機動戦士ガンダムRS 第14話 果てし無き時の中で
「哲学者に言わせると物事に偶然はなく全ては、必然によって成り立っているのだという。
だとしらこの戦争もコロニー軍が『G開発計画』の情報を掴んだと言うことも全て必然の成せる技とでも言うのだろうか。
戦争は、勝って終わらねば意味がない。
パトリック・ザラやムルタ・アズラエルの口癖ではあるが無論そう思うのは、彼だけではない。
敵もまた敗北するために戦っているわけでは、ないのだから。
正義は、双方にある。
それは、互いに相容れない。
戦場に立つ者は、全て己の正義の為に敵を討つ。
この戦争を地球圏全体に拡大させた血のバレンタイン。
その核攻撃への報復としてコロニー軍が散布、敷設したニュートロンジャマー。
通称Nジャマーのおかげで我等は、もはやどちらも核は使えない。
核エンジンならびに核兵器の存在しなくなった戦場で最強となったのは、やつらコロニー軍の開発したマン・マシーンと呼ばれる特殊機動兵器。
バッテリーを動力源にする旧来のモビルスーツとモビルアーマーしか持たぬ地球軍が物量で勝っているのにかかわらず連敗しているのは、ここにある。
しかし核を封じれば戦争が終わるというものでもない。
平和の象徴と言われる鳩は必殺の一撃を与える鋭い嘴や爪を持たぬため互いに戦えばその様相は、長く凄惨なものになると言う。
我等もまた似ては、いまいか?
違う者、分からぬ者、異質は不安を呼びやがて憎しみとなって対立する。
そもそもの始まりは、人類が化石燃料からエネルギーを得たことから始まったのかもしれない。
人類は、化石燃料を燃やすことで得たエネルギーで強力な兵器を次々に開発し化学兵器というものも開発した。
しかしこれらは、地球環境を破壊しわれらは地球を去らざるおえない状況に至った。
しかし地球の環境は、悪化の一途をたどった。
そのため人類は、地球を青い美しい星に戻すプロジェクト「地球再生計画」が実施された。
その計画に見合う新人類「コーディネーター」が作られた。
彼らは、人類の期待を背負い死に掛けた地球に向かった。
彼らの成果は、皆の予想をはるかに上回った。
その成果に皆は、コーディネーターの地球への永続移住を認めた。
そして彼らは、新たな国家をいくつか作るとともにさらなる環境の改善に全力を尽くした。
その後コロニー連邦共和国は、国内でのコーディネーターを生み出すことを禁止したが地球ではそのまま作られたため数を増やしていった。
だが国、言葉、価値観、生まれ、信ずるものなど様々に違うこの世界に彼らはまたどんな新たな違いをもたらしたのか。
身をもって知ったとて時は、既に遅い。
人としての根元までを手にしたとて何故か人の心は、変わらない。
持つ者に持たざる者の想いは、分からず持たざる者は持つ者を妬む。
違う者。
己と違う者。
だが愛せようもあるはずの者。
しかし放たれた砲火は、そんな想いを届けなしない。
だがだからこそおもしろいのだよ」
クルーゼ中佐は、人類がおかれている状況を楽しんでいた。
※
コロニー軍では、地球軍が核で農業コロニーを攻撃したことへの対策が話し合われていた。
「私は反対だ。
核に核を持って応ずればいづれ全てが滅びることになる」
軍内部では核での報復派、核の抑制させる抑制派と穏健派に分かれ熱い議論が続けられていた。
「しかし。
奴等は、既に」
「核のみを封じればいいことであろう。
ニュートロンジャマーは、そのための抑止兵器のはず」
「しかしあれは、全ての核分裂を抑止する。
それを地球に打ち込めば地球の経済は、分けてもエネルギー問題は深刻な打撃を被りますぞ。
併せ持つ電波攪乱の性質も生活に多大な影響を」
「そんな温情をかけていられる場合か。
それに核で報復を行えば放射能問題は、どうなる?
コーディネーターを皆殺しにできても地球まで殺しては、意味がない。
それにエネルギー問題と電波攪乱問題もミノフスキー粒子による技術で既に解決済みじゃないか」
「奴等とて覚悟は、あろう。
あれは、撃ってはならぬものそれを撃ったのだからな」
こうして結論は、抑制派が勝ち地球上にニュートロンジャマーが打たれ地球上は深刻なエネルギー不足に陥った。
※
「以上の証拠によりη艦隊の行動は、決してヘリオポリス自体を攻撃したものではなくあの崩壊の最大の原因はむしろ地球軍にあると結論します」
マーク少将が報告を終え自分が座っていたいすまで歩いていった。
「やはりオーブは、地球側に組していたのだ。
条約を無視したのは、あちらじゃないか」
外務大臣のデビット・ルシェルがオーブの裏切りに遺憾に感じた。
「しかしアスハ代表は」
「コーディネーターの言葉などあてになるか」
内閣府特命担当甲大臣のマリア・ルーシェの発言を国土増加・整備大臣のカール・ライトニーがかぶせた。
「しかしマーク少将」
内閣総理大臣のフリット・ダイソンが立ち上がった。
「その地球軍のモビルスーツは、果たしてそれほどの犠牲を払ってでも破壊しなければならないほど脅威なのか?」
フリット総理大臣は、バッテリー動力のモビルスーツがそれほど脅威とは思えなかった。
「その驚異的な性能は、ケイト准尉から報告するとしましょう」
マーク少将がケイト准尉から報告するといった。
閣僚は、口々にどうかと聞いたが問題はなかった。
「ケイト・リー准尉からの報告を許可する」
ケイト准尉は、立ち上がり閣僚の前に立った。
すると閣僚の前のモニターに赤いガンダムが映し出された。
皆は、それだけで驚いた。
「まず赤いガンダムの機体ですが大きな特徴は、その可変システムにあります。
他の4機と根本的に異なる構造によりモビルアーマーへと変形しその際の諸兵装は、高出力ビーム砲です。
これは、他の機体も同様ですがこちらでは未だ実戦投入されていない特殊装甲を持ちます。
現在機体の装甲材質を徹底的に調査するようにη艦隊に命令していますがスペックは、機動性もパワーもどちらもコロニー軍の主力機であるユーピテルと互角と思われます」
モニターが赤いガンダムから白兵戦型ガンダムに変わった。
「白兵戦型ガンダム。
これは、近接戦闘を主眼においた機体で高い汎用度を持ちおそらく他の4機の開発ベースになったものと思われます。
装備は、他の機体と共通の頭部バルカン砲、ビームサーベル、シールド」
モニターが白兵戦型ガンダムから支援型ガンダムに変わった。
「支援型ガンダム。
遠距離の重砲激戦での能力を追求した機体で後方からの援護と狙撃を主な任務とする為に設計されたものと思われます。
シールドは、装備されておりませんが高出力ビームライフルと散弾銃を持ちます」
モニターが支援型ガンダムから隠密型ガンダムに変わった。
「黒いガンダムは、いまだ詳細なデータはありません。
武装がシールドとビーライフルなどの複合兵装を持つと言う独自の武器を装備しおります」
モニターが隠密型ガンダムから換装型ガンダムに変わった。
だとしらこの戦争もコロニー軍が『G開発計画』の情報を掴んだと言うことも全て必然の成せる技とでも言うのだろうか。
戦争は、勝って終わらねば意味がない。
パトリック・ザラやムルタ・アズラエルの口癖ではあるが無論そう思うのは、彼だけではない。
敵もまた敗北するために戦っているわけでは、ないのだから。
正義は、双方にある。
それは、互いに相容れない。
戦場に立つ者は、全て己の正義の為に敵を討つ。
この戦争を地球圏全体に拡大させた血のバレンタイン。
その核攻撃への報復としてコロニー軍が散布、敷設したニュートロンジャマー。
通称Nジャマーのおかげで我等は、もはやどちらも核は使えない。
核エンジンならびに核兵器の存在しなくなった戦場で最強となったのは、やつらコロニー軍の開発したマン・マシーンと呼ばれる特殊機動兵器。
バッテリーを動力源にする旧来のモビルスーツとモビルアーマーしか持たぬ地球軍が物量で勝っているのにかかわらず連敗しているのは、ここにある。
しかし核を封じれば戦争が終わるというものでもない。
平和の象徴と言われる鳩は必殺の一撃を与える鋭い嘴や爪を持たぬため互いに戦えばその様相は、長く凄惨なものになると言う。
我等もまた似ては、いまいか?
違う者、分からぬ者、異質は不安を呼びやがて憎しみとなって対立する。
そもそもの始まりは、人類が化石燃料からエネルギーを得たことから始まったのかもしれない。
人類は、化石燃料を燃やすことで得たエネルギーで強力な兵器を次々に開発し化学兵器というものも開発した。
しかしこれらは、地球環境を破壊しわれらは地球を去らざるおえない状況に至った。
しかし地球の環境は、悪化の一途をたどった。
そのため人類は、地球を青い美しい星に戻すプロジェクト「地球再生計画」が実施された。
その計画に見合う新人類「コーディネーター」が作られた。
彼らは、人類の期待を背負い死に掛けた地球に向かった。
彼らの成果は、皆の予想をはるかに上回った。
その成果に皆は、コーディネーターの地球への永続移住を認めた。
そして彼らは、新たな国家をいくつか作るとともにさらなる環境の改善に全力を尽くした。
その後コロニー連邦共和国は、国内でのコーディネーターを生み出すことを禁止したが地球ではそのまま作られたため数を増やしていった。
だが国、言葉、価値観、生まれ、信ずるものなど様々に違うこの世界に彼らはまたどんな新たな違いをもたらしたのか。
身をもって知ったとて時は、既に遅い。
人としての根元までを手にしたとて何故か人の心は、変わらない。
持つ者に持たざる者の想いは、分からず持たざる者は持つ者を妬む。
違う者。
己と違う者。
だが愛せようもあるはずの者。
しかし放たれた砲火は、そんな想いを届けなしない。
だがだからこそおもしろいのだよ」
クルーゼ中佐は、人類がおかれている状況を楽しんでいた。
※
コロニー軍では、地球軍が核で農業コロニーを攻撃したことへの対策が話し合われていた。
「私は反対だ。
核に核を持って応ずればいづれ全てが滅びることになる」
軍内部では核での報復派、核の抑制させる抑制派と穏健派に分かれ熱い議論が続けられていた。
「しかし。
奴等は、既に」
「核のみを封じればいいことであろう。
ニュートロンジャマーは、そのための抑止兵器のはず」
「しかしあれは、全ての核分裂を抑止する。
それを地球に打ち込めば地球の経済は、分けてもエネルギー問題は深刻な打撃を被りますぞ。
併せ持つ電波攪乱の性質も生活に多大な影響を」
「そんな温情をかけていられる場合か。
それに核で報復を行えば放射能問題は、どうなる?
コーディネーターを皆殺しにできても地球まで殺しては、意味がない。
それにエネルギー問題と電波攪乱問題もミノフスキー粒子による技術で既に解決済みじゃないか」
「奴等とて覚悟は、あろう。
あれは、撃ってはならぬものそれを撃ったのだからな」
こうして結論は、抑制派が勝ち地球上にニュートロンジャマーが打たれ地球上は深刻なエネルギー不足に陥った。
※
「以上の証拠によりη艦隊の行動は、決してヘリオポリス自体を攻撃したものではなくあの崩壊の最大の原因はむしろ地球軍にあると結論します」
マーク少将が報告を終え自分が座っていたいすまで歩いていった。
「やはりオーブは、地球側に組していたのだ。
条約を無視したのは、あちらじゃないか」
外務大臣のデビット・ルシェルがオーブの裏切りに遺憾に感じた。
「しかしアスハ代表は」
「コーディネーターの言葉などあてになるか」
内閣府特命担当甲大臣のマリア・ルーシェの発言を国土増加・整備大臣のカール・ライトニーがかぶせた。
「しかしマーク少将」
内閣総理大臣のフリット・ダイソンが立ち上がった。
「その地球軍のモビルスーツは、果たしてそれほどの犠牲を払ってでも破壊しなければならないほど脅威なのか?」
フリット総理大臣は、バッテリー動力のモビルスーツがそれほど脅威とは思えなかった。
「その驚異的な性能は、ケイト准尉から報告するとしましょう」
マーク少将がケイト准尉から報告するといった。
閣僚は、口々にどうかと聞いたが問題はなかった。
「ケイト・リー准尉からの報告を許可する」
ケイト准尉は、立ち上がり閣僚の前に立った。
すると閣僚の前のモニターに赤いガンダムが映し出された。
皆は、それだけで驚いた。
「まず赤いガンダムの機体ですが大きな特徴は、その可変システムにあります。
他の4機と根本的に異なる構造によりモビルアーマーへと変形しその際の諸兵装は、高出力ビーム砲です。
これは、他の機体も同様ですがこちらでは未だ実戦投入されていない特殊装甲を持ちます。
現在機体の装甲材質を徹底的に調査するようにη艦隊に命令していますがスペックは、機動性もパワーもどちらもコロニー軍の主力機であるユーピテルと互角と思われます」
モニターが赤いガンダムから白兵戦型ガンダムに変わった。
「白兵戦型ガンダム。
これは、近接戦闘を主眼においた機体で高い汎用度を持ちおそらく他の4機の開発ベースになったものと思われます。
装備は、他の機体と共通の頭部バルカン砲、ビームサーベル、シールド」
モニターが白兵戦型ガンダムから支援型ガンダムに変わった。
「支援型ガンダム。
遠距離の重砲激戦での能力を追求した機体で後方からの援護と狙撃を主な任務とする為に設計されたものと思われます。
シールドは、装備されておりませんが高出力ビームライフルと散弾銃を持ちます」
モニターが支援型ガンダムから隠密型ガンダムに変わった。
「黒いガンダムは、いまだ詳細なデータはありません。
武装がシールドとビーライフルなどの複合兵装を持つと言う独自の武器を装備しおります」
モニターが隠密型ガンダムから換装型ガンダムに変わった。
作品名:機動戦士ガンダムRS 第14話 果てし無き時の中で 作家名:久世秀一