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とある世界の重力掌握

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「俺の名前は、古門 護。この街の学生さ。と同時にレベル5という肩書も持ってるけどさ 」

首をかしげる禁書目録。どうやら部外者の彼女にレベル5がどうだとかは難しかったようだ。

「まあ、レベル5についてはあとで話すとしてこっからが本題だ。禁書目録さんは飯食ったあと、ここを出ていくつもりじゃないか? 」

「なんで、分かるの!? 確かにそう思ってたんだよ 」

「この護は、人の心を読んだりするのが上手いの…….それはそうとして、あなた、自分1人でこの先、慣れない学園都市の中で逃げ続けるつもりなの? 」

「仕方ないんだよ、追われてるんだから……. 」

「そこで、相談なんだけど……この哀歌をお前の護衛としてつけちゃいけないかな? 」

思わず護の顔を見つめるインデックス。

「なんで、あなた達がそこまでするの? 」

「なんでって言われてもな……話聞いてて女の子がピンチなのを助けない手はないってとこかな。哀歌には哀歌で理由があるらしいけど…… 」

「私は自分の魔法名に込めた理由のためにも……いまここであなたを助けなきゃいけないんだ…….わが身の全ては贖うために…….それが私が魔法名にこめた思いなの……だから私はあなたを助ける 」

護は、上条の方も向く。「上条はどうする。まだ全ては信じられないだろうから、協力しろとは言わないけどさ 」

「確かに俺にはまだ良く分からねえ……正直あまりにも色々ありすぎて頭が追いついていかねえ……でも、護が守ろうとする奴が悪人じゃないことはたしかだろ。だったら俺も協力するよ。なんでもできることがあったら言ってくれ 」

「ああ、頼む 」護は心中でだけ呟いた。(やっぱり上条さんは主人公だよ!)

「さて、そうは言ったものの、実際今じゃすることが…….そうだ! インデックスだったけ? とりあえずその服、この街じゃ絶対目立つから着替えたらどうだ? 」

「え? 別にいいんだよ。これはね、『歩く教会』っていう強力な…….. 」「いいから、いいからとりあえず着換えろって、そう思うだろ護? 」

まて!触れるのは…..と声を上げる前に上条の右手がインデックスの修道服にふれ…….『歩く教会』は数秒後、びりびりにちぎれ飛んだ。

「ここは……原作通りなのかよ? 」修道服の切れはしが舞う部屋の中で護と哀歌の溜息と少女の悲鳴が響き渡った。
<章=第十三話 とある部屋の魔法少女>


「不幸だ……. 」頭にいたそうな歯型をつけながら、歩いていく上条に護と哀歌はかける言葉を見つけられないでいた。

つい先ほど、紆余曲折の末、やっと護衛の話をインデックスに承諾させるところまで漕ぎ着けたのだが上条の原作通りのピンクハプニングにより完全にブチ切れたインデックスさんはすさまじい勢いで部屋を飛び出して行ってしまい結局のところインデックスさん護衛作戦は失敗に終わってしまったのだ。

「そう、落ち込むなよ当麻。大丈夫だってあの子は俺と哀歌が探しておくから。上条は学校に急ごうぜ。下手すると遅刻になるぞ? たしか補習があったんだろ? 」

「げ…..朝からのパプニングのせいですっかり忘れてた! わるい護、頼むぜ。 ていうかなんで途中から入ってきたお前の方が俺より優秀なんだよ……. 」上条が愚痴るのも当たり前で護はこの街の学生となってからかなりの好成績を維持している。

「(うーん……たぶんこの世界での立場がレベル5となった時点で、『何か』によって無理やり体裁を整えられたんだろうな…..元の俺は数学苦手だったのに、なんかこの世界では得意科目に1つになったりしてるし……)」そんな護の内心を知るはずもない上条は、さっさと準備を整えフルダッシュで高校に向かっていてしまった。

「さてと……俺らはインデックスを探すことにするか! 」「でも…..どうやって探すつもり? 私にはサーチ能力なんてないよ? それとも護の予知で何とかする気? 」

確かに自分はインデックスがどこに現れるかは知っている。なぜならフードをインデックスが部屋に置き忘れているからである。ここもとことん原作通りだが、このまま原作通りに進むならインデックスはおそらく夕方にはもう一度アパートに来るだろう。

「確かに予知はできるんだけど…..その場合に待つのがどちらも悲劇なんだよな…… 」「え? どういうこと? 」哀歌の問いかけに護はすこし首を振った。

「その話は、後でする。とりあえず今はこの街でインデックスがいける範囲の場所で迷子探ししなきゃならない。そのためには人手が必要だな…… 」

「それなら……『ウォール』のみんなに頼んだらいいんじゃない? たぶんみんな暇してるだろうし 」

しばし『ウォール』メンバーの予定について思い出してみる護。たしかに本人たちの提出している予定表(ウォールでは組織の構成員はリーダーにその週の予定などを書いたプリントを提出するのが義務となっている)には特に用事はなかった。

「じゃあ、それでいこう。哀歌手分けしてみんなに連絡入れよう 」「了解」


30分後、護の部屋には『ウォール』メンバーが勢ぞろいしていた。

「で、そんなことのためにわざわざメンバー全員を呼んだのかよ?まったく人使いの荒いリーダーだぜ….. 」

「愚痴言わないの! だいたい別に用事がないなら仲間同士助け合うのが私達『ウォール』の約束でしょう? 」

「私としては、まあ暇だったし、協力するのは構わないけど……その子探すのにわざわざ全員を呼ぶ理由ってなんなのよ? 」

「それを…..今から…..護が説明するから……」

高杉宗平、クリス・エバーフレイヤ、御坂美希ら『ウォール』メンバーがそろったところで護は今回の迷子探しに『ウォール』メンバー全員を集めた理由を話し始めた。

「俺達『ウォール』の役目は外部組織の掃討、討伐なのは知ってるよな? でももう1つ、統括理事長のアレイスターから『ウォール』に与えられている役目があるんだ 」

護の言葉に顔を見合わせる『ウォール』メンバー達。一番護の身近にいる哀歌さえそんな話は知らなかった。

「それはどんな役目なの?護君? 」

「学園都市の中に『幻想殺し(イマジンブレイカー)』という能力を持つやつがいるって都市伝説を聞いたことはないか? 」

「ああ、聞いたことぐらいはあるぜ。たしか『異能の力を問答無用で打ち消す力』だったけ?」

「そう、その『幻想殺し』っていう力を持つ能力者はここだけの話実在するんだ。その名は『上条 当麻』このアパートの住人で、俺の友人だ。そしてアレイスターから依頼されたのは『上条当麻の監視、および守護』なんだ。アレイスターは『幻想殺し』ってのを自分の計画(プラン)に必要なものだと考えてるらしく重要視してるのさ 」

「リーダーの言うことをすべて信じるとして……じゃあ、なんで今回動く必要があるんだ? たかが迷子探しがその依頼に関係するとは思えないんだが? 」

宗兵のいうことはもっともで、『ウォール』メンバーは魔術というものについて(哀歌を除いて)知らないのだから、そう感じるのも当然だった。
作品名:とある世界の重力掌握 作家名:ジン