Angel Beats! ~君と~
ゆりっぺ
「気になった事があるんだけど」
小枝
「ん~?」
ゆりっぺ
「貴女、零零さんの質問の回答を見たんだけど……同性愛者?」
小枝
「違うよ!!」
そんなこんなで、本編が始まります。
短いです。
********************************************
第45話 小池にはまったら藁でも掴もう
「Dancer in the beach!! Wahhoooooooo!!!」
TKがテンション高く熱い砂浜でヘッドスピンをしている。
ひさ子が藤巻に一から泳ぎを教えている。
関根がひさ子をからかい鉄拳を脳天に喰らう。そして岩沢は一人でギターを弾いて集まってきた猫に聞かせる。
ゆり、野田、関根、入江、椎名、大山、竹山、高松、初音、直井のメンバーでビーチバレーをしている。
遊佐は審判としてよくテレビで見掛けるネットより高い椅子に座って傘をさしている。
「うおらあああああああ!!死ねええええ!!!」
ルールとしては、5対4のビーチバレー対決。TKは後で混ざるのだとか。
「ちょ!!ゆりっぺ殺意混じってる!!ぃよっと!」
ゆりの右手の平手打ちから放たれる強烈なジャンピングショットを関根はレシーブし、入江がトス。そして、
「全身が脂肪に変われ筋肉!!!」
細い腕から出されるアタックとは思えないスピードで高松に(5回目)ボールが襲い掛かる。あの椎名と野田の動体視力では追えない速さだ。勿論、当たればタダでは済まない。
「ぐはっ!?……何故いつも私………」
顔面に当り、眼鏡が盛大に吹っ飛び力尽きた様に砂に仰向けに倒れる。
普通のボールは当てられたら失速するのだが、顔面に当たったボールは失速もせずに地面にバウンドした。
「5対0で、『大山チーム』の勝ちです」
場が静まったところで遊佐の冷静な声が聞こえる。
「殺ったよ大山君!キャハ☆」
「りんりん字が違うよ!?」
入江のツッコミを無視し、ほとんど突っ立ってただけの大山に小枝は抱き付く。
「あーあ……負けちゃった………あれ?TKは…」
負けたチームのリーダーである、ゆりっぺこと、ゆりはいっつもダンスしていて赤いバンダナを目元にしているTK。すぐに大山チームに入ると言っていたが、
「遊佐さんあそこに頭が埋まってる人が居るよ?」
初音が指を差した場所には漫画の様にまるで頭から地面に落っこち、首から下が自由なのだがどうしても抜け出せない状態にTKがなっていた。
一方で結弦と斉藤は釣りをしている。
ここで素人と玄人の差が激しかった。斉藤のバケツには既に魚で一杯になり、これ以上入りきらない程だが結弦のバケツには小さい魚が一匹しかいない。
斉藤曰く、『感じろ感じるんだ!魚の気を!!』とのこと。
一体どうやって魚の気を感じろと言うのだろうか、結弦にはサッパリだ。まったく解らない。
「斉藤さんまったく釣れないんですが……」
「焦らない、焦らない。ゆっくりと待つんだ。そうすれば釣れるぞ。それとここにはヌシが居てな、かなり大きいから釣る時は気を付けろよ」
くわえている木の枝を上下させ、次の餌を針に掛け投げる。
「そうなんですか。実際に見たことはあるんですか?」
「いや……見たことは無いんだけどな、この海の言い伝えでな見た者は死ぬんだとか」
「へー……」
いつの時代にもヌシが居るんだな、と思いながら竿を上げると針に引っ掛からない様に餌が魚に食われていた。
再び餌を付け海に投げる。不思議なものだ。ただ餌を付け、投げる、それだけでこんなにも斉藤と差が出ている。
結弦の頭には何故か怪物並みの大きい魚に食われそうな映像が浮かんでいる。
「おっ。早速引いてるぞ音無、気を抜くなよ」
やっと餌に掛かった結弦の竿には僅かながらもクイクイと引いていた。この引き具合は大きいだろう。
「やっと掛かっ――!?」
ズシャア!としっかりと地面に押さえていた筈の足が滑った。なんとかギリギリで踏み止(とど)めるが、限界に近かった。
魚の正体は解らないものの、鯨(くじら)並みの大きさの影が見える。長年釣りをしてきた斉藤はその正体が解った。
「おい!ヌシじゃねえかソイツ!頑張れ!俺も加勢するぜ!!」
「早くきうわ!?」
その時、斉藤が駆け付けるよりも早く結弦が宙を舞った。
舞ったと言うより海に力付くに投げ出されてしまった。流れが速いこの海、身を投げるということは自殺行為に近い。
「音無ぃぃいいいいいい!!!」
ポチャン、ただその音だけが虚しく響いた。
『がゲラボゴゴ!?』
結弦は上か下、今沈んでいるのか解らない。
竿を放した筈なのに段々と速く流されている気がした。
(…やべ……俺…こんなところで………)
後悔の念が頭を渦巻いている。
―――初音を一人にさせるのか。
―――初音を一人にさせて死ぬのか。
―――初音を悲しませるのか。
―――まだやりたいことが……一杯あるのに。
上に行ってるのか、下に行ってるのか、右に行ってるのか、左に行ってるのか解らない結弦に一つの黒い影がやって来た。
(……サメ…あ~………俺…)
意識がそこで途切れてしまった。
「!」
「どうしたんですか?ひなっち先輩」
「いや…今寒気が……」
「寒いですか?ここ」
「冷房が効き過ぎてもないし……気のせいか…」
「助かった……Thanks…」
赤いバンダナ男のTKはヘッドスピンのし過ぎで砂に頭が埋まったんだとか。
「三途river is hot……」
遊佐から貰ったお茶を一気に飲み干す。
「夏場ですからねTKさん」
「あの世に繋がる川に季節があるの!?」
「冗談ですよ大山さん。季節なんてある訳無いですよ。意外にピュアなんですね」
「当たり前だよ遊佐さん。ピュアだよピュア」
まるで今まで見てきた様な言い草を平な胸を――――――
「あれ?文字が続いていないよ遊佐さん」
「言ってはいけないことを言ってしまったからですよ。ここからは皆さんの会話をお楽しみ下さい」
関根
「そっれにしても入江たんは相変わらずだね~」
入江
「ふひゃ!?何するのしおりん!」
関根
「いやー、胸を大きくしようとぶへっ!?」
ひさ子
「はいはいそこまで。作者って大変なんだぞ。考えろよ」
ゆりっぺ
「じゃTKも来たことだし、ビーチバレーをやりましょう!」
斉藤
「てぇーへんだ!てぇーへんだ!」
ゆりっぺ
「何?ヌシでも釣れたの?今日はパーティに決まりね!」
斉藤
「違う!音無が……」
ゆりっぺ
「?」
斉藤
「海に……流された…」
ゆりっぺ
「はい?」
斉藤
「いや、だから……海に行方不明……」
初音
「お兄ちゃんが?……まさか…………いやーーーーーーーー!!お兄ちゃん嘘でしょ!?」
藤巻
「おい!何でこんなシリアスな雰囲気で俺に出番が回ってくんだよ!」
初音
「警察は!?海上じえーたい!!連絡したんですか!?」
斉藤
「こんな田舎だ……さっき連絡したら時間が掛かると…」
初音
「気になった事があるんだけど」
小枝
「ん~?」
ゆりっぺ
「貴女、零零さんの質問の回答を見たんだけど……同性愛者?」
小枝
「違うよ!!」
そんなこんなで、本編が始まります。
短いです。
********************************************
第45話 小池にはまったら藁でも掴もう
「Dancer in the beach!! Wahhoooooooo!!!」
TKがテンション高く熱い砂浜でヘッドスピンをしている。
ひさ子が藤巻に一から泳ぎを教えている。
関根がひさ子をからかい鉄拳を脳天に喰らう。そして岩沢は一人でギターを弾いて集まってきた猫に聞かせる。
ゆり、野田、関根、入江、椎名、大山、竹山、高松、初音、直井のメンバーでビーチバレーをしている。
遊佐は審判としてよくテレビで見掛けるネットより高い椅子に座って傘をさしている。
「うおらあああああああ!!死ねええええ!!!」
ルールとしては、5対4のビーチバレー対決。TKは後で混ざるのだとか。
「ちょ!!ゆりっぺ殺意混じってる!!ぃよっと!」
ゆりの右手の平手打ちから放たれる強烈なジャンピングショットを関根はレシーブし、入江がトス。そして、
「全身が脂肪に変われ筋肉!!!」
細い腕から出されるアタックとは思えないスピードで高松に(5回目)ボールが襲い掛かる。あの椎名と野田の動体視力では追えない速さだ。勿論、当たればタダでは済まない。
「ぐはっ!?……何故いつも私………」
顔面に当り、眼鏡が盛大に吹っ飛び力尽きた様に砂に仰向けに倒れる。
普通のボールは当てられたら失速するのだが、顔面に当たったボールは失速もせずに地面にバウンドした。
「5対0で、『大山チーム』の勝ちです」
場が静まったところで遊佐の冷静な声が聞こえる。
「殺ったよ大山君!キャハ☆」
「りんりん字が違うよ!?」
入江のツッコミを無視し、ほとんど突っ立ってただけの大山に小枝は抱き付く。
「あーあ……負けちゃった………あれ?TKは…」
負けたチームのリーダーである、ゆりっぺこと、ゆりはいっつもダンスしていて赤いバンダナを目元にしているTK。すぐに大山チームに入ると言っていたが、
「遊佐さんあそこに頭が埋まってる人が居るよ?」
初音が指を差した場所には漫画の様にまるで頭から地面に落っこち、首から下が自由なのだがどうしても抜け出せない状態にTKがなっていた。
一方で結弦と斉藤は釣りをしている。
ここで素人と玄人の差が激しかった。斉藤のバケツには既に魚で一杯になり、これ以上入りきらない程だが結弦のバケツには小さい魚が一匹しかいない。
斉藤曰く、『感じろ感じるんだ!魚の気を!!』とのこと。
一体どうやって魚の気を感じろと言うのだろうか、結弦にはサッパリだ。まったく解らない。
「斉藤さんまったく釣れないんですが……」
「焦らない、焦らない。ゆっくりと待つんだ。そうすれば釣れるぞ。それとここにはヌシが居てな、かなり大きいから釣る時は気を付けろよ」
くわえている木の枝を上下させ、次の餌を針に掛け投げる。
「そうなんですか。実際に見たことはあるんですか?」
「いや……見たことは無いんだけどな、この海の言い伝えでな見た者は死ぬんだとか」
「へー……」
いつの時代にもヌシが居るんだな、と思いながら竿を上げると針に引っ掛からない様に餌が魚に食われていた。
再び餌を付け海に投げる。不思議なものだ。ただ餌を付け、投げる、それだけでこんなにも斉藤と差が出ている。
結弦の頭には何故か怪物並みの大きい魚に食われそうな映像が浮かんでいる。
「おっ。早速引いてるぞ音無、気を抜くなよ」
やっと餌に掛かった結弦の竿には僅かながらもクイクイと引いていた。この引き具合は大きいだろう。
「やっと掛かっ――!?」
ズシャア!としっかりと地面に押さえていた筈の足が滑った。なんとかギリギリで踏み止(とど)めるが、限界に近かった。
魚の正体は解らないものの、鯨(くじら)並みの大きさの影が見える。長年釣りをしてきた斉藤はその正体が解った。
「おい!ヌシじゃねえかソイツ!頑張れ!俺も加勢するぜ!!」
「早くきうわ!?」
その時、斉藤が駆け付けるよりも早く結弦が宙を舞った。
舞ったと言うより海に力付くに投げ出されてしまった。流れが速いこの海、身を投げるということは自殺行為に近い。
「音無ぃぃいいいいいい!!!」
ポチャン、ただその音だけが虚しく響いた。
『がゲラボゴゴ!?』
結弦は上か下、今沈んでいるのか解らない。
竿を放した筈なのに段々と速く流されている気がした。
(…やべ……俺…こんなところで………)
後悔の念が頭を渦巻いている。
―――初音を一人にさせるのか。
―――初音を一人にさせて死ぬのか。
―――初音を悲しませるのか。
―――まだやりたいことが……一杯あるのに。
上に行ってるのか、下に行ってるのか、右に行ってるのか、左に行ってるのか解らない結弦に一つの黒い影がやって来た。
(……サメ…あ~………俺…)
意識がそこで途切れてしまった。
「!」
「どうしたんですか?ひなっち先輩」
「いや…今寒気が……」
「寒いですか?ここ」
「冷房が効き過ぎてもないし……気のせいか…」
「助かった……Thanks…」
赤いバンダナ男のTKはヘッドスピンのし過ぎで砂に頭が埋まったんだとか。
「三途river is hot……」
遊佐から貰ったお茶を一気に飲み干す。
「夏場ですからねTKさん」
「あの世に繋がる川に季節があるの!?」
「冗談ですよ大山さん。季節なんてある訳無いですよ。意外にピュアなんですね」
「当たり前だよ遊佐さん。ピュアだよピュア」
まるで今まで見てきた様な言い草を平な胸を――――――
「あれ?文字が続いていないよ遊佐さん」
「言ってはいけないことを言ってしまったからですよ。ここからは皆さんの会話をお楽しみ下さい」
関根
「そっれにしても入江たんは相変わらずだね~」
入江
「ふひゃ!?何するのしおりん!」
関根
「いやー、胸を大きくしようとぶへっ!?」
ひさ子
「はいはいそこまで。作者って大変なんだぞ。考えろよ」
ゆりっぺ
「じゃTKも来たことだし、ビーチバレーをやりましょう!」
斉藤
「てぇーへんだ!てぇーへんだ!」
ゆりっぺ
「何?ヌシでも釣れたの?今日はパーティに決まりね!」
斉藤
「違う!音無が……」
ゆりっぺ
「?」
斉藤
「海に……流された…」
ゆりっぺ
「はい?」
斉藤
「いや、だから……海に行方不明……」
初音
「お兄ちゃんが?……まさか…………いやーーーーーーーー!!お兄ちゃん嘘でしょ!?」
藤巻
「おい!何でこんなシリアスな雰囲気で俺に出番が回ってくんだよ!」
初音
「警察は!?海上じえーたい!!連絡したんですか!?」
斉藤
「こんな田舎だ……さっき連絡したら時間が掛かると…」
初音
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影