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ゆらのと

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「……行こう」
話を打ち切るように、うながした。
トアラはなにも言わず、うなずいた。
それから、また、歩きだす。
部屋へともどる道を進む。
歩きながら、平静を装いつつも、頭には様々なことが去来した。
状況は最悪に近い。
湧いてくる不安を消し去ることはできず、むしろ、それは大きくなって胸を押しつぶそうとする。
ふと、脳裏に銀時の姿が浮かんだ。
会いたい。
そう思う。
会いに行こうと思えば、すぐに行ける距離だ。
しかし、できない。
宇宙海賊の一員として見張りをしている銀時に、会いにいくわけにはいかない。
だいたい、さっき、助けを求めないと決めたのだ。
脳裏に浮かんだ姿を、打ち消す。
胸がきしむように痛んだ。
それでも、桂は表情を崩さずに歩き続けた。















作品名:ゆらのと 作家名:hujio