機動戦士ガンダムRS 第10話 分かれた道
サオトメは、全周波通信を開いた。
「地球軍に告ぐ。
こちらは、コロニー軍η艦隊所属ガンダムサイガーのパイロットのアツシ・サオトメだ」
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「ガンダムサイガーからの全周波通信です」
ダリダ伍長が通信を分析し報告した。
「本機は、現在大西洋連邦の副大統領シーゲル・クラインの令嬢であるラクス・クラインを保護している」
※
その通信に一番驚いたのは、アスランだった。
※
しかしこの通信を聞いていたアル・ギザの乗員も驚いていた。
※
無論驚いたのは、地球軍所属の軍人皆だった。
「ラクス様を?」
アデス艦長もまたその一人だった。
※
「偶発的に救命ポッドを発見し人道的立場からこれを保護した。
η艦隊の中には、彼女を使って戦争を終結しようとする人もいたが私にはそのような考えは一切ない。
私は、ラクス・クラインという民間人をそちらに渡すためにここに来た。
ただし保護するのは、ネルソン級だ。
われわれは、生き残ったネルソン級を撃沈しないがそれ以外は撃沈させる意思を持つ」
「何ですって?」
ラミアス艦長は、その言葉を聴いて立ち上がった。
※
「もし白い戦艦またはローラシア級あるいはナスカ級に保護した場合η艦隊は、ラクス・クライン嬢に対する責任破棄したものとみなし躊躇なく殺めさせてもらうことをお伝えする」
「卑怯な」
キラは、そのままガンダムサイガーに切りかかろうとしたがイージスガンダムに止められた。
「何で?
何で止めるんだ、アスラン」
キラは、叫びながらアスランに聞いた。
「頭を冷やせ。
民間人もろとも敵を殺すのがお前の正義か?」
アスランの質問にキラは、少し冷静になった。
※
アスラン中尉は、キラがガンダムサイガーに切りかかろうとしていたためモビルアーマー形態で急行した。
そして近くまで行くとモビルスーツに変形しストライクガンダムを押さえつけた。
「何で?
何で止めるんだ、アスラン」
キラは、叫びながらアスランに聞いた。
「頭を冷やせ。
民間人もろとも敵を殺すのがお前の正義か?」
アスランは、そういうとストライクガンダムがおとなしくなった。
どうやらキラが冷静さを取り戻したようだ。
アスラン中尉も全周波通信を開いた。
「こちらアークエンジェル所属アスラン・ザラだ。
ラクス、答えてください」
アスランは、力いっぱい叫んだ。
※
それは、ガンダムサイガーでも確認できた。
「アスラン」
ラクスは、うれしそうに叫んだ。
サオトメは、その声色から親しい男性だとわかった。
そんな男性を見られないのは、かわいそうだと思いサオトメは目隠しを取り抵抗はしないだろうと思い手錠をはずしてあげた。
そして発信源を探った。
すると赤いガンダムから発信していることがわかった。
「本人か確認したい。
あなたの庭にある花に思い出の花がある。
どういう花ですか?」
パイロットが本人確認のためラクスに質問した。
「はい、私の庭には私が初めて歌った劇場でもらった記念の花がありますわ」
ラクスは、笑顔で答えた。
※
アスランは、回答を聞くとほっとしたような気持ちと残念という気持ちの板ばさみ状態になった。
「こちらアスラン・ザラ中尉です。
地球軍に通達します。
あれは、本物のラクス・クラインです。
繰り返す、本物のラクス・クラインです」
アスラン中尉は、地球軍全員に伝えた。
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「艦長」
バジルール副艦長は、ラミアス艦長に指示を仰いだ。
「もし今こちらが攻撃した場合ラクス様の命は、保障できないわ。
全軍攻撃中止」
ラミアス艦長は、全軍に攻撃中止命令を出した。
※
サオトメは、ラクスと赤いガンダムのパイロットとの楽しそうなやり取りを見てすぐに親しい人だと感じた。
「親しい人なんですか?」
サオトメは、ラクスに質問した。
「私の婚約者ですわ」
ラクスは、うれしそうに答えた。
サオトメは、質問したことに後悔した。
サオトメは、この女性の婚約者を殺さなくてはならない。
どこの誰か知らずに殺すのは、楽だがいざどのような人物かわかると少々ためらいが出てしまう。
サオトメは、今の質問を必死に忘れるように努めながら赤いガンダムに近づき接触回線を開いた。
「パイロット、聞こえるか?
お前とラクス嬢の間柄は、本人から聞いた。
代表してお前が1人で来い。
こちらも急いできて受け渡し準備が整っていない。
いいな?」
サオトメは、赤いガンダムに言い聞かせた。
「わかった」
赤いガンダムから返答がかえってきた。
※
アスラン中尉は、ガンダムサイガーが近づいてきたがあまり警戒しなかった。
サオトメが人質を盾に襲ってくるほど小心者では、ないと感じたからだ。
そして接触回線が開いた。
「パイロット、聞こえるか?
お前とラクス嬢の間柄は、本人から聞いた。
代表してお前が1人で来い。
いいな?」
1人でこなかった場合とパイロットが違った場合は、言わなかったがどういうことになるかわからないほどアスランはバカじゃなかった。
「わかった」
アスランは、誓った。
「アークエンジェル、聞こえますか?
サオトメは、私に1人で来いと言っています。
行かせてください」
アスラン中尉は、アークエンジェルに通信を入れた。
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「わかりました。
モビルスーツ隊は、帰艦してください」
ラミアス艦長は、モビルスーツ隊に帰艦命令を出した。
※
モビルスーツ隊は、ラミアス艦長の命令で帰艦した。
※
アル・ギザでは、レーダーで艦影を捕捉していた。
「艦影を確認。
η艦隊です」
ハワード上等兵がη艦隊の接近を報告した。
カインズ艦長は、ほっとしたが現状はあまりよくなかった。
※
サオトメは、大破したユーピテルツヴァイに近づいた。
「ケイト准尉、生きているか?」
サオトメは、接触回線を開いてケイト准尉の生死を確認した。
「はい。
大丈夫です」
ケイト准尉は、涙を流し弱弱しく答えた。
「帰艦する」
「地球軍に告ぐ。
こちらは、コロニー軍η艦隊所属ガンダムサイガーのパイロットのアツシ・サオトメだ」
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「ガンダムサイガーからの全周波通信です」
ダリダ伍長が通信を分析し報告した。
「本機は、現在大西洋連邦の副大統領シーゲル・クラインの令嬢であるラクス・クラインを保護している」
※
その通信に一番驚いたのは、アスランだった。
※
しかしこの通信を聞いていたアル・ギザの乗員も驚いていた。
※
無論驚いたのは、地球軍所属の軍人皆だった。
「ラクス様を?」
アデス艦長もまたその一人だった。
※
「偶発的に救命ポッドを発見し人道的立場からこれを保護した。
η艦隊の中には、彼女を使って戦争を終結しようとする人もいたが私にはそのような考えは一切ない。
私は、ラクス・クラインという民間人をそちらに渡すためにここに来た。
ただし保護するのは、ネルソン級だ。
われわれは、生き残ったネルソン級を撃沈しないがそれ以外は撃沈させる意思を持つ」
「何ですって?」
ラミアス艦長は、その言葉を聴いて立ち上がった。
※
「もし白い戦艦またはローラシア級あるいはナスカ級に保護した場合η艦隊は、ラクス・クライン嬢に対する責任破棄したものとみなし躊躇なく殺めさせてもらうことをお伝えする」
「卑怯な」
キラは、そのままガンダムサイガーに切りかかろうとしたがイージスガンダムに止められた。
「何で?
何で止めるんだ、アスラン」
キラは、叫びながらアスランに聞いた。
「頭を冷やせ。
民間人もろとも敵を殺すのがお前の正義か?」
アスランの質問にキラは、少し冷静になった。
※
アスラン中尉は、キラがガンダムサイガーに切りかかろうとしていたためモビルアーマー形態で急行した。
そして近くまで行くとモビルスーツに変形しストライクガンダムを押さえつけた。
「何で?
何で止めるんだ、アスラン」
キラは、叫びながらアスランに聞いた。
「頭を冷やせ。
民間人もろとも敵を殺すのがお前の正義か?」
アスランは、そういうとストライクガンダムがおとなしくなった。
どうやらキラが冷静さを取り戻したようだ。
アスラン中尉も全周波通信を開いた。
「こちらアークエンジェル所属アスラン・ザラだ。
ラクス、答えてください」
アスランは、力いっぱい叫んだ。
※
それは、ガンダムサイガーでも確認できた。
「アスラン」
ラクスは、うれしそうに叫んだ。
サオトメは、その声色から親しい男性だとわかった。
そんな男性を見られないのは、かわいそうだと思いサオトメは目隠しを取り抵抗はしないだろうと思い手錠をはずしてあげた。
そして発信源を探った。
すると赤いガンダムから発信していることがわかった。
「本人か確認したい。
あなたの庭にある花に思い出の花がある。
どういう花ですか?」
パイロットが本人確認のためラクスに質問した。
「はい、私の庭には私が初めて歌った劇場でもらった記念の花がありますわ」
ラクスは、笑顔で答えた。
※
アスランは、回答を聞くとほっとしたような気持ちと残念という気持ちの板ばさみ状態になった。
「こちらアスラン・ザラ中尉です。
地球軍に通達します。
あれは、本物のラクス・クラインです。
繰り返す、本物のラクス・クラインです」
アスラン中尉は、地球軍全員に伝えた。
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「艦長」
バジルール副艦長は、ラミアス艦長に指示を仰いだ。
「もし今こちらが攻撃した場合ラクス様の命は、保障できないわ。
全軍攻撃中止」
ラミアス艦長は、全軍に攻撃中止命令を出した。
※
サオトメは、ラクスと赤いガンダムのパイロットとの楽しそうなやり取りを見てすぐに親しい人だと感じた。
「親しい人なんですか?」
サオトメは、ラクスに質問した。
「私の婚約者ですわ」
ラクスは、うれしそうに答えた。
サオトメは、質問したことに後悔した。
サオトメは、この女性の婚約者を殺さなくてはならない。
どこの誰か知らずに殺すのは、楽だがいざどのような人物かわかると少々ためらいが出てしまう。
サオトメは、今の質問を必死に忘れるように努めながら赤いガンダムに近づき接触回線を開いた。
「パイロット、聞こえるか?
お前とラクス嬢の間柄は、本人から聞いた。
代表してお前が1人で来い。
こちらも急いできて受け渡し準備が整っていない。
いいな?」
サオトメは、赤いガンダムに言い聞かせた。
「わかった」
赤いガンダムから返答がかえってきた。
※
アスラン中尉は、ガンダムサイガーが近づいてきたがあまり警戒しなかった。
サオトメが人質を盾に襲ってくるほど小心者では、ないと感じたからだ。
そして接触回線が開いた。
「パイロット、聞こえるか?
お前とラクス嬢の間柄は、本人から聞いた。
代表してお前が1人で来い。
いいな?」
1人でこなかった場合とパイロットが違った場合は、言わなかったがどういうことになるかわからないほどアスランはバカじゃなかった。
「わかった」
アスランは、誓った。
「アークエンジェル、聞こえますか?
サオトメは、私に1人で来いと言っています。
行かせてください」
アスラン中尉は、アークエンジェルに通信を入れた。
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「わかりました。
モビルスーツ隊は、帰艦してください」
ラミアス艦長は、モビルスーツ隊に帰艦命令を出した。
※
モビルスーツ隊は、ラミアス艦長の命令で帰艦した。
※
アル・ギザでは、レーダーで艦影を捕捉していた。
「艦影を確認。
η艦隊です」
ハワード上等兵がη艦隊の接近を報告した。
カインズ艦長は、ほっとしたが現状はあまりよくなかった。
※
サオトメは、大破したユーピテルツヴァイに近づいた。
「ケイト准尉、生きているか?」
サオトメは、接触回線を開いてケイト准尉の生死を確認した。
「はい。
大丈夫です」
ケイト准尉は、涙を流し弱弱しく答えた。
「帰艦する」
作品名:機動戦士ガンダムRS 第10話 分かれた道 作家名:久世秀一