二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

魔法少女リリカルウィッチーズvol.5

INDEX|1ページ/9ページ|

次のページ
 

14th MISSION


ゆりかごネウロイを目指す突入班。その前に巨大な人型ネウロイが立ちはだかる。このネウロイは、内部から大量の小型ネウロイを発生させて広く空を覆った。
「大した数だな…。これは容易には突破できないだろう」
「いや、包囲の薄い部分を突けば問題ない」
シグナムの言葉にバルクホルンが返す。
「でも、これだけの包囲陣から薄い所を見つけ出すなんて…」
リーネが言うと、やはりバルクホルンは不敵に微笑む。
「何かあるのね、トゥルーデ?」
ミーナが訊く。
「ああ。あそこだ!」
バルクホルンが指を指す。
「あそこは…!」
「巨大ネウロイの両脇…!?」
驚く一同だったが、確かにそこは包囲が若干薄かった。
「そうだ。あの部分を突破させるんだ」
「でも、それってつまり…一番危険な所じゃ?」
フェイトが訊く。
「扶桑にはこんな諺があるそうじゃないか。『肉を切らせて骨を断つ』。ここまできたんだ。そうでもして、油断しているネウロイに一泡吹かせてやろう」
「なるほどな。私達の第一目標は突入班の突破やからなぁ。多少の損害はあれど、やってみる価値はあるかも知れんね」
はやてが納得したように言う。
「ほな、その案でいこか。ただし、無理は禁物やで。命を失ってしもたら何にもならへんからなぁ」
その言葉に、全員が了解と返す。
「じゃあ私らは左翼から、ウィッチ隊は右翼から、それぞれ突破しよか。そうすればネウロイも戦力を分散せざるを得ないやろうから。それじゃ、武運を祈るで」

「聞いた通りよ。我々は右翼からネウロイの包囲網の中を進み、宮藤さん達を突破させるわ」
「ミーナ、フォーメーションはどうする?」
バルクホルンが問う。
「宮藤さん達を中心に、前衛を私とエーリカ、右翼をシャーリーさんとルッキーニさん、左翼をペリーヌさんとトゥルーデ、後衛をリーネさんに任せるわ」
了解、と返ってきたところでウィッチーズは隊列を組んでネウロイの包囲網の中へ突っ込んで行く。その中では小型ネウロイが一斉に襲い掛かってくる。
「全機、向かってくるネウロイを各個撃破!宮藤軍曹達に近付かせるな!」
言いながらミーナがまず、向かってくる一機を撃破する。その間にエーリカは三機を墜としていた。
「流石ね、フラウ」
「こんなの何てことないってば。ミーナ、最近あんまり前線に出てなかったから腕が鈍ってるんじゃない?」
ニシシと悪戯っぽく笑いながら冗談めかして言うエーリカ。
「もう、上官をからかわないの」
そんなやり取りの最中でも、二人はネウロイを撃墜していく。

「よし、ルッキーニ。どっちが多くネウロイを墜とせるか勝負だ!」
「オッケー!」
シャーロットの提案を受け、ルッキーニは頷く。
「レディー、ゴーッ!」
合図と同時に小型ネウロイを撃墜していく二人。次々と撃墜数を伸ばしていく。
「「10…11…12!」」
的が多いので特に狙いを定めずとも、弾丸は小型ネウロイに直撃する。
「今のとこは五分か」
「負っけないよー!」
競いながらも、二人は確実にネウロイを墜としていく。

「ペリーヌ、お前はリーネの援護に回れ」
バルクホルンがふと、そう指示する。
「でも、それでは大尉が…」
「私のことなら心配ない」
そう言うとバルクホルンは背中に背負っているもう一丁のMG42機関銃に手を伸ばして二丁持つ。
「リーネは連射が利かない。多対一になれば危険だ。だから、ここは私に任せて行け」
「…わかりました。お願いします」
ペリーヌはリーネの所へ移動する。バルクホルンはそれを見送ってから、向かってくるネウロイに向き直り、
「……さぁ来い、ネウロイ!ここは通さん!」
両手に持ったMG42のトリガーを引く。

左翼から攻めいるなのは達。最小限の敵を撃破しながら、ネウロイの包囲網を突破するために前進していく。
「戦力を分断してなお、この数か。相変わらずネウロイは数に物を言わせているな」
「量より質だってことを、そろそろわからせてやらねーとな」
言ってヴィータが先陣を切ろうとする。
「ヴィータ、今はあんまり前に出たらアカンよ」
はやてが突出しそうなヴィータを制す。
「でもよ、はやて。目の前に敵がいるんだからぶっ飛ばさねーと…!」
「ええから。なのはちゃんもやで。露払いは私らに任せとって」
「はやてちゃん…ふふ、了解」
「二人はは突入に備えて、なるべく温存しておいて」
はやてに続き、フェイトも突入する二人に言う。
「ということだ、アギト。…いけるな?」
『合点!』
シグナムがボーゲンフォルムのレヴァンティンを構える。その矢の先端に炎が灯る。
「翔けよ、隼!シュトゥルムファルケン W.R.E(Wide range explosion)!!」
シグナムが矢を放つ。それは一直線の軌跡を描き、一機の小型ネウロイに直撃する。
『弾けろっ!!』
アギトが言った瞬間、小型ネウロイに突き刺さっていた矢が周囲を巻き込む大爆発を起こした。その規模は、シグナムが単体でシュトゥルムファルケンを放った際の倍ほどである。
「よし、行け!高町、ヴィータ!」
その声に促され、爆発でぽっかりと空いた部分をなのはとヴィーが突き抜け、寄ってくる細かな敵はフェイトとはやての攻撃で墜とされていく。
こうして、左翼は突破を果たした。

「サーニャちゃん、エイラさん。行こう!」
そう言うと芳佳達は皆が戦い続ける隙間を縫って包囲網の突破を図る。
近づいてくるネウロイは、芳佳達に接触する寸前で墜とされていく。
「行って、芳佳ちゃん!」
それはリーネとペリーヌによるアシストの賜物であった。
「三人とも、今のうちですわ!さぁ、早く!」
その声に押されるように三人は右翼の包囲網の突破を果たした。

「なのはさん!」
「芳佳ちゃん。そっちも無事に突破できたみたいだね」
「モタモタしてる時間はねーぞ。さっさと行かねーと手遅れになる」
合流した五人は改めて、ゆりかごネウロイを見る。
「内部へ突入したら、私達は艦橋の方へ向かいます。なのはさん達は機関室側のコアをお願いします」
「了解」
サーニャがフリーガーハマーのロケットでゆりかご側面の装甲を破壊し、五人は内部へと突入する。