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魔導騎士ショウ

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友恵のバリアブルジャケットは解除され元の姿に戻っていた。

「友恵!」

「お兄ちゃん…」

「よく頑張ったな…」

目の奥に熱いものを感じた。

何だか友恵がぼやけて見える。

「くす…お兄ちゃん…泣いてるんだ…泣き虫だね…」

友恵は力一杯笑い、僕をからかった。

「うるさいな…泣いてるわけ…ない…だろ…」

僕は必死に涙を堪えた。

「帰ろう…僕たちの居場所に…」

ウィーン

ウィーン

僕の言葉を警報器が掻き消す。

「何だ!」

「女王の反応消滅。自動自爆スイッチ作動。爆発まであと3分」

「何!」

戦艦内のアナウンスに驚かされる僕たち。

しまったなのはと友恵、2人とも弱ってる。

その2人を一緒に助け出すのは…


僕の推測が最悪の場面をよぎった。

くそ、どうする!

2人だけでも救えれば

この際、自分のことなどどうでも良かった。

「爆発まで後1分」

つべこべ考えてる内に、爆発まで1分切ってしまった。

しまった。2人どころか3人とも。

しかし

「なのは!」

「ショウ!」

その声に希望を感じた。

フェイトとゼロが救援に来たのだ。

「早く行くぞ!」

フェイトがなのはを支え、ゼロが友恵を支えて僕たちはエンペラーを跡にした。


「5…4…3…2…1…」

カウントダウンの後、ドーンと大きな音を立てて、エンペラーは自ら海に向かい、爆発しながら墜落して行く。

僕たちはその光景を静かに見守った。

LS戦艦ヴォルフラム

「………」

はやては静かに報告を待っていた。

「なのはさん…ショウ君のシグナル確認!友恵さんも救出成功です!」

シャーリーさんが送られてきた情報をブリッジの中のメンバーに言う。

「やったぁ〜!」

その報告に六課全員が歓喜の声をあげる。

「シャーリー…なのはちゃんとショウ君につないでもらえる?」

「はい」

エンペラーの墜落を見届けた頃にはやてから通信が入った。

「なのはちゃん…ショウ君…お疲れ様。2人のおかげで事件も無事解決や」

はやては僕たちに感謝の言葉を述べた。

「はやてちゃん違うよ。ショウ君がいてくれたから、解決できたんだよ。」

そうなのははいい、僕の方を見る。

「はやてもなのはも間違ってるぞ」

僕は2人の間違えを指摘した。

「みんながいてくれたから僕は頑張れたんだ、六課のみんながいたから」

僕はそういいながら、六課全員の顔を思い浮かべた。

なのはを始め、フェイトやはやて。

ゼロやヴィータ、シグナムさん。

そしてスバルたち。

みんながいてくれたから友恵を救い出すことができた」

そして最後に僕は友恵の方を見た。


「帰ろう…僕たちの居場所に…」

「うん!」

友恵は満面の笑顔を見せた。

終わった…

長かった戦いも幕を閉じたのであった。


しかし、これで終わりじゃない。

僕たちは歩まなければならない。

それぞれの道に

























エピローグ〜それぞれが歩む道〜




LK事件解決から数日後。

カリスは現在服役中

友恵と4騎士は保護プログラムを受けることとなった。

機動六課本部

「以上がショウ君に下された処分や」

はやてが僕に出された処分内容を伝える。

今回の命令違反で僕に本局から処分の通知がきた。

しかしそれははやても一緒だ。


「たったこれだけ…?なのにどうしてはやての方が…責任が重いんだ」

「しゃーないよ、責任とるんが私の仕事やしな。しばらくは六課も活動停止やからまたのんびりやって行くよ」

はやての処分内容は、2階級降格、つまり二佐から一尉になる。

僕は一礼をし、隊長室を後にし、自室へ行く。

自室で荷造りを始める為だ。

「もう行くのか?」

「うん、明後日から始まるからね」

ゼロが僕の目の前に立つ。

「処分と言う処分でもないな…」

「まあね…君こそ一等空尉に一気に昇進じゃないか」

「ふっ、当然だ。俺はキャリア組何だからな」

ゼロらしく、でかい態度をとる。

全く最後の最後で

そう思うと何だか嬉しかった。

僕はゼロに握手を求めた。

色々あったけど最高のパートナーだ。

ゼロは軽く笑い握手した。

その後、僕は隊員寮の外に出た。

外に出るとなのはが立っていた。

しばらく沈黙が流れる。

「管理局の仕事…続けるんだ…」

先に沈黙を破ったのはなのはだった。

「うん…これから特別講習を受けて、基礎からやり直し」

僕は自分の処分内容を伝える。

「そっか…」

何だか今日のなのははそそっかしい。

そんな気がしてならなかった。

「じゃあね」

僕はなのはに挨拶を告げた。

「待って!」

なのはの声に少し驚いた。

「どうしたの?」

僕はなのはに問いかけた。

「えっと…あの…その…こないだは守ってくれてありがとうも言いたいこと何だけど…それだくなじゃなくて…」


色々と慌ててるなのはを見て何だか笑ってしまう。

「当たり前だろ…君を守るのは…誰よりも大切だから…」

顔を真っ赤にさせながら僕は気持ちを伝えた。
「え…いや…あの…」

なのはも言葉の意味を理解したのか、顔を真っ赤にさせた。

「うん…私も…ショウ君が誰よりも…大切だから…」

珍しく弱々しい声で僕の問に答えるなのは。

一瞬夢かと思ったが間違いなく、なのは自身の言葉だ。

「なのは…帰ってきたら…ヴィヴィオとの約束果たそう…」

「うん!」

なのはは本当に嬉しそうに頷いた。

僕は方向を変え、目的の場所に向かい歩き出す。

自分の足で

「ショウ君…いってらっしゃい…頑張って来てね」

なのはの言葉に、後ろ向きのまま手を上げ

「うん…全力全開で」

そういい歩き始めた。

僕も…そしてみんなも…

それぞれの道に!



                  完















予告




新たな騎士が現れる。

深紅の騎士、目覚めよ!



魔導騎士ショウ〜スカーレットナイト〜

近日公開

作品名:魔導騎士ショウ 作家名:天道 一