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Ib ~とある美術館での物語(2)~

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「あー、おいしかったよ、えへへへ。ありがとう、ありがとう。約束だからね、ここ通すよ」

そう言うとドアから目も口も腕も消えて代わりに青いドアノブが現れた。

「このドアで奥に進めるよ。それじゃあね、えへへへ」

ドアは口もないのにそれだけ言うと静かになった。

「まったく、少し回り道になっちゃったわねイヴ」

「うん。でも、やっと先に進めるよ」

「そうね。さて、せっかく通してくれるって言ってるんだし気が変わらないうちにいきましょうか」

私達はそう言いながらドアの奥へと進んだ。