機動戦士ガンダムRS 第23話 マン・マシーンの恐怖
サオトメは、60mmバルカン砲で迎撃した。
魚雷を迎撃したことで発生した気泡の中を緑色で大型の水中型モビルスーツが姿を現した。
「こいつか」
新型機が両手にあるフォノンメーザー砲を撃ってきたので回避した。
「グーンより機動性があるな。
それにあの腕は、接近用の武器とすれば接近戦用水中型モビルスーツといったところだな」
サオトメは、冷静に新型機の特徴を視た。
新型機は、サオトメの予想通り接近戦を仕掛けてきた。
「このガンダムサイガーに対してうかつに水中で接近戦を仕掛けてきたのがお前のミスだよ」
サオトメは、ガンダムサイガーの武器をショットランサーからカスタム・ビームザンバーに持ち替えた。
無論水中でも使用可能であるが敵に悟られないようにビームは、切ってある。
サオトメは、新型機のクロー攻撃を避けると新型機にカスタム・ビームザンバーを押し付けビームを形成した。
新型機は、あっけなく撃墜した。
水中でも機体に接触させればビーム兵器が使えるのは、地球軍も同じなので問題はない。
サオトメは、攻撃目標をグーンに変更した。
※
モラシム大尉は、ガンダムサイガーに533mm6連装魚雷を撃ったが迎撃された。
「こいつは、私がやる。
お前達は、艦隊を」
モラシム大尉は、部下に命令した。
そしてフォノンメーザー砲を撃ったがやはり回避された。
「今日こそその機体をバラバラにしてくれるわ。
このゾノがな」
モラシム大尉は、ゾノの得意な接近戦に持ち込もうとした。
そのときガンダムサイガーが武器を物理兵器からビーム兵器に持ち替えた。
「水中じゃビームが使えないことがわかってないのか?」
モラシム大尉は、そういうとガンダムサイガーを近接戦闘用クローで攻撃した。
しかし避けられカスタム・ビームザンバーを機体に押し付けられた。
「水中でビーム兵器?
そうか。
水中でも機体に接触させればビームを形成できるか」
モラシム大尉は、無鉄砲に接近戦を仕掛けたことを悔いながら戦死した。
※
η艦隊は、グーンからの攻撃が止んだので対空監視のみに集中できた。
「回避しつつロール20。
ディンを取り付かせるな。
副砲、撃て」
ドゴス・ギアのブリッジでは、ブライアン艦長が命令していた。
※
シーサー小隊とニール小隊の全機は、ベースジャバーからKMX装置を水中にたらし潜水艦を探していた。
アクティブ・ソナーで探せば精度も確実だがそれでは、逃げられる可能性もあったのでKMXを使うことにした。
※
1機のグーンがおろかにも体当たりをしてきた。
「哀れだな」
サオトメは、グーンをよけすれ違いざまにカスタム・ビームザンバーを機体に接触させグーンを左右に切って撃墜した。
やっとグーン部隊は、ガンダムサイガーに接近してはいけないとわかったのか遠距離から魚雷攻撃をしてきた。
※
シグマン大尉は、1機のディンに接近するとビームサーベルでディンを撃墜した。
その後もう1機を接近して撃墜しようとしたがそのディンがシグマン大尉の背後を取った。
しかしそのディンは、コール軍曹の援護で撃墜された。
「やったな」
シグマン大尉は、部下の戦果を喜んだ。
「大尉が敵をひきつけてくれたおかげです」
コール軍曹は、シグマン大尉に感謝した。
シグマン大尉は、ユーピテルを1度ベースジャバーからジャンプさせると1機のディンに接近してビームサーベルで切って撃墜した。
ユーピテルをジャンプさせ両手にビームサーベルを持たせると1機のディンの両腕と両翼を切って撃墜した。
シグマン大尉は、ユーピテルの右手にビーム・マシンガンを持たせると1機のディンに撃って撃墜した。
1機のディンの背後からバルカン・ポッドを撃ち推進装置を破壊した。
推進装置を破壊されたディンは、そのまま墜落していった。
そしてシグマン大尉は、ビーム・マシンガンで立て続けに3機のディンを撃墜した。
ディンの背後から接近すると1機のディンをビームサーベルで貫いた。
シグマン大尉は、ビーム・マシンガンで立て続けに2機のディンを撃墜した。
ディンの背後から接近すると1機のディンをビームサーベルで貫いた。
※
サオトメは、1機のグーンをユーピテル・バズーカで撃墜した。
そしてもう1機のグーンにショットランサーを撃ち撃墜した。
サオトメは、そろそろころあいを感じドゴス・ギアに通信を入れた。
「ドゴス・ギア、メガビームライフルを射出してくれ。
そろそろシーサー小隊とニール小隊の部隊が母艦を撃墜する。
通信もこの状況では、近くの地球軍基地に送られる可能性も低い」
※
その通信を聞いてブライアン艦長は、サオトメの正気を疑った。
「何を言っている?
もし水中でビームなんか使ったらバッテリー動力しか持たない敵がおかしいと思うのは、当たり前だろ」
ブライアン艦長は、サオトメに怒鳴った。
「そんな思いと通信をさせないくらい速く全滅すればいいだけのことだ」
ブライアン艦長は、その言葉に負けメガビームライフルの射出許可を出した。
※
サオトメは、なお1機のグーンをマシンキャノンで撃墜した。
そのとき海面にメガビームライフルが来た。
サオトメは、浮上しそれを持つとせっまって来た3機のグーンにメガビームライフルを撃ち撃墜した。
※
それを見ていたグーンのパイロットたちには、動揺が走った。
「水中でビーム兵器?
バカな。
水中でビーム兵器など使えないはずでは」
グーンのパイロットたちは、今目の前で起きている現実を受け止めたくなかった。
※
そんなグーンのパイロットたちのことなど知らずにサオトメは、メガビームライフルでグーンを全滅した。
ガンダムサイガーが水中でビーム兵器を使えるとわかると恐怖で操縦桿を動かせなくなったのか立ち尽くすか敵前逃亡を図ろうとしたがどれも当てるのは、容易だった。
「しかしなんと他愛のない。
鎧袖一触とは、このことか」
サオトメは、一気に決着がついたのでそう思った。
※
シグマン大尉は、残り2機のディンをビーム・マシンガンで撃墜した。
※
シーサー小隊とニール小隊は、敵潜水艦を発見した。
「そこだ」
全機対潜弾のユーピテル・バズーカと対潜ミサイルを撃った。
直後海面に巨大な気泡が現れた。
※
ドゴス・ギアには、戦果が報告された。
「シグマン大尉より通信。
ディンを全滅させました。
サオトメ少佐より通信。
水中型モビルスーツを全滅させました。
さらにシーサー少尉より通信。
敵潜水艦を撃沈したとの事です」
イワン曹長が通信を読み上げた。
「全機に帰投命令を出せ」
ブライアン艦長が命令した。
作品名:機動戦士ガンダムRS 第23話 マン・マシーンの恐怖 作家名:久世秀一