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そして、駒鳥は飛び立つ。

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「ブレイク、この街を頼んだよ。アルフレッドもそうだけど君の事は信頼している」

 両肩をぽん、と叩かれる。真っ直ぐな、茶色の瞳がジョンを見つめる。近いけど、ずっと遠い存在だった憧れの人から信頼を寄せられる日が来るなんて。ジョンも微笑みながら答えた。

「いえ、」

 置かれていた両手を優しく外す。

「『ロビン』です」

 本名であり戦いの時の名を訂正して、ジョンも彼の瞳を見据えた。ブルースもふっと笑いながら安心した様に一言返した。

「…そうか」




***




 ゴッサムシティのとあるビルの上にひとり、真紅のマントを靡かせる人影。
 見渡している、夜の街には静かな雰囲気には似合わない叫び声や悲鳴が交差する。
 ――今すぐ制さねば。

「行くか」

 ロビンは見下ろす街の中へと降り立っていった。








 そして今日も駒鳥は飛び立つ。







END