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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 3

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「オレ達の目的とは違う事をしようとしてるなら戦って止めなきゃいけない、そうだろ?じゃなきゃ世界は滅んでしまうんだから」
 ジェラルドは釈然としなかった。
「けどな…」
「けど…?」
「戦うのはあくまでも最後の手段だ。会うことができたならまずは話し合おう。ガルシア達だってきっと何か理由があってやっているんだろうから。もしもガルシア達がどうしても世界を脅かす存在になっていたのならその時は、戦って止めるしかない」
 ロビンは付け足すように言った。
「でも、オレはみんなと分かり合える事を願うよ」
「ロビン…」
 ロビンは大きな欠伸をして大きく背伸びをした。
「ふあ?あ、暖まってきたら眠くなってきたなぁ…寝るか」
 ロビンは立ち上がって寝室に向かって歩き始めた。
「ジェラルド、お前も早く寝ろよ」
 ロビンは欠伸混じりに言いながら寝室へと入っていった。
――ロビン、きっとオレ達分かり合えるよな?――
 ジェラルドは暖炉の火を消し、ソファーに横たわり瞼を閉じた。
    ※※※
 出発の刻限がやってきた。
 ロビン一行は今まさにイミル村を出るところであった。旅の支度も既に整い、後は出発するのみである。 見送りにはイミル村の老夫婦とメアリィの手伝いをしていたランドとミリーが来てくれた。
「世話になったのう、メアリィ」
 村長は言った。
「いえいえ、こちらこそいろいろ良くしていただいて」
 メアリィは笑顔で応じた。
「メア…リィ、もう…会えないの…!?」
 ランドは泣きじゃくっている、喋るのも辛そうなほどに。
「ほら、泣かないの。これからはあなた達がイミルを支えていくんだから」
 ランドはかろうじてう…ん、と答えた。
「メアリィ、これ持ってって」
 ミリーは水が入った小さなボトルを差し出した。
「これは?」
 メアリィはしゃがみこんで受け取りながら答えた。
「ヘルメスの水よ。これから旅先で病気の人がいたら飲ませてあげて」
 ミリーの頬に涙が一筋流れた。
「ありがとうミリー、大事にするわね」
 メアリィは涙を指で拭ってやった。そして立ち上がって、ロビンに言った。
「そろそろ、行きましょうか」
「ん?もういいのか?」
「ええ、あまりいると出発しづらくなってしまいますわ」
「そうか、じゃあ行こうか」
 メアリィはもう一度見送りの人々に向き直った。
「それでは皆さん、今まで色々とありがとうございました。…行って参ります」
 ロビン一行はついに出発した。守れなかったマーキュリーの灯火を背に、新たな仲間を連れて、次の灯台目指し歩いていった。