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Ib ~とある美術館での物語~

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不思議に思っていると足跡の近くにまた青い字で、

さあ えのなかに おいでよイヴ ひみつのばしょはこのなかだよ

と書かれていた。
今もさっきもこの字は急に現れていた。
いったい誰がなんの為に私を呼ぶのかわからなかったが、このままここにいても仕方がないと思い意を決して絵に一歩足を踏み入れてみた。
だが、踏み入れた足はもともとそこに地面なんてなかったかのようにどんどん沈んでいた。
予想外のことにバランスを崩した私は顔から絵に倒れる様な形になった。
ぶつかる!と思ったときには私は海の中に入った様な感覚に囚われていた。
周りを見てみるとそこは一面真っ黒で光と言えば私が落ちたであろう場所からのみだった。
その光も段々と小さくなっていき最後には見えなくなってしまった。
そのとき私は初めて自分がどんどん沈んでいることに気がついた。
しかし、それに気付いたのと同時に私は意識を失ってしまった。