幼馴染の騎士
「烙斗」
「なんですか?ルルーシュ様」
「今日は何もないよね?」
「スザク? お前までどうしたんだ?」
烙斗は二人に両腕をがしっとつかまれる。
「…何なんですか、いったい」
「ん? ちょっとな」
「キミに用事があるんだよ」
幼馴染の二人に連行? されていく烙斗。
周りはあっけにとられていた。
「本当にっ。何なんですか!」
「烙斗、今日はもう普通に話せ」
「…何がどうしたいんだよ。お前たち」
烙斗を真ん中に、両隣にルルーシュとスザクがいる訳で。
「ねえ、烙斗」
「なんだ? スザク」
「僕たちに何かいうことない?」
「いうこと?」
「そうだ」
烙斗の頭を撫でるルルーシュ。いつもやってくれるのは烙斗だ。スザクも同じ。寂しいとき、一人のとき烙斗は側にいるときに必ず頭を撫でてくれた。それをしただけ。
「…二人は何をしたいんだ?」
…烙斗は、自分の心を閉じ込める。
いっちゃいけない。
二人には…いってはいけない。
まだ、心は凍らせたままなのだから。
寂しい…哀しい心はまだそのままでいい。