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Ib ~とある美術館での物語(4)~

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イヴとギャリーが階段を降りてからすぐのこと、メアリーはイヴとギャリーが降りた階段を上から見下ろしていた。

「・・・イヴ、一緒に出ようって言ったのに・・・」

そう呟くメアリーの手には黄色のバラが握られていた。

「ギャリーもおとなしくあの部屋で待ってれば良かったのに・・・。・・・このバラももういらないね・・・」

そう言うとメアリーは手からバラを離した。

手から離されたバラはそのままゆっくりと床に落ちた。

「・・・さて、どうしよっかな・・・。」

メアリーはポケットからパレットナイフを取り出すとそれを持って階段を降りて行った。

あとには造花の黄色いバラだけが残されていた。



              Ib ~とある美術館での物語(5)~ に続く