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Ib ~とある美術館での物語(3)~

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「そういえば・・・アタシとイヴにもバラがあったってことは・・・、もしかしてメアリーのバラもあるんじゃないかしら?」

「・・・うん、持ってるよ!黄色いバラ!」

メアリーはそう言うとポケットから黄色のバラを取り出した。

「あら、ホントね。二人ともしっかり持ってるのよ。なくしたりしたらダメよ、誰かに渡すのも危ないからねそれから・・・」

「わー、イヴのバラは赤なんだね。わたしのバラは黄色だよー」

メアリーはギャリーの声を遮ると私のポケットから出ている赤いバラを見てそう言った。

「わたし黄色好きなんだけど、ピンクも好きなんだ。あと青も!」

「・・・人の話は聞きなさいよ」

少しあきれながらギャリーがそう呟いた。

「ねぇねぇ、そろそろ奥へ行ってみよ?外に出られるかもしれないし」

メアリーはそう言いながら通路を進み始めた。

「ちょっと、一人で先に行かないでよ。行きましょイヴ」

私とギャリーもメアリーを追って通路を進み始めた。



              Ib ~とある美術館での物語(4)~ に続く