Angel Beats! ~君と~
今回は視点が多いです。
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第30話 Game start! Part13
「うえ、ぅぇ……う…ぐ…うぐ」
大山は、漫画の様にハンカチで眼を当て泣いていた。ちなみにハンカチは自分のだ。
結弦は大山の肩に置いて慰めて、小さい背中さすって少しでも呼吸を楽にしようとしている。
皆、ある共通点があった。
『(前にも……こういう事があった様な………)』
いや、気のせいかと納得した。
逢ったのは転校初日なのだから。だが、その前に逢ったとしたら……、
『(そんな事、ある訳ないよな(よね)(ですよね)……)』
SSSメンバーは、心の内にしまった。
(あぅ……どうしよ………キャハ☆)
(『付き合って下さい!!!』)
その言葉が頭から、離れなかった。
「小枝?どいした?さっきからグローブで顔を隠しっぱなしだぞ……」
「べっっべ別に!グローブが見たくなったの!」
「(もしかしてさっきの……いや、そんな筈無いよな……)そっか」
分かっているのかの様に、小枝の場所を離れる。
小枝はグローブを見てると言ったが、本当は満面の笑顔を隠す為だ。
(どうしよう…返事……私も言った方が良いのかな?あの時から……好きだって……)
※ここから、小枝 凛視点に入ります。
あの時って確か…私がケガした時だよね。
誰も居ない教室に残っててプリント整理してて、それで…
「よっこいしょ……んじゃあ帰ろ―――――」
立ち上がって一歩を踏み出したら、プリントが有って転んじゃったんだよね……。あの時は見事だったよ。一回転して転んだんだから。
今思うと不思議だよね~どうやったら一回転するんだろう?
「あっちゃぁ~……右膝、擦りむいちゃった…」
凄い傷だったよ(?)。
今までケガした事無いって位。んでそこに、
「どうしたの?」
って大山君に声を掛けられたんだよね。
何で来たの?って聞くとノートを忘れたんだって。何か地味……。
「うわ…酷い傷……」
で私の傷を見るなり、
「手当てするよ?ちょっと染みるけど、我慢してね」
自分の鞄から消毒液と、ティッシュを取って手当てしたんだよね。
凄い痛かったよ……あれ、染みる所じゃ無かったよ消毒液。私には最早、殺人兵器だよ。
凄い痛いんだよ!あの痛みは消毒液という名前の殺人兵器で消毒された人にしかわからないよ!!!
「い、痛っ……!」
「そんなに痛がらないでよ…もうちょいだから」
優しかったよね大山君。
消毒液が下に垂れない様に、ティッシュを当ててさ……、何か手慣れている感じだったな…。
「ぅ……まだぁ…?」
「え?あ!ごめんなさい!!後、絆創膏(ばんそうこう)貼るだけだから!」
私、泣いちゃったよ……消毒液の痛さに…
この世の終わりだって思っちゃう位、痛かったよ……。
「はい、おしまい。ごめんね、痛かった?」
「うぅ…」
痛くて声が出なかったけど、大山君の顔見たら何か楽になったよ。
有り難う。
で、ハンカチで涙を拭いてくれたんだよね。
「大丈夫?可愛い顔が台無しだよ?」
「…」
あー、物凄い恥ずかしい……
いつもの特徴が無い事が特徴な大山君じゃないじゃん……
この絆創膏……CMでやってたやつじゃん…。高いのに……
「じゃあね、また明日!」
そう言って、教室から去っていった。
何かモヤモヤする……
何か肺が締め付けられる様な感覚がした。
「小枝!チェンジだぞ!!」
「え…?ああ、うん分かった!」
時って経つの早いねぇ。私が着いていけないのかな?
ま、今回も……スリーストライクで頑張ろう!
グローブも付けたし、準備万端!さあ、行こう!
ってな感じで行けず、頭の中が大山君で一杯だよ……。
ああ、どうしよ……集中出来ないな……。
交代しようかな……
でも頑張んなきゃいけないよね。
相手は……見た事無いけど………頭が良さそうな人だな……。
楽勝かな…?
少し前
「高松君!何かネタをやって相手の気を剃らして頂戴!!」
「わ、私ですか!?嫌ですよ!!」
今まで見て来たが、もう日向や大山(現在進行形でベンチで佇んで居ます)の様になりたくない高松は全力で否定した。
道化師役なんてまっぴらごめんだった。
「ふふふ☆……やるのよ…やらなかったら八つ裂きにして、学校の裏にある焼却炉にぶちこむわよ…」
学校の裏にある焼却炉は絶対近付いてはならないという規則がある。
だが、ゆりはそんな事なんか関係無さそうにぶちこみそうだ。
「ひぃ!?それだけはご勘弁を!!」
目は冗談では無かった。本気と書いて『マジ』、まさにそのものだ。
周りはゆりからいつの間にか一m以上離れていた。
そんな訳で現在(高松視点に入ります)
不味いですね……
いや、そもそもランナーが居ないのにネタをやる必要性が……?
まさか!
私を恥さらしにするつもりなのですか!?
二人の時だってそうです!
ランナーが居ないのにネタをやってと強要された!!
私は…はめられた!?
なんという事!!これでは私は日向さんの様になってしまう!!
そ、それだけは避けたい!!嫌ですよ!!『お前、日向みたいだな』烙印がおされてしまう!!!
さ、避けたい!!いや、避けなければ!!!
ですがゆりっぺに、
『八つ裂きにして、学校の裏にある焼却炉にぶちこむわよ…』
って言われてしまった……
その命令を無視してもいいのですが、あの目は……
『本気』
だった……。
『本気』と書いて、『マジ』ってこの事だったんですね……。
やらねば……
でなければ…焼却炉で燃やされてしまう……
……そうだ!!球を打って一塁に出ればいい話!!
ただ、それだけの話じゃないですか!!よし!そうすればネタをやらずに済む!!
さあ、どんと来てください!!
打ってや――――――――
ズパァ!
「ストライク!」
は……速い……!
遠くでは速いと思っただけ……近くでは………とても速い!!
甘く見ていた様ですね……本気を出さなければ…!
今度こそ…打ってやりま――――――
ズパァ!
「ストライク!」
ままままままままままままま不味いですねこの状況は!!
ゆゆゆゆゆゆゆゆりっぺに殺されてしまう!!!
焼却炉だけは嫌です!!
せめて寿命で死にたいです!!
ふっ……もうこうなったら………
脱ぐしかありませんね!
※小枝 凛視点に戻ります。
「き気持ち悪!!」
「何!?あいつマッチョじゃん!?」
「露出狂か!??」
「きゃああああああああああ!?」
「止めろ!よせ!!高松!!」
「高松君……やっぱりアホだ…」
「アイツぁ男の中の男だぜ…」
「…………」
「だからプロテイン飲んでたのか…アイツ……」
「みゆきち!高松君と付き合っちゃいなYO!」
「い、嫌だよ!!」
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第30話 Game start! Part13
「うえ、ぅぇ……う…ぐ…うぐ」
大山は、漫画の様にハンカチで眼を当て泣いていた。ちなみにハンカチは自分のだ。
結弦は大山の肩に置いて慰めて、小さい背中さすって少しでも呼吸を楽にしようとしている。
皆、ある共通点があった。
『(前にも……こういう事があった様な………)』
いや、気のせいかと納得した。
逢ったのは転校初日なのだから。だが、その前に逢ったとしたら……、
『(そんな事、ある訳ないよな(よね)(ですよね)……)』
SSSメンバーは、心の内にしまった。
(あぅ……どうしよ………キャハ☆)
(『付き合って下さい!!!』)
その言葉が頭から、離れなかった。
「小枝?どいした?さっきからグローブで顔を隠しっぱなしだぞ……」
「べっっべ別に!グローブが見たくなったの!」
「(もしかしてさっきの……いや、そんな筈無いよな……)そっか」
分かっているのかの様に、小枝の場所を離れる。
小枝はグローブを見てると言ったが、本当は満面の笑顔を隠す為だ。
(どうしよう…返事……私も言った方が良いのかな?あの時から……好きだって……)
※ここから、小枝 凛視点に入ります。
あの時って確か…私がケガした時だよね。
誰も居ない教室に残っててプリント整理してて、それで…
「よっこいしょ……んじゃあ帰ろ―――――」
立ち上がって一歩を踏み出したら、プリントが有って転んじゃったんだよね……。あの時は見事だったよ。一回転して転んだんだから。
今思うと不思議だよね~どうやったら一回転するんだろう?
「あっちゃぁ~……右膝、擦りむいちゃった…」
凄い傷だったよ(?)。
今までケガした事無いって位。んでそこに、
「どうしたの?」
って大山君に声を掛けられたんだよね。
何で来たの?って聞くとノートを忘れたんだって。何か地味……。
「うわ…酷い傷……」
で私の傷を見るなり、
「手当てするよ?ちょっと染みるけど、我慢してね」
自分の鞄から消毒液と、ティッシュを取って手当てしたんだよね。
凄い痛かったよ……あれ、染みる所じゃ無かったよ消毒液。私には最早、殺人兵器だよ。
凄い痛いんだよ!あの痛みは消毒液という名前の殺人兵器で消毒された人にしかわからないよ!!!
「い、痛っ……!」
「そんなに痛がらないでよ…もうちょいだから」
優しかったよね大山君。
消毒液が下に垂れない様に、ティッシュを当ててさ……、何か手慣れている感じだったな…。
「ぅ……まだぁ…?」
「え?あ!ごめんなさい!!後、絆創膏(ばんそうこう)貼るだけだから!」
私、泣いちゃったよ……消毒液の痛さに…
この世の終わりだって思っちゃう位、痛かったよ……。
「はい、おしまい。ごめんね、痛かった?」
「うぅ…」
痛くて声が出なかったけど、大山君の顔見たら何か楽になったよ。
有り難う。
で、ハンカチで涙を拭いてくれたんだよね。
「大丈夫?可愛い顔が台無しだよ?」
「…」
あー、物凄い恥ずかしい……
いつもの特徴が無い事が特徴な大山君じゃないじゃん……
この絆創膏……CMでやってたやつじゃん…。高いのに……
「じゃあね、また明日!」
そう言って、教室から去っていった。
何かモヤモヤする……
何か肺が締め付けられる様な感覚がした。
「小枝!チェンジだぞ!!」
「え…?ああ、うん分かった!」
時って経つの早いねぇ。私が着いていけないのかな?
ま、今回も……スリーストライクで頑張ろう!
グローブも付けたし、準備万端!さあ、行こう!
ってな感じで行けず、頭の中が大山君で一杯だよ……。
ああ、どうしよ……集中出来ないな……。
交代しようかな……
でも頑張んなきゃいけないよね。
相手は……見た事無いけど………頭が良さそうな人だな……。
楽勝かな…?
少し前
「高松君!何かネタをやって相手の気を剃らして頂戴!!」
「わ、私ですか!?嫌ですよ!!」
今まで見て来たが、もう日向や大山(現在進行形でベンチで佇んで居ます)の様になりたくない高松は全力で否定した。
道化師役なんてまっぴらごめんだった。
「ふふふ☆……やるのよ…やらなかったら八つ裂きにして、学校の裏にある焼却炉にぶちこむわよ…」
学校の裏にある焼却炉は絶対近付いてはならないという規則がある。
だが、ゆりはそんな事なんか関係無さそうにぶちこみそうだ。
「ひぃ!?それだけはご勘弁を!!」
目は冗談では無かった。本気と書いて『マジ』、まさにそのものだ。
周りはゆりからいつの間にか一m以上離れていた。
そんな訳で現在(高松視点に入ります)
不味いですね……
いや、そもそもランナーが居ないのにネタをやる必要性が……?
まさか!
私を恥さらしにするつもりなのですか!?
二人の時だってそうです!
ランナーが居ないのにネタをやってと強要された!!
私は…はめられた!?
なんという事!!これでは私は日向さんの様になってしまう!!
そ、それだけは避けたい!!嫌ですよ!!『お前、日向みたいだな』烙印がおされてしまう!!!
さ、避けたい!!いや、避けなければ!!!
ですがゆりっぺに、
『八つ裂きにして、学校の裏にある焼却炉にぶちこむわよ…』
って言われてしまった……
その命令を無視してもいいのですが、あの目は……
『本気』
だった……。
『本気』と書いて、『マジ』ってこの事だったんですね……。
やらねば……
でなければ…焼却炉で燃やされてしまう……
……そうだ!!球を打って一塁に出ればいい話!!
ただ、それだけの話じゃないですか!!よし!そうすればネタをやらずに済む!!
さあ、どんと来てください!!
打ってや――――――――
ズパァ!
「ストライク!」
は……速い……!
遠くでは速いと思っただけ……近くでは………とても速い!!
甘く見ていた様ですね……本気を出さなければ…!
今度こそ…打ってやりま――――――
ズパァ!
「ストライク!」
ままままままままままままま不味いですねこの状況は!!
ゆゆゆゆゆゆゆゆりっぺに殺されてしまう!!!
焼却炉だけは嫌です!!
せめて寿命で死にたいです!!
ふっ……もうこうなったら………
脱ぐしかありませんね!
※小枝 凛視点に戻ります。
「き気持ち悪!!」
「何!?あいつマッチョじゃん!?」
「露出狂か!??」
「きゃああああああああああ!?」
「止めろ!よせ!!高松!!」
「高松君……やっぱりアホだ…」
「アイツぁ男の中の男だぜ…」
「…………」
「だからプロテイン飲んでたのか…アイツ……」
「みゆきち!高松君と付き合っちゃいなYO!」
「い、嫌だよ!!」
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影