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ゆらのと

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「それはそうだな」
「だろ。それに、あのいつも澄ましている人形みたいな綺麗な顔が、俺たちに責め立てられて、歪められてるところを想像すると、ゾクゾクするじゃねーか」
「ああ」
「むしろさァ、やられてるうちに良くなってきて、火ィついたみたいにあの柳腰を振ってくるかもな」
「ああいう堅苦しくて真面目そうなののほうが、案外、淫乱なのかも知れねェ」
「それで、やったあとも忘れられなくなって、そのうち、俺たちの一物を欲しがって自分から誘ってくるようになったりしてな」
「恥ずかしそうにうつむいて、めちゃくちゃに突いてくれって頼んでくるってか」
「たまんねーな、それ」
桂で下卑た想像をし、男たちは話をする。
それが、ふと、途切れた。
男たちは最初なにが起きたのかわからなかったに違いない。
戸の近くに座っていた三人は座ったままで、まったく気づかず、もちろん対応なぞできるはずもなく、斬りつけられていた。
一人は右肩を斬られて、その部分から袖が落ちた。
他の二人は胸元を横なぎに斬られ、きもののまえが一文字に裂けた。
それぞれ斬られたきものの下からあらわれた肌には、刀の刃が痛みすら感じる間もなく走り抜けた跡として、血がにじんでいる。
一瞬の出来事だった。
襲撃されているのに気づいた残りふたりのうち片方は、立ちあがりかけたところを斬られ、腰を抜かしたように座りこんだ。
最後のひとりは、中腰になって自分の刀に手をやった直後、思いきり蹴飛ばされた。
その倒れた身体の右腕に、さらに足が襲いかかってくる。
利き腕だ。
それがわかっていて、銀時は容赦なく足を踏みおろす。
下で、男が悲鳴をあげた。
腕の骨は折れただろう。
銀時の頭はなにも考えていなかった。
煮えたぎるような激しい怒りがあって、それにつき動かされていた。
「なんか楽しい話をしてるみてェだな。俺もまぜてくれねェか」
凄みのある声で言い、銀時はまわりにいる男たちをギロリと見渡した。
作品名:ゆらのと 作家名:hujio