Angel Beats! ~君と~
野田
「あ痛ててて……」
入江
「どうしたんですか野田さん?」
野田
「貴様には関係無い…」
関根
「うわぁ…凄い腫れてるね左手……ゆづゆづのボール受け止めたからかな?」
野田
「なっ!?いつの間に……!」
関根
「そうだゆりっぺを呼ぼう!」
野田
「止めろ!そんな事をしたら―――」
ゆり
「私がどうかした?」
野田
「げ!?ゆりっぺ!?」
関根
「あのですね…ノッチがですね左手が腫れているんですよ」
入江
「うわ…凄い……」
ゆり
「凄い腫れてるわね……どうしよう…キャッチャー交代しようかしら……」
野田
「止めろゆりっぺ!そんな事を言うな!!」
ゆり
「じゃあ、どうしろってのよ。この腫れ様は尋常じゃ無いわ」
関根
「ゆりっぺが『痛いの痛いの~飛んでけ~☆』って擦りながらやれば腫れが引くんじゃない?」
入江
「そんな子ども染みた事をやっても治らないと思うよ関根っち」
ゆり
「普通に冷やせば良いんじゃない?」
野田
「頼むゆりっぺ!!やってくれ!!」
ゆり
「嫌よ!!」
関根
「お願いやってよ!」
ゆり
「何で貴女も頼んでいるのよ!!」
関根
「でもどうするの?ゆづゆづのボールを受け止められるのノッチしか居ないよ。それにやるだけで良いんだから」
ゆり
「ん~それもそうね…音無君のボールを受け止められるの野田君しか居ないし…」
入江
「効かないんじゃ……」
関根
「やってみる価値あるよ~」
ゆり
「(仕方無い……)痛いの痛いの~飛んでけ~☆」
野田
「うおおおおお!!元気100000000倍!!!」
入江
「腫れが……!」
関根
「引いた!?」
ゆり
「不思議人間ね…」
********************************************
第27話 Game start! Part10
「日向久しぶりだね。どう?具合は」
背丈は大山より少し小さめな女子が日向に話し掛ける。
「お前……、この高校に居たのか…」
「クラス分け表見ていないの?」
「自分の名前が見つかったら他のクラスの野郎は見ないタイプだからな…俺」
大抵の人は自分の名前を見つけたら他の所には関心は無い。
「そうなんだ…んじゃ、これで次は点取らして貰うよ」
「取れるかな?……俺達強いからな…」
少し威圧を掛けるも臆する事なく彼女は答える。
「やってみなきゃ判らないよ?」
答えると後ろを向くと肩甲骨辺りまで伸びている髪の毛がゆっくりと揺れる。そして、その場を去って行く。
そんな彼女を暫く見送り、居なくなった所で結弦は口を開く。
「彼女の知り合いか?」
「まあな…あいつとは会うのは三年振りかな……」
適当に答えると二人でベンチへ歩くと、まだ大山が気絶していた。
良く鼻の下ら辺を視ると赤い何かがほんのり付いている。鼻血だ。
「大山、死んだな…出血多量で……可哀想に」
死んでいないだろと突っ込みをする結弦。以前に似た様な事があった気がする。
「んで、日向あの人はお前の彼女か?」
「あ~、彼女にしたい位にさ優しいよ。ゆりっぺと違って…。あ、でも彼女じゃねぇぞ」
その言葉を聞いた瞬間、後ろから殺気のオーラが近付いて来るのが分かった。
「俺、ちょっとトイレに行くわ」
オーラを出している主(ぬし)が判るとベンチから勢い良く飛び出るとそれが分かったようにゆりが後ろ頭目掛けてボールをヒットさせた。ゆりの前では全てお見通しという訳だ。
当然、相手は地べたに漫画の様ヘッドスライディングをする。
「………もう、嫌だ……」
地面に突っ伏し、そう嘆く。口の中は泥の味しかしなくて、とても不味い。食堂の麻婆豆腐で口直しをしたいところだ。
無様な日向を当たり前の様にゆりは後ろから笑う。
「あははははははは!!日向君がゴミの様だ!!あははははははははははは!!」
「ゆりっぺさん、悪役(ム○カ)の様ですよ」
遊佐の突っ込みを気にせずそのまま笑い続ける。
(俺がボールを投げるよりゆりの方が向いているだろ……)
再び想う結弦だった。
「あ~あ、哀れな者ですね音無さん」
「…!お前いつの間に…」
背は大山並の大きさ。
そして死んでたまるか戦線、唯一催眠術を使いこなせる直井だ。
「はい、オロナミンZどうぞ」
「あ…ありがと」
最近流行りのオロナミンZを手渡される。とても冷えていて触り心地が良い。
「では、これで」
後ろを向き、即座に何処かへ向かう直井。
普段は戦線メンバーを蔑む眼をするが、何故か結弦にはそういう事は一切しない。
「オロナミンZか……」
キュポっと良い音を立て、一気にオロナミンZを飲み干す。
ゴミ箱はベンチにある為歩かなければならない。
「なあ、音無」
「ん?岩沢?」
行こうとした時、音楽キチで有名な岩沢に声をかけられる。
「あたし達がロックバンドしているのは分かるよな?」
「え、ああ…」
旧校長室に行く際、いつも思わず聞き入ってしまう程上手い音が聞こえて来る。
「スゲェよ……アレ岩沢だったんだ…」
「ついでにひさ子と関根と入江も居るぞ」
ちなみにひさ子はリードギター、関根はベース、入江はドラムだ。
「それで、俺に何か用?」
「あぁ、そうそう」
すっかり忘れた岩沢はスカートのポケットから何かの紙を出す。
その紙にはびっしりと文字が書かれており、何を書いているのか解らない。
「ここなんだけどさ、あたしとしてはベースとドラムを入れたいんだけど、『黄金コード』って呼ばれているんだけどさ、そこを崩さずに入れたいんだよね。どうすれば良いと思う?」
紙を結弦に見せると暫く考え込み、岩沢に思い知らされた。
(音楽キチ……)
「どう?」
真っ直ぐな眼だった。
黄金コードなんてどうでも良い。解らないのだから。
「岩沢さん、ゆづゆづには解らないと思うよ~」
不意に関根が入って来る。謎の単語を言いながら。
「ゆ…ゆづゆづ?誰?」
「誰って音無に決まってんじゃん」
どうやら、
音無 結弦
↓
おとなし ゆづる
↓
ゆづる
↓
ゆづ
↓
ゆづゆづ
と言う訳らしい。
ネーミングセンスが悪い。
「ちょっと!ネーミングセンス良いじゃん!」
「誰に言ってるんだ?」
「さあ?それよりどう思う?ここ」
紙を再び見せられる結弦。
字はびっしり書かれていて解らないが読めなくはない。授業を眠たそうに受け、字が汚くなってしまう学生の字だが、読める。
「ごめん、俺クラシック派なんだ…」
「…そっか…、それは残念だ……」
「へ~ゆづゆづってクラシック派なんだ~」
岩沢はクラシックに感心していないが関根は感心しているみたいだ。
「何でクラシックなの?」
「父さんがオーケストラに入ってて、それでさ」
「岩沢さんコイツ敵だ!」
「どうして?」
訳の解らない事を言う。
その後、クラシックとロックバンドについて語るが当然無視。
暑い中、ご苦労な事で。
「じゃ、ごめんな付き合わせて貰って」
「良いよ」
「あ痛ててて……」
入江
「どうしたんですか野田さん?」
野田
「貴様には関係無い…」
関根
「うわぁ…凄い腫れてるね左手……ゆづゆづのボール受け止めたからかな?」
野田
「なっ!?いつの間に……!」
関根
「そうだゆりっぺを呼ぼう!」
野田
「止めろ!そんな事をしたら―――」
ゆり
「私がどうかした?」
野田
「げ!?ゆりっぺ!?」
関根
「あのですね…ノッチがですね左手が腫れているんですよ」
入江
「うわ…凄い……」
ゆり
「凄い腫れてるわね……どうしよう…キャッチャー交代しようかしら……」
野田
「止めろゆりっぺ!そんな事を言うな!!」
ゆり
「じゃあ、どうしろってのよ。この腫れ様は尋常じゃ無いわ」
関根
「ゆりっぺが『痛いの痛いの~飛んでけ~☆』って擦りながらやれば腫れが引くんじゃない?」
入江
「そんな子ども染みた事をやっても治らないと思うよ関根っち」
ゆり
「普通に冷やせば良いんじゃない?」
野田
「頼むゆりっぺ!!やってくれ!!」
ゆり
「嫌よ!!」
関根
「お願いやってよ!」
ゆり
「何で貴女も頼んでいるのよ!!」
関根
「でもどうするの?ゆづゆづのボールを受け止められるのノッチしか居ないよ。それにやるだけで良いんだから」
ゆり
「ん~それもそうね…音無君のボールを受け止められるの野田君しか居ないし…」
入江
「効かないんじゃ……」
関根
「やってみる価値あるよ~」
ゆり
「(仕方無い……)痛いの痛いの~飛んでけ~☆」
野田
「うおおおおお!!元気100000000倍!!!」
入江
「腫れが……!」
関根
「引いた!?」
ゆり
「不思議人間ね…」
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第27話 Game start! Part10
「日向久しぶりだね。どう?具合は」
背丈は大山より少し小さめな女子が日向に話し掛ける。
「お前……、この高校に居たのか…」
「クラス分け表見ていないの?」
「自分の名前が見つかったら他のクラスの野郎は見ないタイプだからな…俺」
大抵の人は自分の名前を見つけたら他の所には関心は無い。
「そうなんだ…んじゃ、これで次は点取らして貰うよ」
「取れるかな?……俺達強いからな…」
少し威圧を掛けるも臆する事なく彼女は答える。
「やってみなきゃ判らないよ?」
答えると後ろを向くと肩甲骨辺りまで伸びている髪の毛がゆっくりと揺れる。そして、その場を去って行く。
そんな彼女を暫く見送り、居なくなった所で結弦は口を開く。
「彼女の知り合いか?」
「まあな…あいつとは会うのは三年振りかな……」
適当に答えると二人でベンチへ歩くと、まだ大山が気絶していた。
良く鼻の下ら辺を視ると赤い何かがほんのり付いている。鼻血だ。
「大山、死んだな…出血多量で……可哀想に」
死んでいないだろと突っ込みをする結弦。以前に似た様な事があった気がする。
「んで、日向あの人はお前の彼女か?」
「あ~、彼女にしたい位にさ優しいよ。ゆりっぺと違って…。あ、でも彼女じゃねぇぞ」
その言葉を聞いた瞬間、後ろから殺気のオーラが近付いて来るのが分かった。
「俺、ちょっとトイレに行くわ」
オーラを出している主(ぬし)が判るとベンチから勢い良く飛び出るとそれが分かったようにゆりが後ろ頭目掛けてボールをヒットさせた。ゆりの前では全てお見通しという訳だ。
当然、相手は地べたに漫画の様ヘッドスライディングをする。
「………もう、嫌だ……」
地面に突っ伏し、そう嘆く。口の中は泥の味しかしなくて、とても不味い。食堂の麻婆豆腐で口直しをしたいところだ。
無様な日向を当たり前の様にゆりは後ろから笑う。
「あははははははは!!日向君がゴミの様だ!!あははははははははははは!!」
「ゆりっぺさん、悪役(ム○カ)の様ですよ」
遊佐の突っ込みを気にせずそのまま笑い続ける。
(俺がボールを投げるよりゆりの方が向いているだろ……)
再び想う結弦だった。
「あ~あ、哀れな者ですね音無さん」
「…!お前いつの間に…」
背は大山並の大きさ。
そして死んでたまるか戦線、唯一催眠術を使いこなせる直井だ。
「はい、オロナミンZどうぞ」
「あ…ありがと」
最近流行りのオロナミンZを手渡される。とても冷えていて触り心地が良い。
「では、これで」
後ろを向き、即座に何処かへ向かう直井。
普段は戦線メンバーを蔑む眼をするが、何故か結弦にはそういう事は一切しない。
「オロナミンZか……」
キュポっと良い音を立て、一気にオロナミンZを飲み干す。
ゴミ箱はベンチにある為歩かなければならない。
「なあ、音無」
「ん?岩沢?」
行こうとした時、音楽キチで有名な岩沢に声をかけられる。
「あたし達がロックバンドしているのは分かるよな?」
「え、ああ…」
旧校長室に行く際、いつも思わず聞き入ってしまう程上手い音が聞こえて来る。
「スゲェよ……アレ岩沢だったんだ…」
「ついでにひさ子と関根と入江も居るぞ」
ちなみにひさ子はリードギター、関根はベース、入江はドラムだ。
「それで、俺に何か用?」
「あぁ、そうそう」
すっかり忘れた岩沢はスカートのポケットから何かの紙を出す。
その紙にはびっしりと文字が書かれており、何を書いているのか解らない。
「ここなんだけどさ、あたしとしてはベースとドラムを入れたいんだけど、『黄金コード』って呼ばれているんだけどさ、そこを崩さずに入れたいんだよね。どうすれば良いと思う?」
紙を結弦に見せると暫く考え込み、岩沢に思い知らされた。
(音楽キチ……)
「どう?」
真っ直ぐな眼だった。
黄金コードなんてどうでも良い。解らないのだから。
「岩沢さん、ゆづゆづには解らないと思うよ~」
不意に関根が入って来る。謎の単語を言いながら。
「ゆ…ゆづゆづ?誰?」
「誰って音無に決まってんじゃん」
どうやら、
音無 結弦
↓
おとなし ゆづる
↓
ゆづる
↓
ゆづ
↓
ゆづゆづ
と言う訳らしい。
ネーミングセンスが悪い。
「ちょっと!ネーミングセンス良いじゃん!」
「誰に言ってるんだ?」
「さあ?それよりどう思う?ここ」
紙を再び見せられる結弦。
字はびっしり書かれていて解らないが読めなくはない。授業を眠たそうに受け、字が汚くなってしまう学生の字だが、読める。
「ごめん、俺クラシック派なんだ…」
「…そっか…、それは残念だ……」
「へ~ゆづゆづってクラシック派なんだ~」
岩沢はクラシックに感心していないが関根は感心しているみたいだ。
「何でクラシックなの?」
「父さんがオーケストラに入ってて、それでさ」
「岩沢さんコイツ敵だ!」
「どうして?」
訳の解らない事を言う。
その後、クラシックとロックバンドについて語るが当然無視。
暑い中、ご苦労な事で。
「じゃ、ごめんな付き合わせて貰って」
「良いよ」
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影