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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 2

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「オレの名前はシン、よろしくな!」
    ※※※
 間もなくして、サテュロスとメナーディは巨大な獣を持って帰ってきた。最初彼らは見知らぬ男の存在に驚いていた。しかし、ガルシアが先刻魔物に襲われその危機から救われた事を説明すると、サテュロス達は興味深い様子であった。その男、シンがエナジーを使っていたということにである。
「なあ、あの…サテュロスさんだっけ?あんたらがさっきから言ってるエナジーてのは何なんだ?」
 サテュロスは驚いた。
「貴様、大層なエナジーを使うくせにエナジーを知らぬのか?」
 シンは残念ながら、といった様子で、
「オレのいた村ではみんな不思議な力を持っているが、それがエナジーとやらなのか分からなくて…」
 するとサテュロスは側の突き出た岩に手を向けた。
「ならば見るがいい。これがエナジーだ」
 サテュロスは力を集中させた。そして放った。
『ヴァルカン!』
 サテュロスの手からエナジーが地面に伝わり、火柱が岩を包み込んだ。少したってから火柱が収まり、そこには跡形もなく砕け散った岩があった。
「こういう力をエナジーと言うのだ」
 シンは驚いた様子で、
「すげぇ…」
 圧倒されていた。
「けどそれくらいの威力のエナジーならオレも持ってるぜ!」
 今度はシンがエナジーを当てられそうな所を探した。
「まいったな、いいのがねえや。仕方ないこの草村にやるか」
 シンは何もない草村に手を向けた。その草村は何もないにしても広さはかなりある。
「いくぜ」
 シンはサテュロスやガルシア達を見やった。そして力を解放させた。
『ガイア!』
 瞬間、草原の地面が小さな地割れを起こし、そこから閃光が発生した。それはすぐに太い光の柱になり岩や石が噴きあがった。一連のことが終わると、あの広かった草村が土を掘り起こされた荒れ地と化していた。
「な、どうだオレのエナジーは?」
 シンは笑顔でガルシア達を振り返った。
「何というエナジーだ…!」
 今度はサテュロスが圧倒されていた。
「貴様何者なの?」
 メナーディも同じく驚いている。
「だから、オレの名前はシン。あんたらの言うエナジストさ!」
 シンは右手の親指を立てた。
    ※※※
 夜が明けた。早朝、ガルシアが最初に目を覚ました。かと思いきやすでにもうその場にいない者がいた。
――シン?あいつもう起きたのか――
 ガルシアは大きな欠伸をして目を擦ると、少し寝癖のできた髪を手櫛でなでた。顔を洗おうと思い、川へ行こう立ち上がった。
 川まではさほど距離はない。ほんの数分でたどり着いた。河原には案の定、あの男が座っていた。
「早いな」
 ガルシアはシンの隣に歩み寄った。
「ん?おお、起きたのかガルシア」
 ガルシアは顔に水を浴びせた。
「ふう、いつもこうなのか?」
「いや、たまたま目が覚めたからさ」
「そうか」
 2人の間にしばらく沈黙が流れた。
「なあ」
 ガルシアが口を開いた。
「ん?」
「お前、なんで旅をしてるんだ?」
 シンは少しためらったが答えた。
「村の禁を犯そうとして旅をしていてな、まあ、旅というか追っ手から逃げてるって感じなんだがな」
 シンは昨日までの笑顔ではなく微笑を浮かべていた。
「それは悪いこと何じゃないのか?」
「ああ、村からすればな。だが、こうしないとオレの大切な人がいなくなっちまうかもしれねえんだ」
 ガルシアは驚いた。
「それなのに、村の人は何もしてくれないのか?」
 シンは頷いた。
「昔からの教えだからな…」
「具体的にお前は何をしようとしているんだ?」
「世界のどこかにある灯台に灯をともすんだ。錬金術ってのを復活させれば。魔龍オロチを完全に滅することができるらしいんだ」
 ガルシアはさらに驚いた。自分達以外に錬金術の復活を望んでいる者がいるとは夢にも思わなかった。
 シンは続けた。
「灯すにはエレメンタルスターという物が必要らしい。言い伝えではこの世界の真ん中にあるという。そのためにこのアンガラ大陸に来たんだ」
 一通り話終えてシンは息をついた。
「まあでも、本当かどうかだいぶ怪しくなってきてたけどな」
「エレメンタルスターはある」
 シンははっとした。ガルシアを見るとその手には紫に輝く宝玉が握られていた。
「これは、4つの宝玉のうちの1つのジュピタースターというんだ。他にも、メナーディがヴィーナススターを、サテュロスがマーキュリースターを持ってる」
 シンは不審に思うことがあった。
「あとの1つはどこにあるんだ?」
 ガルシアは顔を曇らせた。
「俺達を追って錬金術の復活を阻止しようとしている奴らが持っているはずなんだ。ただ、本当に持ってるかはおろか、生きているかどうかも…」
 ガルシアは俯いた。
「生きているさ」
 ガルシアは顔を上げた。
「そいつらがエレメンタルスターを持ってるとしたら生きててもらわなきゃ困るだろ?それにガルシアの話しぶりからして、そいつらはお前の友達か何かだろ?だったら信じてやれよ」
 ガルシアはシンの言葉に打ちのめされてしまった。
「そうだな、シンの言うとおりだな」
 ガルシアは立ち上がった。
「よし、行くかシン」
 シンはきょとんとしている。
「行くってどこへだ?」
 ガルシアはニヤリとして、
「目的は一緒だ。だからサテュロス達も許してくれる。一緒に旅しようぜ!」
 ガルシアはシンに手を差し出した。シンは笑ってその手を受け取った。
 時は既に昼、ガルシア一行は新たな仲間を迎え、イミルの地を目指し旅を始めた。
――あいつは、ここまで追ってきているのだろうか?――
 シンは遠い空を見上げた。
    ※※※
 ガルシア達からだいぶ遠い位置の林。赤毛の少女も木の上から青空を見つめる。
――シン、お前は私が必ず…――
 少女は刃を見つめた。