The world make kaput <1章:2>
才能
ドスランポス狩猟から数日…エリスはラウルと共に幾度と無く狩猟の地へ赴き、ハンターとしての才能を着実に開化させていった。
しかし、その才能はある日を境に在らぬ方向へとねじ曲がってしまう。
それは、村長から森丘のランポスが増え過ぎているから20匹程狩ってきてほしいと言われたのがきっかけだった…
ラウル:
「エリス、数が多いから閃光で動きを止めるぞ!」
エリス:
「了解!」
ラウルは用意していた閃光玉をランポスの群れへと投げ付ける。
ピカッ
「グギャァ…」
「ぉろろろ~ん…」
視界を奪われたランポスに混じって他の呻き声が聞こえてきた…
ラウル:
「何やってんだお前は…」
エリス:
「目が、目がぁ…」
ラウル:
「お約束かよ!お前、了解って言ってたじゃねぇか!!」
エリス:
「なんとなくノリで言ってみましたぁ…」
ラウル:
「…はぁ」
溜め息をついたラウルは閃光の効果が切れない内にとランポスの群れへ走り出す。
やっとエリスが視界を取り戻した時には既に10匹の死体がころがっていた。
エリスも遅れて参戦し、ラウルと残り5匹ずつ倒していった。
エリス:
「さっきの何ですか?」
ラウル:
「閃光玉だよ。相手の視界を一定時間奪う事ができる」
エリス:
「へ~、お店に売ってるんですか?」
ラウル:
「店には置いてないな…自分で作るんだよ。」
エリス:
「ほほぅ…」
そう言うと下を向いて考えこむエリス。
ラウル:
「こういう小道具はお前んとこにいるアイルーに聞いた方が詳しいぞ」
エリス:
「アキにですか?」
ラウル:
「あぁ。あいつらは手先が器用だからな」
エリス:
「ふ~ん…分りましたぁ。帰ったら早速聞いてみます♪」
ラウル:
「じゃぁ帰るぞ」
エリス:
「は~い」
そうして2人は森と丘を後にした…
その夜…ココット村は小規模な地震にみまわれる…
作品名:The world make kaput <1章:2> 作家名:ますたーど