む事はないでしょう?!それにこんないたずらなんてありえないですよ!!」

  栗栖所長 「いいから帰ってくれっ!!!」

  要と同行していた一人の刑事が、証拠の写真を見せ付ける。

  刑事B 「そこまでおっしゃるのなら、せめてこの写真のものがあるかどうか調査させてくださいよ!!それだけのことで拒む理由があるんですか?!!」

  栗栖所長 「うるさい!!帰ってくれ・・・・・帰れって言ってるだろうがっ!!!」

  写真のものがあるか否かを調査する事に怒鳴ってまで拒むのはいささか怪しい。毅然とした態度で要は言った。

  要 「この事件は、関東沿岸部全域の市民の命に関わる問題です!!そこまで拒むようでしたら、強制捜査に踏み切りますよ!!!我々は一刻も早くこの問題を解決させるべく、行動しているんだっっ!!!」

  栗栖所長 「ぐっ・・・!!!」

  かくして調査のメスが東都生物工学研究所に及んだ。そして同研究所の地下より、問題のカプセルと同じ物が発見される。更にその場所は極秘で行なわれていた生体兵器の研究施設だったのだ。

  カプセルの内部には巨大生物と酷似したものが浮いていた。栗栖所長は観念したように吐き漏らし始める。

  栗栖所長 「これは・・・極秘で行なわれていた生体兵器の研究施設だ・・・生体兵器13号、14号、15号が造られた場所だ・・・これらは、我々が新たに開発した細胞とヒトのがん細胞を融合させた生体兵器だった。」

  要 「がん細胞?!!」

  栗栖所長 「一度カプセルの外へ解き放てば急激に成長を遂げ、大型になる。だが、我々はこの生物の開発研究を断念した・・・場合によっては対処不能な生物になるかもしれないと思ったからだ!!!そう、あのBLWのように・・・・元よりそれらに対向すべく造り上げられたのだ・・・。」

  要はカプセルを見ながら静かに問い質す。

  要 「それで・・・どうしたんだ?」    

  所長 「毒殺を決行した・・・だが、あらゆる毒が効かなかった!!!死なないのだ!!!その為に硫酸でまとめて溶かすことにした・・・その矢先だった!!」

  刑事B 「その矢先に何が起こった?」