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魔導騎士ショウ

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登場人物

市原翔
性別:男
年齢:20
愛称:ショウ
出身:地球
登録区分:魔導師
ランク:空戦S+
デバイス:ウイングスター

詳細
地球にいた頃のなのはの友人。
密かになのはに恋心を抱いている。
あることがきっかけで魔導師となり、なのはと再開することとなる。
デバイスは基本的には剣だが、銃式にもなる。
性格は誰にでも優しい。


ゼロ・ハーストン
性別:男
年齢:20
愛称:ゼロ
出身:ミッドチルダ
登録区分:魔導師
ランク:空戦S+
デバイス:ファントム

詳細
クールかつ人見知りが激しい。
復活した機動六課の特別部隊に所属。
特別部隊の隊長。
デバイスはショウと同じく基本的には剣で、銃式にもなる。
ある目的で六課に入る。


ロード・カリス

詳細
全てが謎につつまれていて、ミッドチルダでの凶悪指名手配犯。
額に傷があるのが特徴







プロローグ

辺り全体を火が包み込む。

ミッドチルダの研究施設が崩壊したのであった。

空から管理局の魔導師が何小隊かが現場に向かって飛んでくる。

火の中に立っていた額に傷がある男は囁く。

「ちっ…管理局か…そろそろ行くか…」

男は炎の中に消えていった。

「こちら管理局所属魔導師No.014。研究施設既に崩壊したあとです。ロード・カリスの姿…確認できません。」

「了解。現場検証等、お願いします。」

明るい関西弁口調で命令する。

「また、逃げられてしもたなぁ…」

後にL・K事件と呼ばれる事件はここから急激に展開が早くなるのであった。


























第1話 白き魔導騎士



「ふぁぁぁ…」

大きな欠伸をしているのは僕、市原翔だ。

え、何で僕は欠伸をしているかだって?

退屈…だからかな?

毎日同じことの繰り返しで正直飽きてきたかも…

刺激がほしいのかもしれない。

みんなもたまにあるだろ?

「ショウ、お前…誰に話してるんだよ?」

「誰にって決まってるだろ。読者のみんなにわかりやすいように…」

「お前…バカか?」

程よいくツッコミいれてくれるのは佐藤茂。同じ大学の友人だ。

とまぁ、こんな感じで毎日大学に通ってるわけだけど、本当に毎日が同じことの繰り返し。

「しかしお前、絶対考古学の大学に行くと思ったぜ?」

茂が僕に言ってきた。

「何でだよ?」

「だってお前の親二人考古学者だろ?だったら普通息子も…」

「プロ野球選手の子供がプロ野球選手になるとはかぎらないだろ?それと同じさ…」

と僕は溜め息混じりで答えた。

まあこんな調子で僕らの毎日は進むのだ。

正直、平和。

ただ、それだけだ。



某遺跡


「市原先生!ちょっと来てください。」

調査員に呼ばれてメガネをかけたちょいワルオヤジみたいな僕の父、市原晋太郎が調査員に近づく。

「どうした?」

「これ見てください…」

調査員は棒状のものを渡す。

「ふーむ…」

「石化はしてますけど古代の短刀ですかね?」

「短刀にしては大きいだろ?どちらかと言えば剣だろ…」

「どうします?これ…」

晋太郎はボックスに慎重にその石化した剣を入れた。

実にありがちな光景だった。

すると晋太郎は立ち上がり、研究員に述べた。

「私がもって帰ろう。妻が分析してくれるかもしれないからな」

「え?」

「君も知っているだろう、私の妻、朋美は分析のプロだ。」

そう言って晋太郎は遺跡を後にする。

某大学

「ショウ!合コン行こうぜ!」

「パス」

ノリノリな茂が妙にしんどかったので僕は一言ですませた。

「何でだよ〜人手が足りねーんだよ」

ありがちな理由を僕に投げつけてくる。

「パス。僕あんまり合コンとか興味ないから…」

そう軽く流し、講義が終わった教室を後にしようとする。

「お前…本当に合コンとかいかねーよな…なのはちゃんか?」

ピクっと一時的に僕は戸惑って動きを止めた。

なのはという名前に

しかし何事もなかったように僕は歩く。

「どーせ帰ってこねーよ。待ってたってしょうがねーぞ!」

その言葉に振り向きもせず僕は教室をあとにした。

わかってる…

待ってたってしょうがない…

中学を卒業した時点で離れ離れになった。

ウワサでは教師になったとか…

元気にしてるかな…

ばかばかしい、考えるの止めよう…

重い足取りとは裏腹に家の前まで帰ってきてた。

頭の中をクリアにして、玄関の扉を開ける。

「ただいまぁ」

勢いよく玄関の扉を開ける。

タッタッタッっと元気よく走る音が近づいてきて、いきなり僕に抱きつく。

「おかえりぃーお兄ちゃん」

満面な笑顔を僕に向ける。

「友恵…とりあえず離れよ…」

困惑した表情で僕は妹を説得する。

しかし妹は離れるつもりはないみたいだ。

この子は妹の友恵。

小学生四年。

結構世間で言うブラコンだ。

「はいはい。友恵。離れなきゃお兄ちゃんが困るでしょう?」
奥から僕の母、朋美がでてきた。

「は〜い」

やっと解放してくれた。

「もうご飯できるから荷物おいて直ぐに来なさい。」

「うん。」

そうありがちなやりとりを母さんとした後、僕はリビングに向かった。

その後、父さんも帰宅し、夕食をとった。

食事中、父さんは嬉しそうに、僕に今日見つけた、考古物の話をしてきた。

「古い剣を発見したんだ。母さんに分析してもらうために、持って帰ってきた。ショウ、お前も見るか?」

興味ない…と言えば嘘になる。

茂にはああ言ったが、実は考古学には少しながら興味がある。

「後で見に行くよ。」

そう告げて、ご飯をたらいあげた。

その後、父さんの部屋に入り、僕は石化した剣を見せてもらった。

「へぇ…これが…」

軽く、手を触れてみた。

しかしその瞬間、頭の中を一瞬だが見たことないビジョンが映った。

「何だ…今の…」

ビジョンを見た後、軽くふらつく僕。

「どうした?」

父さんはいきなりのことに少し驚いたようだ。

「あ、ううん何でもない…でも何か少しつかれたみたいだから今日はもう寝るよ。」

自分をごまかすように返答する。

「あまり、無茶するなよ。お前は少しオーバーするとこが…」

父さんの言葉が言い終える前に僕の言葉で遮った。

「わかってる、ありがとう。じゃあお休み。」

その後すぐに自分の部屋に向かった。

ビジョンのことは気になったが、めまいがしたため、今日はもう休むことにした。

そのまま僕は深い眠りについた。

夢の中で何度も何度も、夕方見たビジョンを思い出した。

白い騎士みたいな奴が剣を持って立っている。

ふと目が覚めた。

時刻は深夜2時を回っていた。

少し喉が渇いたので、リビングに水を飲もうとし、部屋をでると妙な音に気づいた。

「何だ?」

父さんの部屋からだった。

「ぐっっ」

唸り声が聞こえる。

「父さん?」

僕は扉を開けた。

するとそこには見知らぬ額に傷をつけた男が父さんの首を締め付けていた。

「逃…げろ、そいつ…を持って…」

父さんは石化した剣を指差す。

「う、うぁあああ」

頭が真っ白だった。
作品名:魔導騎士ショウ 作家名:天道 一