機動戦士ガンダムRS 第19話 宿敵の鎌
キラ少尉たちは、日用品を買いにバラディーヤの町にジープで来た。
ここは、キンバライト基地近くにあり近くに水源があり古くから栄えた町である。
町は、活気にあふれていた。
キラ少尉とアスラン大尉は、ジープから降りた。
「では、4時間後」
キラ少尉は、バルトフェルド大佐に集合時間を確認した。
本来ならば現地の人が買い物を行えばよいのだが度重なる死神との戦闘で買い物に割けられる人員がいなかった。
そのためアークエンジェルのモビルスーツパイロットからキラ少尉とアスラン大尉が選ばれた。
「気を付けろ。
バナディーヤの治安は、悪くないほうだが君がいたヘリオポリスから見れば最悪だからな」
バルトフェルド大佐は、キラ少尉に忠告した。
ここは、アフリカ大陸の中では割と治安がいいほうだがキラ少尉が住んでいたヘリオポリスから見れば最悪だ。
「了解」
キラ少尉とアスラン大尉が敬礼した。
ジープは、走り去っていった。
2人は、買い物のため歩き出した。
2人は、バルトフェルド大佐から町の詳細地図をもらっていたため店に行くのに不便ではなかった。
そのときキラは、何かを見つけてそれに近づいた。
「キラ」
アスランもキラを追った。
キラは、コロニー軍の空襲後と思われるクレータ前にいた。
「空襲だろう。
ビクトリアは、おろかその前線基地であるキンバライト基地すら攻略できないコロニー軍の鬱憤がここに来たのだろう」
アスランは、なぜこの活気あふれる町にこんなものがあるのかを説明した。
アスラン大尉も地球圏すべてを見たわけでは、ないので断言できないがおそらく戦争の傷跡が存在しない場所はもはや存在しないと考えていた。
※
η艦隊では、ちょっとしたアクシデントが起きていた。
η艦隊は補給部隊から水、食料、弾薬と燃料の補給を受けたがそれ以外のものが底を突きかけていた。
ブライアン艦長は、無視したかったがサオトメはアーガマもどきを追うことと長期任務に対応するため買い物に出ることを許可した。
そこでブライアン艦長は、買い物の荷物もちにサオトメを指名し同行者をアイリス曹長を指名した。
町は、敵勢力ではあるが近いバナディーヤに行くことにした。
2人は、ジープに乗り出かけた。
アイリスは、妙に楽しそうだった。
なお地図は、諜報部から入手しているため問題はなかった。
※
キンバライト基地には、多くの避難民が避難しており子供たちが基地内で無邪気に遊んでいた。
正直に言えば基地内で遊ぶのは、控えてほしいがそれは子供たちの笑顔を奪うような行為だったのであまりうるさくいえなかった。
※
アークエンジェルのモビルスーツデッキでは、ニコル大尉と整備員が必死にブリッツガンダムとイージスガンダムの修理と整備を行っていた。
イザーク大尉は、声をかけられないほど必死にシュミレーション訓練を繰り返していた。
彼の中には、死神への復讐の言葉しか存在しなかった。
そんな様子をラミアス艦長とフラガ少佐は、見守るしかなかった。
「でもいつからあんな」
その様子を見ていたラミアス艦長が不意にそんなことを言った。
「十中八九サオトメに傷を付けられたあとだと思う。
でもリズィーシーガンダムに負けたのも原因の一部でもあるがな」
フラガ少佐は、イザーク大尉がなぜああなったのかを推測した。
「キラ君は、誰よりも平和な日常に戻りたかったのになぜ?」
話題は、イザーク大尉からキラのことに移った。
「意外だよね。
俺もそう思う」
フラガ少佐もキラが志願したことには、驚きだった。
ラミアス艦長は、ため息をつくとモビルスーツデッキを後にした。
フラガ少佐も後に続いた。
2人は、廊下を歩いていた。
「おそらくサオトメに名前を聞かれたのがきっかけだと思う。
そう考えるとあの坊主の状態を作ったのは、俺たちになるわけだな」
フラガ少佐がそんなことを言った。
「それにしても迂闊だったわ。
パイロットとしてあまりにも優秀なものだからつい正規の訓練も何も受けてない子供だということを私は」
ラミアス艦長は、うつむきながらキラを戦争に巻き込んだ責任を感じていた。
「君だけの責任じゃないさ。
俺たちだって同じだ。
いつでも信じられないほどの働きをしてきたから。
必死だったのだろう。
またいつ攻撃があるか分からない。
そしたらサオトメに実力を認められた自分が護らなければならない。
そう思い詰めて追い込んだんだろう、自分を」
フラガ少佐は、なぜキラが志願したのか推測した。
「イザーク大尉の件も含めて何か解決策に心当たりは?
先輩でしょ?」
ラミアス艦長は、立ち止まりフラガ少佐に質問した。
フラガ少佐は、考え込んだ。
そしてラミアス艦長の体をなめるように見た。
ラミアス艦長は、身の危険を感じ一歩下がった。
「あまり参考にならないかも」
フラガ少佐が苦笑しながら言った。
「のようですわね」
ラミアス艦長は、目を細めてそういった。
「取り敢えず今日の外出で少しは、気分が変わるといいんですけど」
ラミアス艦長は、怒りながらずんずんと行ってしまった。
「いいよね、若者は」
フラガ少佐は、キラたち若者をうらやましがった。
※
アークエンジェルのブリッジでは、ダリダ軍曹とロメロ軍曹が私語を話していた。
「しかし思い切ったことするよね、艦長も」
ダリダ軍曹は、話題をキラにした。
「ですね。
数時間とは、いえヤマト少尉を艦から離れさせるなんて」
その話は、サイ二等兵も聞いていた。
「俺も出かけたいな。
何でヤマト少尉を選んだんだろう」
ダリダ軍曹がそんなことをぼやいた。
「スーパーコーディネーター、スーパーコーディネーター」
ロメロ軍曹の身勝手な言葉にとうとうサイが怒った。
「そんな好き勝手なこと言わないでください」
2人は、ぽかんとしたままだった。
「あいつは、戦争が誰よりも嫌いなのに責任感が強いから誰にも相談せず全部背負い込んで戦っているっていうのに」
ダリダ軍曹は、まだぽかんとしていたがロメロ軍曹がわれに帰った。
「何だと」
ロメロ軍曹がけんか腰になったがそれをダリダ軍曹が制した。
「悪かった。
もう言わないから安心しろ」
ダリダ軍曹がそうわびるとサイ二等兵は、CIC席に戻った。
「何でとめるんだよ」
ロメロ軍曹は、納得しなかった。
「バカか。
こんなことが艦長や副艦長に知れたら大目玉を食らうぞ」
ダリダ軍曹は、小さな声で説明した。
その説明にロメロ軍曹が納得した。
※
ミリアリアは、アークエンジェルのタラップ前でため息をついた。
「どうした?」
そこにトールが来た。
「なんか落ち着かないと思って、キラが居ないと」
ミリアリアは、キラがいないのでやや不安だった。
「いい加減キラ依存症は、解消しないとキラの双肩はずっと重いままだぜ。
俺たちが残ったのは、あいつの双肩を少しでも軽くするためだろ?」
トールは、なぜ残ったのかの理由を思い出させた。
「そうよね」
ここは、キンバライト基地近くにあり近くに水源があり古くから栄えた町である。
町は、活気にあふれていた。
キラ少尉とアスラン大尉は、ジープから降りた。
「では、4時間後」
キラ少尉は、バルトフェルド大佐に集合時間を確認した。
本来ならば現地の人が買い物を行えばよいのだが度重なる死神との戦闘で買い物に割けられる人員がいなかった。
そのためアークエンジェルのモビルスーツパイロットからキラ少尉とアスラン大尉が選ばれた。
「気を付けろ。
バナディーヤの治安は、悪くないほうだが君がいたヘリオポリスから見れば最悪だからな」
バルトフェルド大佐は、キラ少尉に忠告した。
ここは、アフリカ大陸の中では割と治安がいいほうだがキラ少尉が住んでいたヘリオポリスから見れば最悪だ。
「了解」
キラ少尉とアスラン大尉が敬礼した。
ジープは、走り去っていった。
2人は、買い物のため歩き出した。
2人は、バルトフェルド大佐から町の詳細地図をもらっていたため店に行くのに不便ではなかった。
そのときキラは、何かを見つけてそれに近づいた。
「キラ」
アスランもキラを追った。
キラは、コロニー軍の空襲後と思われるクレータ前にいた。
「空襲だろう。
ビクトリアは、おろかその前線基地であるキンバライト基地すら攻略できないコロニー軍の鬱憤がここに来たのだろう」
アスランは、なぜこの活気あふれる町にこんなものがあるのかを説明した。
アスラン大尉も地球圏すべてを見たわけでは、ないので断言できないがおそらく戦争の傷跡が存在しない場所はもはや存在しないと考えていた。
※
η艦隊では、ちょっとしたアクシデントが起きていた。
η艦隊は補給部隊から水、食料、弾薬と燃料の補給を受けたがそれ以外のものが底を突きかけていた。
ブライアン艦長は、無視したかったがサオトメはアーガマもどきを追うことと長期任務に対応するため買い物に出ることを許可した。
そこでブライアン艦長は、買い物の荷物もちにサオトメを指名し同行者をアイリス曹長を指名した。
町は、敵勢力ではあるが近いバナディーヤに行くことにした。
2人は、ジープに乗り出かけた。
アイリスは、妙に楽しそうだった。
なお地図は、諜報部から入手しているため問題はなかった。
※
キンバライト基地には、多くの避難民が避難しており子供たちが基地内で無邪気に遊んでいた。
正直に言えば基地内で遊ぶのは、控えてほしいがそれは子供たちの笑顔を奪うような行為だったのであまりうるさくいえなかった。
※
アークエンジェルのモビルスーツデッキでは、ニコル大尉と整備員が必死にブリッツガンダムとイージスガンダムの修理と整備を行っていた。
イザーク大尉は、声をかけられないほど必死にシュミレーション訓練を繰り返していた。
彼の中には、死神への復讐の言葉しか存在しなかった。
そんな様子をラミアス艦長とフラガ少佐は、見守るしかなかった。
「でもいつからあんな」
その様子を見ていたラミアス艦長が不意にそんなことを言った。
「十中八九サオトメに傷を付けられたあとだと思う。
でもリズィーシーガンダムに負けたのも原因の一部でもあるがな」
フラガ少佐は、イザーク大尉がなぜああなったのかを推測した。
「キラ君は、誰よりも平和な日常に戻りたかったのになぜ?」
話題は、イザーク大尉からキラのことに移った。
「意外だよね。
俺もそう思う」
フラガ少佐もキラが志願したことには、驚きだった。
ラミアス艦長は、ため息をつくとモビルスーツデッキを後にした。
フラガ少佐も後に続いた。
2人は、廊下を歩いていた。
「おそらくサオトメに名前を聞かれたのがきっかけだと思う。
そう考えるとあの坊主の状態を作ったのは、俺たちになるわけだな」
フラガ少佐がそんなことを言った。
「それにしても迂闊だったわ。
パイロットとしてあまりにも優秀なものだからつい正規の訓練も何も受けてない子供だということを私は」
ラミアス艦長は、うつむきながらキラを戦争に巻き込んだ責任を感じていた。
「君だけの責任じゃないさ。
俺たちだって同じだ。
いつでも信じられないほどの働きをしてきたから。
必死だったのだろう。
またいつ攻撃があるか分からない。
そしたらサオトメに実力を認められた自分が護らなければならない。
そう思い詰めて追い込んだんだろう、自分を」
フラガ少佐は、なぜキラが志願したのか推測した。
「イザーク大尉の件も含めて何か解決策に心当たりは?
先輩でしょ?」
ラミアス艦長は、立ち止まりフラガ少佐に質問した。
フラガ少佐は、考え込んだ。
そしてラミアス艦長の体をなめるように見た。
ラミアス艦長は、身の危険を感じ一歩下がった。
「あまり参考にならないかも」
フラガ少佐が苦笑しながら言った。
「のようですわね」
ラミアス艦長は、目を細めてそういった。
「取り敢えず今日の外出で少しは、気分が変わるといいんですけど」
ラミアス艦長は、怒りながらずんずんと行ってしまった。
「いいよね、若者は」
フラガ少佐は、キラたち若者をうらやましがった。
※
アークエンジェルのブリッジでは、ダリダ軍曹とロメロ軍曹が私語を話していた。
「しかし思い切ったことするよね、艦長も」
ダリダ軍曹は、話題をキラにした。
「ですね。
数時間とは、いえヤマト少尉を艦から離れさせるなんて」
その話は、サイ二等兵も聞いていた。
「俺も出かけたいな。
何でヤマト少尉を選んだんだろう」
ダリダ軍曹がそんなことをぼやいた。
「スーパーコーディネーター、スーパーコーディネーター」
ロメロ軍曹の身勝手な言葉にとうとうサイが怒った。
「そんな好き勝手なこと言わないでください」
2人は、ぽかんとしたままだった。
「あいつは、戦争が誰よりも嫌いなのに責任感が強いから誰にも相談せず全部背負い込んで戦っているっていうのに」
ダリダ軍曹は、まだぽかんとしていたがロメロ軍曹がわれに帰った。
「何だと」
ロメロ軍曹がけんか腰になったがそれをダリダ軍曹が制した。
「悪かった。
もう言わないから安心しろ」
ダリダ軍曹がそうわびるとサイ二等兵は、CIC席に戻った。
「何でとめるんだよ」
ロメロ軍曹は、納得しなかった。
「バカか。
こんなことが艦長や副艦長に知れたら大目玉を食らうぞ」
ダリダ軍曹は、小さな声で説明した。
その説明にロメロ軍曹が納得した。
※
ミリアリアは、アークエンジェルのタラップ前でため息をついた。
「どうした?」
そこにトールが来た。
「なんか落ち着かないと思って、キラが居ないと」
ミリアリアは、キラがいないのでやや不安だった。
「いい加減キラ依存症は、解消しないとキラの双肩はずっと重いままだぜ。
俺たちが残ったのは、あいつの双肩を少しでも軽くするためだろ?」
トールは、なぜ残ったのかの理由を思い出させた。
「そうよね」
作品名:機動戦士ガンダムRS 第19話 宿敵の鎌 作家名:久世秀一