東方宝涙仙~其の弐拾八(28)~
「ずっとといってもほんの5分程度ですが…」
「てことは魔理沙。あんた5分であれだけ爆睡してたわけね」
「疲れてたからな。そういやあの気絶した影女は?」
「見張ってませんでした。まだ上に…!?」
風香は階段を登りきったところを見たがそこにシズマの姿はなかった。
「ない!いなくなってる!!」
そんな馬鹿な、と風香は階段を駆け登ったがそこにはシズマの足に影の槍が刺さった影響で飛び散ったかすかな血の跡しかなかった。
焦る風香とは反対に、霊夢はいたって冷静だった。
「こんだけ人手が多いんだからまたそいつが襲ってきても簡単に倒せるでしょ。魔理沙一人で倒せたくらいなんだから」
「どういう意味だよそれ」
魔理沙がつっかかる。
「そ…そうですよね」
「とりあえずレミィの入っていった場所に戻りましょ」
魔理沙、風香も加わり再び移動を始めた。
▼其の弐拾九(29)へ続く
作品名:東方宝涙仙~其の弐拾八(28)~ 作家名:きんとき