00腐/Ailes Grises/ニルアレ
玄関口に取り付けられている名札下げに掛かる名札をロックオンは【外出】の所から一番下へと下げた。
次いで、今日貰ったばかりのアレルヤの名札も、そこへと掛けられた。
「おかえり、アレルヤ」
「……ただいま、ロックオン。――おかえりなさい」
「ああ、ただいま」
いい匂いがする。この匂いはシチューだろうか。でも少し焦げた匂いもするから、グラタンだろうか。
なんだか今日一日がとても長く感じた。
「よーしお前ら、ちょっとフェルト呼んできてくれるか?」
ロックオンの掛け声で、子供たちは廊下を走ってピンク色の髪の少女を呼びに行く。
少し早い、彼女へのクリスマスプレゼントだった。
12.12.23
12.12.30追記
作品名:00腐/Ailes Grises/ニルアレ 作家名:しゃもじ