魔法少年?リリカルなのは
Episode 7
放課後、気分がいいのでちょっと遠出して街へと繰り出す。ウィンドウショッピングを楽しみながら外を歩いて数分。
目の前に何やら異様な空気を発見。
「む、ジュエルシード」
こんな簡単に見つかっていいのか。
そういえばこの間上着を貸したあの少女もジュエルシード探してたな。バレないようにユーノに報告と。
「な、なぜあなたがここに……!!?」
「こんな簡単に見つかっていいのか」
ジュエルシードを手に取ろうとした瞬間に上から声がかかる。上空には以前の黒い少女。だからそんな格好で……なるほど空は気づけばいつかの不思議空間。七色というかなんというか、そんな色。よく見れば周りの人もいなくなってた。
「お前は……ずぶ濡れ少女!?!」
「フェイトです」
なるほど今日はいい天気ですねフェイトさん。そんなことよりユーノさん
『空から女の子がっ!!?』
『あっ、ちょっ……んぁっ、そこは……だめっ……くぅ……!』
ユーノに連絡したらなんかすごい声。
何事。
「ジュエルシード、なぜあなたが」
「いやまぁおれはお手伝い。そんなことより、上着返してくれると嬉しいかな。周囲の目が結構きついから」
「あなたがジュエルシードを狙うのなら、容赦しません」
『Scythe Form!』
唸るナイスガイの声。おそらく彼女のデバイスなのだろうが。
「いやだから上着を……おいちょっとまてその光る鎌何する気だおい」
「ふっ!!」
いまバリアジャケット来てないんだから死ぬっつーの。
「あっ」
あっ、じゃねーべ。
目が覚めて起きればそこは程よい暖かさとやわらかさ。もちもちとした肌触りにしっとりと吸いつく質感。
「これは二度寝をせざる得ない」
「えっ!?あ、だめですよ!」
どうやら膝枕をしてくれていたようで。
しかし膝枕とは恐れ入る。流石に男女間のこういう行動は恥ずかしいって。
「えと、大丈夫、ですか?」
やった本人が言う言葉ではないと思う。触ってみると少し大きなたんこぶが。痛い。
「いいですか?人にいきなり襲いかかっちゃいけません」
「えと、それは、すみません。というかたんこぶって……私の一撃がたんこぶ……?」
「おかーさんに教わらなかった?人に襲い掛かっちゃいけないって。ましてやもので殴りかかるなんて」
いや、これはおれも教わってないかもしれん。そして威力の話なんてどうでもいいのだ。やらないことに意味がある。
「母さんは……いえ、なんでもありません」
「ん……?まぁ、ならいいけど。ところでおれの上着の場所知らない?」
「あ、もちろん。えと……これですね」
見れば手の中に綺麗にたたまれた制服の上着。
どっからだした。
「ん……おーけーおーけー。これで俺はいつもの格好に戻れるな。1日だけでよかった」
「はぁ……?」
やることも終わったことだし。と、たちあがるおれ。ほのかに暖かいあの膝の上が恋しい。
上着は洗濯したてなのか、着た感じが少し硬い。
「さーて、ジュエルシードふーいんすっか」
「はっ!!?ジュエルシードは渡さない!」
『Scythe Form!』
「お前反省する気ないだろおい」
再び振り上がる光る鎌。
瞬時にレイハを半分起動させて杖に。そしてそのまま直にジュエルシードへ。封印して手中に入れてしまえばこっちのもんだ。
結果、ジュエルシードをはさんでデバイス同士が衝突。
ピシッと固まる空気。パキンという音と共にまず音が消えて色がジュエルシード中心に一瞬消えて
フレア。
「あだっ!!?」
「ぐあっ」
大爆発とともに反対方向に吹き飛ばされる俺ら。見ればレイハもボロボロに。むこうのデバイスもただではすんでないようで。
問題のジュエルシードは光り輝いてとても眩しい光。
「今の光は何!!?なのは大丈夫だった?」
「むしろお前が大丈夫だったか?」
無論、社会的な意味で。
気づけば後ろからユーノが来ていた。ところどころ赤い点があるけど……キスマーク?
「そそそそんなことはどうでもいいの!それより、早く封印しないと……でもレイジングハートは……くっ!」
まぁまぁ、おとなしく見ていなさいユーノ君。男には、やらねばならない時がある。
「なにをっ!!!?」
「ジュエルシードを狙うなら容赦しない!!」
そのネタもうええがな。
ジュエルシードの近づいて腕に魔力を込める。ピンク色にっ光った時に
「ふんっ!!」
どごっ!!という音と共にあふれるピンク。そして手の中には収まったジュエルシード。
「完璧」
「なに……したの?」
「がっとやってちゅっ」
「意味がわからない」
なんかこう、封印には大きな魔力が必要と聞いたので、ありったけの魔力ぶつけてみました。
「そんなむちゃくちゃな……」
封印しなきゃなんだけど……レイハはもうだめだな。
「これ、処理ヨロシク」
「えっ!?」
「オレ、コレ、イマムリ。キケン」
「はぁ……?いいのなら、もらって行きます。それでは……アルフ!」
フェイトはジュエルシードを手中に収めて赤い犬とともにその場を去った。
これにて今回も一件落着。
「せっかくのジュエルシードが……まぁ今回は仕方ないか……」
「んだべ。んじゃ、帰ろうか。そろそろ暗くなるし」
「そうだね。その前になのは、その上着、何とかしたほうがいいと思うな」
「え?……うそん」
● ○ ● ○ ●
だいぶ遅れましたすんません。
展開に苦しむ毎日。
次はもうちょっと早く……できるかなぁ?
作品名:魔法少年?リリカルなのは 作家名:こーこうせい