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じゅにたんw
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マブラヴ〜オーバーTHECROSS!〜

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プロローグ



「主砲発射用意…てーーー!」

艦内に艦長の号令が響き渡る。
しかし、彼にはそれを聞く余裕がなかった。
MSパイロット兼、機体整備士を務める彼には…
今も破損した機体の修理中だ。

「ったく、修理する身も考えて使ってくれませんかねえ…」

その愚痴は誰に聞き取られるでもなくドッグを木霊して消えていった。
愚痴を言っても仕方がないということは彼自身よくわかっていることだった。
「衝撃に備えろ! 」
またも艦長の号令が響く。
 
「っな!?」

次の瞬間には艦が大きく揺れることとなった。

「直撃だけは逃れたか、しかしいつまでも、持つわけではない…」

周りが冴え渡るような、透き通っていくような不思議な感覚。
そして何より人の意思が頭に流れ込んでくる。
それを何回かの戦いで彼は感じていた。
幸か不幸か彼はこれまで敵の攻撃を喰らったことはない。
しかしそれが原因で隊で浮く存在にもなっていた。
そのことから、彼は自分からMS乗りから一歩身を引いていた。

「それに、乗る機体もないしな…」

自分にそう言い聞かせると作業に戻ろうとする。
そこであるものが彼の目に止まる。それは前からシートが被せられているMS
と思われる機体だ。艦長にはただ一言「触るな」そう言われていた。
だがなぜか彼はこの時あれに乗らなきゃいけない気がした。
勘っていうやつだ。

「後がない…!」

彼は意を決してシートを取る。

「な、なんでこんなものがここに…」

誰もがそれを見ればこう答えるだろう。‘ガンダム”と。
それは誰もが憧れる羨望の的。戦場で会えば味方なら天使、敵なら悪魔。
それほどまでに圧倒的な存在感を醸し出す物だ。

「考えている暇は無い…か」

コクピットに乗り込む。すると艦長から通信が入る。

「何をしている!それには触るなと言ってあるはずだ!」

「今、出撃しなかったらこの艦ごと沈められますよ!」

彼の言い分は正しいだろう。しかし艦長は首を縦には振らない。

「大丈夫です。傷ひとつ付けやしませんよ!」

そう言うやいなやハッチに向かう。

「ぬうう…」

まだ考えているようだ。

「ああ!もう。行きますよ!マサキ・オチアイ、量産型νガンダム出るぜ!」

ハッチが開き一機のMSいやガンダムが飛ぶ。
この行動で彼の運命が大きく変わったが、彼は、マサキは知る由もなかった。

昔からの使い回しであるエンドラ。
修理と改修を重ね今なお戦場に出撃することができる。

「た、隊長ーーー!」

一つ、また一つと命の灯火が消えていく。
現在の戦闘は偶発的に起きたものである。偶然的に出会った二つの戦艦。
そう。それは偶然。偶然だからこそ起きた戦い。

「各機フォーメーションを組み直せ!むざむざやられるなよう!」

隊長と思われる中年層の男が部下に命じている。
熟練だと思わせる貫禄だ。

「隊長!高速で近づいてくる機影を確認。こ、これは通常の3倍で移動しています!」
部下の口からは驚きと戸惑い。両方が感じ取られる。


「焦るな!データ称号急げ!」

部下にそう命じていても隊長の頭には核当する機体が浮かんでいた。
これが杞憂であってくれ。そう願うしか彼にはなかった。
しかし、その思いは彼の部下自身によって杞憂ではないことを告げる。

「称号終了。シ、シナンジュです!」

赤い真紅のボディ。それは赤い彗星を彷彿とさせるシルエットだ。

「見せてもらおうか、連邦のMSの性能とやらを!」

赤い機体を駆るパイロット、フル・フロンタルは不気味に呟くのだった。

「敵は一機だ。焦ることはない!」

「はい!」

三機のジェガンと一機のリゼル。数では圧倒的に有利である。

「ならば教えてやる。」

更に加速するシナンジュ。
これに一機のジェガンが応戦する。しかし圧倒的な性能の違いは一目瞭然だった。

「この!この!当たれよ!」

ジェガンはビームライフルを乱射する

「あたりはせん!」

シナンジュは華麗な動きで次々と避けている。

「捉えられな…うわああああああああああ!」

あっけなく一機目のジェガンが撃ち落とされる。

「ならば接近戦で!

すぐに二機のジェガンがビームサーベルを構え接近する。

「いい判断だ。だが、その程度で私は落とせん!」

斬りかかった一機目のジェガンを紙一重でよける。
それによりがら空きになるジェガンの背中。

「無礼るな!」

二機目のジェガンがすぐさまフォローに入る。

「無駄だ!」

そのまま旋回し二機目のジェガンをまたとかわし今度こそ一機目のジェガンを
斬り伏せる。更に続けざまにもう一機のジェガンを一蹴。

「私を忘れてもらっては困る!」

リゼルがジェガンに止めを刺そうとするシナンジュに斬りかかる。
それを難なく受け止めると更に一蹴。

「遅い!」

シナンジュが残っているジェガンを一瞬で葬る。

「うおおおおおおお!」

隊長が部下の仇だと言わんばかりに吠える。

「吠えたところで!」

リゼルとシナンジュが斬り合う。シナンジュが頭部バルカンを使用すると
リゼルは一旦距離を置こうとする。

「かかったな!」

すぐさま間合いを詰めるとリゼルを一閃。

「む、無念!」

リゼルは爆風と共に砕けていった。

「さて、あの旧型を手土産にでもするとしようか。ん?」

この宙域に一つの機影が接近する。

「まだ来るか!」

そこに来たものは言うまでもない。マサキ・オチアイだ。

「ガンダムタイプか、面白い試させてもらおう!」

そこで交わることのない二つが交わってしまった。

「あれは、シナンジュ!?」

誰でも恐怖するだろう。その赤い真紅の機体を見れば…
(すいません艦長。無傷は無理っぽいです。)
しかしここで逃げるほど彼は幼くなかった。
俺の力、どこまで通用するかな?

「いくぞおおお!」

まずは牽制でビームスプレーガンを撃つ。

「ん? そこおおお!」

よけられるが、
直感的にシナンジュの行動を予測しそこにスプレーガンを放つ。

「何?」

油断していたフル・フロンタルはシールドでガードする。

「流石はガンダムタイプと言うべきか、だが!量産機に倒される私ではない!」

シナンジュが反撃に出る。

「そんな攻撃でえ!」

シナンジュの放つビームライフルを全てかわしていく。

「これで!」

更にシナンジュからグレネードランチャーが放たれる。

「甘い!」

マサキはグレネードを切り払う。
わかる。感覚が研ぎ澄まされていく。敵の位置が見える。
いや、予測できる。

「NTか!アムロと同等かそれ以上か…」

冷静な分析をしつつもすべての攻撃を交わすシナンジュ。

「いけえ!フィン・ファンネル!」

シナンジュの周りをファンネルが囲む。

「ファンネルまで!?厄介な相手だ!」

もっと、もっと速く!思えば思うほどファンネルは加速していく。

「ちい!」

流石のシナンジュも手こずっているようだ。

「そこ!」

その隙に懐へ潜り込む量産型νガンダム。

「くう!」

量産型νガンダムはシナンジュの右脚を切断していた。

「これしきで!」

このまま距離をおかずビームサーベルで斬りかかってくる。