仮面ライダー ~episode of NEW RIDERS~
晴人はドライバーを操作し、右手に指輪を通してそれをスキャンした
『ルパッチマジックタッチゴー コネクト プリーズ』
―交わした約束忘れないよ 目を閉じ確かめる
―押し寄せた闇振り払って 進むよ
「またか!やめろ、歌うなああ!」
「やっぱり歌が弱点か。意外だな。…さて、決めるか」
―いつになったらなくした未来を
―私ここでまた見ること出来るの
音楽が流れたまま、ウィザードはドライバーを操作した
「フィナーレだ」
『ルパッチマジックタッチゴー ルパッチマジックタッチゴー』
そして赤い指輪を右手に通し、ドライバーに通した
『チョーイイネ スペシャル サイコー』
するとドライバーの前に魔法陣が現れ、炎のドラゴンがそこから姿を表した
そしてドラゴンはウィザードの背中にまわり、その背中から顔を突っ込んだ
するとドラゴンスカルが胸部から顔を出し、そこから炎をはいた
その炎はファントムを焼き尽くし、灰さえ残さなかった
だが、問題は残っていた
ゲートだ
ウィザードはフレイムスタイルに戻り、ゲートの元へ駆け寄る
「まだ絶望するには早いぞ。…俺が、お前の希望になる」
晴人はある指輪を取り出した
それをゲートの指に通し、ドライバーにスキャンした
『エンゲージ プリーズ』
すると少年は倒れ、その上に魔法陣が現れる
晴人はそれを通り、アンダーワールドに侵入した
「ここがあいつのアンダーワールドか」
そこは家だった
幼い男の子―おそらくゲートの少年と、その父親と母親がいた
『僕、大きくなったら仮面ライダーになる!それで、パパとママを守るんだ!』
なんとも子供らしい夢だった
だがしかし、その思い出に亀裂が入る
その亀裂からファントムが生まれた
それも二体
―まさかこんなやつが普通と違うとはな
「ファントムが言ってたことはこれか…」
すぐに晴人はドライバーを操作して指輪をスキャンした
『ドラゴラ〜イズ プリーズ』
するとウィザードの真上にウィザードラゴンが現れ、活動を開始した
「ドラゴン、俺に従え!」
久しぶりにこの台詞を言った
晴人はマシンウィンガーを呼び出し、それをドラゴンと合体させた
そしてドラゴンを操作してファントムに攻撃を加える
「二体もいるんじゃ、攻撃が…。…やるか」
晴人はベルトを操作して、指輪をスキャンした
『ルパッチマジックタッチゴー コピー プリーズ』
するとウィザードがドラゴンごとコピーされ、それぞれが二体のファントムに攻撃を加えた
そして少しの間応戦があった
「さて、行くか」
二人のウィザードは同時にドライバーを操作した
『ルパッチマジックタッチゴー ルパッチマジックタッチゴー』
そして指輪をスキャンした
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
すると二体のドラゴンが変形を開始し、巨大な足になった
そのドラゴンにそれぞれウィザードはキックを加え、ファントムに向けてストライクエンドを放った
するとファントムは双方爆発し、ウィザードとドラゴンは一人と一体に戻った
「ふぃー」
そして晴人は現実世界に戻っていった
「ありがとうございました。その…」
「晴人だ。操真晴人」
「晴人さん、一つ聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
晴人はゲートだった少年の質問を聞いた
「もしかして…その…、本物の仮面ライダーだったりしますか?」
晴人は少し笑い、こういった
「ああ。俺は仮面ライダーウィザード。みんなの希望だ」
「やっぱり!」
少年は喜びをあらわにし、いった
「貴方は、僕の希望です、晴人さん。怪人退治、頑張ってください!」
「ああ。…君は?」
少年は名前を聞かれ、こう答えた
「湊ユウヤです。じゃあ、晴人さん、またいつか!」
そういってユウヤは去っていった
晴人もまた、去っていった
ユウヤが体験したこの出来事
これは、四十年先まで語り継がれることとなる
仮面ライダーアクア
湊ミハルに…
晴人はドーナツショップ、はんぐり〜にいた
いつもどおり新作を勧められ、いつもどおりプレーンシュガーを頼んで食べていた
そんなときだった
一台の白いバイクが走ってきた
「ん?あれは」
晴人は見たことがあった
そのバイクに跨がるのは、短ランでボンタンを穿いたリーゼントの高校生のはずだ
ということはつまり
「あ、ウィザード、やっぱりここにいたか」
バイクは晴人の目の前で止まり、搭乗者はすぐにおりて晴人の前に立った
「お前は…フォーゼか」
そう、仮面ライダーフォーゼ、如月弦太朗だ
「おう。で、晴人。ちょっと付き合ってほしいんだけどよ」
「えっ、やだよ。男と付き合うなんて」
「そういう意味じゃねーよ!…ちょっと、手伝ってほしい事があるんだ」
そういって弦太朗は晴人を連れ出した
「あ、ちょっとまだ食べてるって!」
「そんな時間はねーよ」
「アッー!」
別に無理矢理連れ去られただけであって変な意味はない
とりあえず弦太朗は晴人を連れ、ある場所へと向かった