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Wizard//Magica Wish −1−

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−いくぞっ!ライダー…ダブルキィィィック!!!!−


「ほえ…」

「なにやってんの まどか!はやくいかないと遅刻しちゃうよ!」

「あ、待ってよ さやかちゃん!」


商店街のショーケース越しに映っていたテレビ番組を何気ない気持ちでぼ~っと見ていた少女がいた。桃色の髪色で特徴的なツインテールをした彼女の名前は 鹿目まどか。
見滝原中学校に通う極平凡…いや、一点を除いては極平凡な中学2年生である。

まどか は一緒に通学していた友人…青色の髪色をし、肩にかからない程度のボーイッシュな女の子、美樹さやかの元へ息を切らしながら走っていった。
…ちなみにこの距離、数メートル。

「ご、ごめん さやかちゃん…はぁ…はぁ…つい集中しちゃって」
「ちょっとまどか!あそこからここまでそんなに距離ないじゃない!どんだけ体力ないのよ…それより、早く行こう!」
「うん!」

彼女は雑談をしながら自分達の通う見滝原中学校へと通学する。
ここ、見滝原市は近年になって近代的な都市開発がすすめられた地方都市である。新興住宅地には人工的な景観の緑地や小川が設備され、郊外には風力発電施設や水門、工場などが置かれている。

「そういえば まどか、さっき何を真剣にテレビを見ていたの?」

「え?…え、えっと、…さやかちゃん、絶対笑わない?」

「なによ~もったいぶらないで教えなさいよ~」

「えへへ…えっとね、さやかちゃん。…『仮面ライダー』って知ってる?」

「仮面ライダー?…あぁ、そういえば昔、京介と一緒にみてたな…って、まどか。あんたもしかしてその年になってまだ…」

「え!!?ち、ちがうよ!さっきはたまたま再放送がやってて懐かしいなぁ~ってなっただけで、そ、それに弟の たくや も毎週見てるし…新しいシリーズになるにつれてなんかカッコいぃなって思ってきて…それに、その…!!」

「まどかぁ…あんたほど嘘が下手くそな人は私はなかなか見ないよ…」


まどか はあたふたとしながら弁解を図る…が、間違いなく彼女の発言は自分の首を絞めていた。そんな まどか を さやか は若干呆れながらため息をついていた。


「まぁ別に良いんじゃない?人の趣味なんてそれぞれだし」

「え…う…うん…だよね…えへへ!」

「そんじゃ、さっさと学校に」
「おっはよ!さやか!!それに まどか!!」

「どぅええええええ!!?」

「あ、おはよう杏子ちゃん!」


突如、さやか が振り向いた先に赤いポニーテールをした少女がポッキーを食べながら彼女のすぐ目の前に立っていた。目の前といってもほぼ数センチの距離である。さやか は突然の事で訳のわからない声で発狂し、何故か まどか は何も驚くことなく、すんなりと返事をした。


「きょ、杏子ぉ!!!!あんたは普通に登場できないのかっ!!!!」

「あん?なんだよ さやか~なに怒ってるんだ?機嫌悪いのか?」

「ごめんね杏子ちゃん、べつに さやかちゃん機嫌悪いわけじゃなくって、えっと…」

「ははっ!おいおい さやか!もしかして今日はお客さんが…」

「杏子ぉぉぉぉぉぉ!!!!」


さやか はバックを地面に置き、一瞬で杏子の背後に周り自分の腕を彼女の首にまわしふざけ半分で杏子を拘束する。時々杏子の口からギブっギブっ!…と声が漏れるが さやか は容赦なく続けた。それを見ていた まどか はあわあわ…とその場であたふたしていた。


「だいったいあんたは女の子としてのデリカシーはないのかっ!仮にも私達はまだ14才なのよ!!?まだまだ純粋な乙女でなくちゃいけないのよっ!!?」

「げほっごほっ!ま、待って!!ほ、本当に死ぬ!!ざ、ざやっ!!!!」

「ちょ、ちょっと さやかちゃん!杏子ちゃんは私達と同い年って訳じゃないかもだよ!?」

「まどか は何処に突っ込んでるのよ!!?」


さやか は拘束を解き、杏子を解放した。杏子は地に手をつき、涙目になりながら何度か咳き込んだ。そのまま杏子は再び さやか の目の前に立ち、懐からなにかを取り出した。


「あ~死ぬかと思った…ほら!これやるから機嫌直せって!」

「ぽ、ポッキー?(しかも箱ごと…)ま、今回は多めに見てやるわ」

「ったくホントに素直じゃねぇんだからなぁ~さやか は。あ、そうだ…今日の見回りはあたしとマミとで良かったんだよな?」

「あ、そうだね…あの転校生は?」

「だ~めだ。相変わらずシカトしやがる」

「あの転校生って、ほむらちゃんの事?」

「あぁ。ったく人が下手にでて一緒に戦わないかって勧誘しても『いえ、私一人で十分よ』…って瞬時にお断りだよ!!チっ、クール気取りやがって!!」

「そっか…ほむらちゃん、悪い子だとは思わないんだけどな」

「ま、転校生のことは置いといて…とりあえず、今日は任せたわ杏子!」

「おう、まかしとけ さやか!マミの奴が学校終わるまで私一人で巡回してるわ!じゃあな!!」


…と言い残し、杏子は私服から一瞬で魔法少女に変身し、上空高くへと飛んでいった。

まどか、さやか、杏子はキュウベぇと契約をした『魔法少女』である。
キュウベぇに選ばれた女の子は特別に一つだけ願いを叶えてくれるという特権を持つ。
しかしそれと引き換えにキュウベぇに願いを叶えてもらった女の子は『魔法少女』となり、この世のありとあらゆる『絶望』を形どった怪物『魔女』と戦う使命が与えられる。これが『契約』である。
この3人もキュウベぇにと契約し魔法少女となり、日々魔女と戦っているのである。


「てか、杏子…あんた学校行かなくていいのかよ…」




作品名:Wizard//Magica Wish −1− 作家名:a-o-w