二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

魔法少女リリカルウィッチーズvol.5

INDEX|3ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

艦橋を目指してゆりかごネウロイ内部を移動する芳佳達。
「コアは、この先にあるみたい」
艦橋を目前にしていたのだが…
「でもこれ、どう見ても壁だよね…」
「これじゃあ進めないな」
立ちはだかった壁のせいで立ち往生を食らっていた。
「…芳佳ちゃん、コアはお願い」
サーニャはそう言うとRPG-7を構える。
「サーニャ!?」
「サーニャちゃん、ダメだよ!それはコアを破壊するための装備なんだから」
「でも、この壁を破壊するにはこうするしか…。それに、烈風斬ならどんな敵も倒せるんでしょう?」
「それは真・烈風斬の話だよ。巣のコアを普通の烈風斬で破壊出来るかはわからない。だから、この壁を壊すって言うなら私がやるべきなんだ」
言って芳佳は烈風丸に手を伸ばし、構える。烈風丸が芳佳の魔力を吸っていく。
「烈風ゥゥゥゥ斬ッ!!」
芳佳が掲げた烈風丸を振り下ろす。凄まじい魔力の刃による斬撃が、艦橋へと続く道を切り拓いた。
「さぁ、行こう!」
三人は艦橋に突入する。

「キリがねえ…!おい、なのは。先に行け!残りは私が引き受ける」
「ヴィータちゃん、でも…!」
「うっせえ!私のことなら心配すんな!向こうもそろそろブリッジに着く頃だろ。それにお前にはコアの破壊っていう大事な仕事がある。露払いは私に任せときゃいいんだよ」
捲し立てて言うヴィータ。
「いいか、なのは。私はあの日、お前を…いや、お前だけじゃねえ。大事な人を、物を、護れるようになってやるって誓ったんだ。もう二度とあんな思いはゴメンだ。邪魔するものは全部、私とアイゼンで叩き壊してやる。だからお前は、私らが開いた道を進んでってくれりゃいい」
ヴィータはカートリッジをロードすると、グラーフアイゼンをギガントフォルムへと変え、
「ギガントハンマー!!」
巨大化したハンマーを振るい、その単純な威力と衝撃で周囲のネウロイを一掃した。
「行け!」
「ヴィータちゃん、ありがとう。無茶…しないようにね」
なのはは一気に機関室を目指す。
「へっ…誰に言ってんだ。いっつも無茶すんのはお前の方だろーが」
軽口を叩いた後、ヴィータは残りのネウロイへと突っ込んでいく。

「ついに来たね…」
「これを壊せば、終わるんだな」
芳佳達はコアの前で停止していた。なのはと通信をするためだ。
「なのはさん、聴こえますか?」
「芳佳ちゃん?うん、聴こえてるよ」
「そっちはどうですか?」
「私も今、機関室に着いたところ。これから破壊の準備にかかるよ」
そう言うとなのはは、
「レイジングハート、ブラスターモード」
と呟き、自身のバリアジャケットを変更する。また、それに合わせてレイジングハートも姿を変え、なのはの周囲にビットが展開された。
彼女はコアへとレイジングハートの先端を向ける。そしてカートリッジをロードする。
「サーニャちゃん、これからカウント10で一緒に撃つよ。いい?」
「了解」
サーニャもRPG-7を構える。
「これ使ったら、またシャマル先生に怒られちゃうなぁ。でも今は、やるしかないよね!」
一言呟いて、なのははカウントを開始する。
「カウント、10、9、8、7、6…」
段々とレイジングハートの先に魔力が集められていく。
「5、4、3、2、1…全力全開!スターライト…ブレイカァァァァーーーッ!!」
レイジングハートの先に収束された魔力が、コアへ向けて一斉に放たれる。しかし、まだコアを砕くまでには至らない。
「ブラスター1、リリース!」
さらに出力を上げて砲撃を続ける。
「ブラスター2、リリース!」
あまりの出力に、レイジングハートにヒビが入る。このようにブラスターモードは、自身の限界を超えてしまう危険な形態なのである。
サーニャも、艦橋のコアへ向けてロケットを放った。
互いの部屋で爆発が起こる。そして…
「…こちら、スターズ1。ネウロイのコアの、破壊に成功。そっちは、どう?」
息を切らしながら、なのはが通信を入れる。身体が受けたダメージは、思ったより深刻なようだ。
「っ…なのはさん、ダメです。こちらは破壊出来ていません…!」
震える声でサーニャが言う。艦橋のネウロイのコアは、ロケットにより多少の傷こそ入ったものの、完全破壊には至っていなかった。
「そんな…!?」
機関室側のコアがゆっくりと再生を始める。
「…っ」
全力のスターライトブレイカーを撃った反動によって消耗しきった彼女は戦慄を覚える。
「…」
もう打つ手がない。誰もがそう思った。その時、
「今なら、まだ間に合うよね?」
口を開いたのは芳佳だった。その手には、再び烈風丸が握られている。
「宮藤!ダメだ、少佐が一回だけって言ってたんだろ!?」
「でも、モタモタしてたらコアが復活しちゃう。なら、一か八かでも賭けに出てみないと」
彼女はゆっくりと烈風丸を振り上げる。
「魔力を失うかも知れないんだぞ!わかってるのか!」
「わかってます。でも、今この場所で確実にコアを破壊出来るとすれば…それは私なんじゃないでしょうか?」
「芳佳ちゃん…」
心配そうに見るサーニャ。
「大丈夫だよ。もし、魔力が無くなっても世界を、みんなを護れるなら本望だもん」
ニコッとしてサーニャに応える芳佳。
「行くよ…」
芳佳は大きく息を吸って烈風丸を振り上げ、
「…烈風ゥゥゥゥ斬ッ!!」
二度目の必殺の一撃を放った。