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Wizard//Magica Wish −4−

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「マミさんっ!そっち行ったよ!」
「OK、まかせて!」


魔女の結界内で5人の魔法少女が魔女と対戦していた。
その魔女は以前、さやか が魔法少女になって初めて倒したハコの魔女「エリー」という名の魔女であった。パソコンのモニターに黒い翼が生えており、一見すれば魔女というにはやや弱そうに見えるが、魔女には変わることはないので油断は出来ない。しかも非常に小型なので5人の攻撃は当たらずじまいだった。


「もうっ!ちょこまかと逃げないでよ!」

マミはマスケット銃を何発も魔女に放つがすばしっこく、なかなか当たらずじまいだった。射撃系統のマミでは苦戦する一体である。
それは ほむら も同じであった。
先程から何発も拳銃やアサルトライフルを打つが現代兵器でも魔女を打ち落とすことはできなかった。

「……。」

「おい、ほむら!一体どこ狙ってんだ!…てかお前なんで魔法使わないんだ?」
「どうだって良いじゃない、5人もいるのだからわざわざ魔力を消費する必要もないわ」
「はんっ!お前、さてはRPGゲームでダンジョンに入ったとき、最後の最後まで最強の魔法を使わないで物理ばっかで体力温存していくタイプだろ!!」
「佐倉杏子、私はテレビゲームをしないから、あなたが何を言っているのかさっぱりわからないわ」
「うっせえ!例えだ例え!!」

「あんた達こんなときになに話してるのよ!!くそっすばしっこいなぁ~っ!!」

さやか は大きなジャンプをして両手にもった剣を魔女に斬りつけようとするが、以前倒したときより素早さが上がっているためか全く斬撃が当たらないのだ。
さやか は腹がたってきたのか、次第に動きが感情任せになり、戦い方が雑になってきた。


「さやかちゃん!一旦落ち着こうよ!!」
「けど、まどか!こいつさっきからすばしっこくて…んあぁもう!!」
「私の弓でもおっつかないし、どうしよ…」

そんなとき、どこからともなく足音が聞こえてきた。
さやか と ほむら はそんな音を気にすることなく戦い続けていたが、まどかとマミ、杏子の3人はその足音が聞こえてくる場所へと振り向く。

次第に闇の中から人の形をした影が見えてくる。
ポケットに手を入れ、今の状況とは正反対に何も考えてないのか魔女を恐れずこちらへと近づいてきた。


「やあ、みんな。お待たせ」

「ハルトくん!」
「もう、遅刻よ?」

「悪い悪い、ちょっと昼寝をしてたら寝過ごしちゃってな」
「『ドライバーオン』プリーズ!」
「さて、さっさと片付けて、昼寝の続きだ…へんし」

「おっせぇんだよ、馬鹿っ!!」


ハルトが決め台詞を話しながら変身しようとしたが、杏子のげんこつと共にそのハルトの台本通りの演技は全て崩れ去ってしまった。まどか とマミは目を丸くし、口をぽかーんと開けている…何も言葉が出なかったのだろう。


「痛て…っ…もう杏子ちゃん、全部台無しじゃない」

「お前がやること全部臭ぇんだよ!!さっさと変身してあれをやっつけるぞ!今はお前も貴重な戦力なんだからな!!」


「シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!」
「はいはい…わかりましたよ。…変身!」
「『フレイム』プリーズ!『ヒーヒー!ヒーヒーヒー!!』」


ハルトは変身と同時にウィザーソードガンを構え、魔女の元へと突っ込んでいった。
それを見た さやか は今頃…と言いたげに顔をしかめ、ほむら は一切表情を変えずに魔女と交戦をする。ウィザードはガンモードで何発か魔女に発砲するが、先程のマミと ほむら 同様、瞬時に全て交わされてしまった。


「どうしたの?攻撃が当たってないみたいだけど!?」

「さやかちゃんも相変わらず手厳しいなぁ…さて、どうするか」


ウィザーソードガンを何発も放っても攻撃は通らない。
直接ソードモードで斬りつけたいぐらいだが、あの速度と飛翔能力の前では自分では意味がないだろう。あの さやか と杏子の攻撃が当たらないぐらいだ。

しかし、自分の手持ちの指輪には飛翔能力を持つ指輪なんてものはない。

一体どうすれば良いのか…。


「ハルトくん!上から来るよ!!」

「えっ…危なっ!!」

一瞬気を抜いたウィザードの上から今度は魔女が体当たりを仕掛けてきた。まどか の注意がなかったら今頃どうなっていただろうか…考えるだけでぞっとする。

「こうなりゃ、イチかバチか、あの時の魔女から生まれた指輪を試してみるか。さやかちゃん、足止めお願い!」

「私に命令するなっ!!はぁ!!」


なんやかんや言ってちゃんと人の意見を聞くところが さやか の良いところである。さやか は一気に魔力を解放させ、超高速で魔女の元へとジャンプをした。それと同時に斬撃を放ち、この時やっと魔女に一撃を与えることができた。
これと同時にウィザードは以前、「シャルロッテ」のグリーフシードから生成された「ウィザードリング」を初めて使用した。

「『エクステンド』プリーズ!」
「よっと…わ!手が伸びたぁ!!」

「うぇっ!!気持ち悪っ!!」

手が伸びたウィザードはそのまま魔女へと伸ばしていく、それを見た さやか はあまりのショックで本音を漏らしてしまった…それはともかく、その伸びた腕で魔女を掴み動きを封じ込めることに成功したのだ。
もちろん、マミ はこの隙を逃さまいとその場でリボンで生成した巨大な砲台を作成し、魔女へと照準を照らし合わせた。


「マミちゃん!でっかいのお願い!!」
「任せて!ティロ・フィナーレ!!」


マミの必殺技「ティロフィナーレ」が放たれ、ハコの魔女に直撃した。もちろん、ウィザードの伸びた腕は直撃する瞬間に魔女を離したので無事である。ティロフィナーレが直撃したハコの魔女「エリー」は空中で爆散し、それと同時に使い魔達も消滅していった。

「ふぃ~…あ、指輪!!…ま、いっか。さっきはありがと、さやかちゃん」

「…うっさい、…たく、偉そうに」



作品名:Wizard//Magica Wish −4− 作家名:a-o-w