Angel Beats! ~君と~
日向さんどうしたのでしょうか…休まず来ていたのに……あの日までは…
「小枝さんを誰か起こして頂戴。じゃないと話が出来ないわ」
「さっきから起こしているんですが、起きないです」
高松さんは予備の眼鏡(8個)を磨いて現状報告…
椎名さんは部屋の隅に居ます。
竹山さんはパソコンの調整、藤巻さんは何故か竹刀を手入れしていたり、野田さんは黒い棒をいつもの様に磨いていたり、岩沢さんは…話を真面目に聞いていますね……
みゆきちさんとしおりんさんは固まっていますね…いつもの事ですが。
ひさ子さんも岩沢さん同様、話を真面目に聞いています。
大山さんは小枝さんに右腕を抱き付かれています。
音無さんは相変わらずですね。いつでも真面目に話を聞いています。偉いです。
「……ぅ…すぅ…すゥ…」
「小枝さん、そろそろ起きないと……」
やっと大山さん口を開いた様ですね。
「……ぅにゅ………………あ…………おはよー…大山君……」
「お…起きた……!」
「どんなに大声を上げても起きなかったのに…」
「愛の力かな?」
それはどうでしょうしおりんさん。
「で、ゆりは何でわざわざ休日に呼んだんだ?」
「音無君、良い質問ね…」
良い質問かどうかは解りませんが話の内容次第ですね。
「皆も分かっていると思うけど、何故日向君は休んでいるのか分かるかしら」
ゆりっぺさんは校長の机に足をでかでかと乗っけると問いかけます。
パンツが見える……と思った読者様、残念ですが見えません。
ゆりっぺさんはあー見えてもガードが固いですから、それなりの対策で見えません。
「あー、それ気になってた。何でだろうね?」
大山さんの言う通り、ここに居る皆さんもそう思っているでしょう。
「それが解らないから、皆に集まってもらったの」
(俺は知ってるんだけどな……でも、日向に口止めされてんだよな…)
「へー、日向ここに来ていないんだね」
初めて入ってきた小枝さんは解らなくて当然ですね…
何ででしょうね……休むなんて……
「それを私達に推理せよ……との事でしょうか?」
高松さんは眼鏡を拭きながら聞いています。
念入りに拭いております。
「流石にここに居るメンバーでは難しい事よ…」
まあそうですよね……自分で言うのもなんですが基本、アホの集まりですから……
「そこで日向君を尾行し、その謎を突き止めるのよ!」
妥当な判断ですゆりっぺさん。
「メンバーは決まっているわ」
流石です。
「お決まりの椎名さん」
まあ、尾行に向いていますからね…
「音無君、大山君、高松君、竹山君、遊佐さん」
『さん』付けになってる……
「以上よ」
「おいゆりっぺ!俺が居るぞ!!もっと使いこなしてくれぇぇぇえええええぇぇ!!!」
「私達もやりたいよ!!ねぇ、みゆきち!」
「え?そんな…」
「大山君がやるんだったら私もやるよ!!」
起きてても大山さんの右腕に抱きつくんですね…小枝さん。そんなに大山さんが好きなんですね。
「ゆりっぺさん、このままでは皆さん参加しますよ」
「皆そんなにやりたいんだったら……」
暫く考えて、答えを出すゆりっぺさん。
「全員でやっちゃおう!!」
結局そんななっちゃうんですね……
「私も一回こういう事やってみたかったのよ!!」
それが理由ですか……
「隊長!食べ物を買ってきました!」
「御苦労……ってあんぱんじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁああああああぁああああああぁぁぁぁぁ!!!」
「えぇ!?そんな…!?尾行って言ったら『あんぱん』じゃないの!?」
「バッカヤロぉぉおおおおおお!!大山少佐!尾行って言ったら『ジャムパン』だろ!!」
「えええええええ!?」
「ゆり、大山なにやってんだ?」
『見ての通り、刑事よ(だよ)』
「隊長とか出てる時点で違うだろ!!」
まったく…音無さん、その通りですよ。ちなみに私は不幸なことにこのメンバーに入ってしまったんですよ。小枝さん物凄く悔しがってましたよ。『大山君と一緒が良い!!』って嘆いていました。残念です。ゆりっぺさんの言う事は絶対です。
逆らったら何されるか解らない……まさに悪役です。
「え?違うの?」
白昼堂々と公園でそんな事が出来るとは…流石ゆりっぺさん。
小さい子供さんが3人程見ていますよ。
「つうか尾行もしてねえよ!」
正確にはこれは尾行ではなく、張り込みですね。
「ふっふっふ…気付いた?」
「………」
呆れて何も言えない様ですね……
「ゆりっぺさん本当に日向さんはここの場所(エリア)に来るのでしょうか」
「パソコンのプロフェッショナルな竹山君に日向君の体力面、高校に行くまでの範囲から割り出した結果がこれ。当てはないけど…」
まあ、それぞれチームに別れ各自、日向さんを発見次第後を付けるという計画ですからね……
高松
『こちら高松チーム、日向さんは現れません―――――』
小枝
『何で上半身裸なの!?この筋肉マッチョ露出狂変態野郎!!』
?
高松
『なっ……何て事を………』
入江
『りんりん!そこは突っ込んじゃいけないよ!!』
小枝
『うるさぁぁぁぁぁああああああい!!!この筋肉マッチョ露出狂変態野郎がいけないんだ!!!破滅して筋肉!!絶望しろ筋肉!!さらすのやめろ!!』
高松
『な……この筋肉のどこが………』
小枝
『全てが嫌だ!!破裂しろきんに―――――』
プチんと通信を切るとこちらを向くゆりっぺさん。
解ります、その気持ち………
「小枝さん…筋肉嫌いだったんだ…」
「今度チームを組む時は気を付けましょう……」
筋肉を否定するという事は高松さんが否定されるという事になります。
「そうですね」
「……………」
くじ引きは時に残酷なもの……
公平な手段と言われても……
そういえば、直井さんも『音無さんと同じチームが良いです!』って叫んでましたね…
ゆりっぺさんに催眠術を掛けて同じチームになる様にしたら、鏡で返り討ちにされ今ではゆりっぺさんの従順な僕(しもべ)になっております。
ちなみに、前回の鬼壁さんは試合が終わって数分経った頃に、解けました。
それ位、直井さんの催眠術が凄いということです。
藤巻
『ピ……ガチャ……こちら藤巻チーム………』
野田
『おい!!ゆりっぺチームに変えろ!!』
岩沢
『うるさいぞ野田。冷静になれよ』
直井
『はっ!?何故私が……!音無さんは…音無さんは何処だぁああああああぁぁぁぁああああああああああああ!!!』
颯爽に通信を切るゆりっぺさん……デジャブですね……
催眠術が解けたみたいですね直井さん。
『こちら椎名……』
「椎名さんどうしたの?」
椎名さんは単独行動です。
あの尾行力は誰も着いていけませんからね(張り込みですが)……
『お前達の公園から約100m、病院前にて車椅子を押した日向を発見した…』
「病院って……」
「ビンゴ!!そのまま見張ってて私達も向かうわ!」
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影