二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

機動戦士ガンダムRS 第19話 宿敵の鎌

INDEX|2ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 

 ミリアリアの表情から不安の色が消えた。

                ※

 アスランは、店で品定めを行いながら慎重に買い物をしていた。
こういうしっかりしたところは、幼少のころとまったく変わっておらずキラは少し笑った。
「何だよ」
 それを見ていたアスランは、むっとなって言った。
「ごめん、ごめん。
やっぱりアスランは、変わらないなと思って」
 いくら軍に身を投じても幼馴染の変わらない姿を見られて少しキラは、ほっとした。

                ※

 バルトフェルド大佐たちは、武器商人のアル・ジャイリーの邸宅に赴き取引を行おうとしていた。
「しかし驚きましたよ。
貴方が私のところへ御出になるとは」
 バルトフェルド大佐とジャイリーは、あまり良好な関係ではないためバルトフェルド大佐はできることならジャイリーと取引などしたくはなかった。
「水を押さえて優雅な暮らしのようだな、ジャイリー。
僕も出来れば君の顔など見たくはなかったが仕方がない。
今回のお客さんへの補給は、ちょっとキンバライト基地には荷が重過ぎるから」
 しかしアークエンジェルへの補給と避難民に物資を割くとあっという間にキンバライト基地を放棄せざるおえない状況になってしまう。
それを避けるためにもここでアークエンジェルと避難民への物資の補給が必要だった。
「単刀直入に聞くがこの要望を聞いてもらえるのか?
もえらえないのか?」
 バルトフェルド大佐は、早く取引の話を終えるため急いだ。
「それは、無論同胞は助け合うもの。
具体的なお話は、ファクトリーの方で」
 そういうとジャイリーは、皆を地下のファクトリーに案内した。

                ※

 サオトメとアイリスは、買い物袋をジープに乗せた。
「地球軍のアフリカ勢力圏内の中で1番活気があるといってもこの程度なのね」
 アイリスが不満に言った。
本音を言えば化粧水、香水、シャンプー、リンスにボディーソープなどがほしかった。
「仕方ない。
基地に着いたら少しの外出許可を出そうと思っているからそのときに買うといい」
 サオトメもアイリスのような女性が何がほしいのかわかっておりコロニー軍の基地に着いたら買える時間を作ろうと思っていた。
そのときサオトメは、不意に何かを感じ町のほうを振り返った。
「あの・・・・。
もしよかったら何ですけど・・・・。
今度もまたデートしてください」
 アイリスは、勇気を振り絞ってそういった。
しかしサオトメは、町のほうを見たままだった。
「悪い、アイリス曹長。
先に帰艦してくれ」
 そういうとサオトメは、町のほうへ走っていった。
「何よ」
 アイリスは、目に涙を浮かべながらジープのエンジンをかけドゴス・ギアに向かった。

                ※

 男6人は、屋上から双眼鏡で見かけないかわいい少年2人を見ていた。
「いいね、いいね。
俺は、あの茶色のほうが好みだよ」
 男の1人が言った。
「またお前は、好みを変えたのか?」
 男の1人があきれるように言った。
「それでまたあの手でいくのか?」
「ああ」
 男の1人が質問し別の男が答えた。
「それじゃ行きますか」
 男たちは、行動を開始した。

                 ※

 キラとアスランは、買い物を一通り終えた。
「どこかで休むか。
まだ集合時間には、相当時間があるから」
 アスランがキラに提案した。
「そうだね」
 キラもそれに賛成した。
そのとき不意にキラの横から出てきた男が前方の男にすりをした。
犯人は、キラたちと同じ進行方向へ逃げた。
キラは、反射的に犯人を追った。
アスランは、すりに遭った男の許へ行った。
「大丈夫ですか?」
 男は、すりに遭ったとき転倒してしまったが大きな怪我なくアスランの助けなしに立ち上がることができた。
「ありがとう。
悪いが犯人を追ってくれないか?
俺は、大丈夫だ」
 そういわれてアスランも犯人を追った。

               ※

 キラは、行き止まりですりの犯人を追い詰めた。
そこにアスランも来た。
「もう観念するんだ。
逃げ場は、ないぞ」
 キラが犯人にあきらめるように言った。
そのとき犯人は、懐から拳銃を取り出した。
アスランも反射的に拳銃を取り出した。
「逃げ場がないのは、お前たちだよ」
 するとキラたちの後ろには、サブマシンガンを構えた男たちがいた。
その中には、あのすりの被害者もいた。
「罠か」
 アスランは、悔しがり拳銃をおき目の前の男のほうに蹴った。
「いいね、いいね。
物分りのいい子は、おじさん大好きだよ」
 男たちは、そう笑いながら近づいてきた。
万事休すと思われた瞬間後方で発砲音が連続で鳴った。
アスランが何がおきたのか振り返ってみると男たちが倒れてその後ろから自分たちと同じくらいの少年が拳銃を持って走ってきた。
「伏せろ」
 アスランは、とっさにキラと一緒に伏せた。
また発砲音が鳴ると前方にいた男が撃たれた。
男たちは、全員生きていて反撃に出ようとしていた。
「逃げるぞ」
 少年は、キラとアスランにそういって走って逃げた。
キラとアスランもそれに続いた。

              ※

 相当走ったらしくキラは、息を切らしていたが少年とアスランは余裕だった。
「大丈夫か、キラ」
 少年がキラの名前を呼んだ。
無論キラは、少年と会ったことがなくキラは誰かわからなかった。
アスランは、この少年も不審人物として警戒した。
少年もそれがわかり少し残念そうだった。
「俺の声を忘れたのか?
キラ・ヤマトか。
その名とその声は、2度と忘れない」
 少年がそういうとキラは、はっとなりその少年が何者かわかった。
「アツシ・・・・。
サオトメ・・・・」
 キラが言った名前にアスランも驚いた。
「コロニー軍の『純白の死神』?」

               ※

 その後どういう経緯でそうなったのか3人は、喫茶店に座っていた。
そして3人は、ここの名物と呼ばれているドネル・ケバブを1個ずつ頼んだ。
キラは、はじめてみるケバブを少し警戒していた。
「アスラン、これ何?」
 キラは、アスランに目の前に出た料理を聞いた。
「ドネル・ケバブという料理で旧トルコ発祥の肉料理だ」
 アスランは、キラに料理の説明をした。
「まあお互い毒を入れる隙なんてなかったんだからそんなに警戒しなくてもいいだろう」
 サオトメは、そういうとケバブをほおばった。
「まったくナチュラルは、味覚音痴だな」
 アスランは、ため息混じりそういった。
「味のわかるコーディネーターは、有無を言わずにこのチリソースをかけるのが常識だ」
 そういうとアスランは、自分のケバブにチリソースをかけた。
「ソースなんかかけたら肉のうまさが殺されるのでは?」
 サオトメは香辛料やヨーグルト、マリネなどその店その店の独特の味付けを味わいたいためあえてソースはかけない派だった。
「チリソースは、肉のうまさを最大限引き出してくれるのさ」
 アスランは、得意げに言うとチリソースまみれのケバブをほおばった。
「うまい」