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魔法少女リリカルウィッチーズvol.4

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「巣のコアが浮上しているというのは確かだ。今、聖王のゆりかごが起動して徐々に空へと昇っていっている。まずはここから脱出する。間もなく到着するから、それまで持ちこたえてくれ」
「了解」
サーニャは通信を終える。
それから数分後。バルクホルン達が到着した。
「無事か、二人とも!」
バルクホルンが二人に訊く。
「私もサーニャも無事だぞ」
「しかし、こいつは大きいな…」
シグナムが大型ネウロイを見上げながら言う。
「私らだけじゃキツい。バルクホルン、ここは…」
「ああ。一旦巣を出るぞ」
六人は巣から脱出を図る。
が、
「ま、そう簡単に逃がしちゃくれねーよな」
六人の行く手を大型ネウロイから量産された小型ネウロイが阻む。
「何、問題ない」
「そうそう。要は、一点突破を狙ってけばいいんだよ」
バルクホルンが呟き、エーリカが続ける。
「一点突破、か。ふむ、悪くない」
だが…言って、シグナムは前に出て構える。
「ここは私達で引き受ける。…アギト、やるぞ」
「合点だ!」
シグナムは左手を前方に突き出す。
「悪いが一瞬で終わらせてもらう」
「「剣閃烈火!火龍一閃ッ!!」」
と、彼女の左手に剣を模した炎が発生し、それを真横に薙ぎ払う。それは振り抜かれる時に伸び、ネウロイを巻き込んでいく。それだけで、大量にいた小型ネウロイを全て殲滅してしまった。
「さぁ、行くぞ」
「デタラメすぎる威力の魔法だな」
エイラが威力を目の当たりにして言う。
「アギトがいなければ、発動は不可能だった」
シグナムはそれに答え、
「グズグズしているとまた囲まれる。急ぐぞ」
バルクホルンが言って六人は巣からの脱出を始め…やがて、先程芳佳達と別れた場所まで戻ってくる。
「ここも…」
「さっき粗方ぶっ倒してきたんだけどな…くそ」
再び多数の小型ネウロイに行く手を阻まれる。
「ここは巣だし、沸いてくるのは仕方ないかもねー」
エーリカが言う。しかしその口調に微塵の緊張感もない。
「随分、余裕そうだな?」
シグナムが訊く。
「この六人なら全然心配してないからね」
「フ…そうか」
「なら、期待に応えねーとな」
「エイラ、私達も」
「ああ、サーニャ」
「よし。皆、行くぞ!」
六人は戦闘体勢に入る。その時、
ピンクと黄色。2つの魔力砲撃がネウロイ集団の一部を殲滅する。
「この魔力光の色は…!」
「ああ。来たみてーだな!」
ネウロイが砕け散った破片が舞う。その中を飛んでくるのは管理局の二大エース、高町なのはとフェイト・T・ハラオウンだ。
「全員無事みたいだね、良かった」
到着したなのはが言う。
「おせーよ。もう脱出するとこだったんだからな」
「ごめんね、少し外で手間取っちゃって」
フェイトが言う。
「外はどうなっている?」
シグナムが訊く。
「今のところは聖王のゆりかごが浮上を続けているって点以外は変化ないよ」
ただ…と、なのはは続ける。
「ネウロイの狙いなんだけどね、恐らく…」
「あれか」
「多分、ね」
「だとしたら、事はもうこの世界のことだけじゃなくなるぞ」
隊長達は納得したように会話を進める。
「何のことだ?」
バルクホルンが訊く。
「聖王のゆりかごを奪ったネウロイの、本当の狙い。それがわかったかも知れないんだ」
フェイトが答える。
「それは?」
「まずはここから脱出するのが先。話はそれから全体に通すよ」
なのはがそう言うと、八人は巣から脱出するため出口へ急ぐ。

「はあっ!」
ギンガは武装隊を率いて陸戦型ネウロイと戦い続けていた。
「まだ来るのね…」
終わりが見えない戦いに、自分含め他の隊員達も疲労の色を濃く見せ始めていた。
「皆、挫けないで!今ここを突破されれば二度と首都は奪還出来ない!」
その声と同時に砲台破壊任務に回っていたスバルとエリオ、ティアナが戦線に舞い戻り、スバルが周囲の味方を鼓舞して自ら陸戦型ネウロイを叩きに行く。その姿につられるように武装隊の面々も士気を高め、出来うる限りの戦いを始めた。
その様子を見ていたゲンヤは、はやてからの通信に応答する。
「どうした?」
「ナカジマ三佐…ゆりかごのあの動き、見覚えありません?まるで…」
「俺も思ってたよ。これじゃまるで…」
「JS事件の時のようだ」
「JS事件の時のようですよね」
二人の声が重なる。JS事件とは、科学者:ジェイル・スカリエッティによる聖王のゆりかごを狙って引き起こされた事件のことだ。
今回のゆりかごネウロイの動きも、まさにその時の動きに酷似していた。
「となれば、狙いは…」
「ああ…だろうな」
「八神二佐!」
そこへ割り込むようにミーナから通信が入る。
「ミーナ中佐、どないしました?」
「突入班が脱出してきました」
「了解です。ほな、一旦各自の部隊に戻るよう伝えてもらえますか」
「了解」
ミーナからの通信が終わると、はやては呟く。
「…さあ、最終決戦や」