焦空、焦想
「麓は手薄になっている筈だ。俺の隊と銀時とで叩いてくる。」
「何を急に・・・。」
「どうせ明日はアレの弔い合戦だろ。その前哨戦ってことで。」
「そっちの相談はお前がやっとけよ。」
「おい貴様ら勝手に・・・っておいっ!聞いてるのか!!」
矢継ぎ早に言うことだけ言って、さっさと高台を後にした。
眠気はとうに吹き飛んでいる。
気付いちまったから、行くしかねェんだ。
それはきっと高杉も同じ。
この胸の焦げ付きを鎮めるには。
焦げた空を見やりながら銀時は足を速める。
目指すは置いてきてしまった刀の元。
早くその鯉口が抜きたくて仕方がない。