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Wizard//Magica Wish −14− 最終回

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「ほむらちゃん…」

「…っ…ひぐっ…」

「時間を…繰り返すんだ」

「っ!!何言って…」


ハルトの言葉と同時に、ほむら は泣くのを止めて彼へと近づく。

「俺は…どの時間軸でも、君を苦しめる存在になっていた。おそらくこれからも…だから




俺の願い、一つ聞いてくれるかい?」


「な…何を…」



ハルトは一歩だけ前へと進む。
そして、右手をほむらに向けた。



「次からの時間軸で、何の躊躇も持たずに、俺を殺してほしい。今度こそ、確実に俺を殺してくれ」
「っ!!」
「今度は会える望みなんてないかもしれない。けど、君の中で俺が邪魔しているっていうなら、今度こそ…君の手で…っ…頼む」
「…止めて…」


「あの時から決めているんだろ?もう、誰にも頼らないって…」

「止めてって言っているでしょっ!!」

「頼むよ…ほむらちゃん」



ほむらは、息を切らしながら地面へと視線を落とす。

そして…何かを決意したかのように。


もう一度、ハルトを見つめた。



「これが…最後…あなたに向ける。最後の言葉よ…次からは、二度と無い…」

「ほむらちゃん…っ…」







「私と皆をつないでくれて…ありがとう…っ…」









ほむら は、涙を浮かべながら笑顔でハルトにそう言った。
そしてハルトは満足気にどこか遠くへと歩き去っていった…。


「まどか…ごめんなさい…」
「うぅん…いいんだよ…」

ほむら は左手の盾型の砂時計を操作し始めた。
それは、彼女が再び時間を元に戻す意味だった。

まどか はそれを止めようともしない。


「また…会えるよね?」

「えぇ…全て無かったことになるけど…必ず、私があなたを救ってみせる」
「うん」
「だから…待ってて…まどかっ…」
「うん…またね?ほむらちゃん…」


ほむら は最後にまどかを抱き、そこから数歩分後ろへと下がった。

キュウベぇは物珍しそうに ほむらを凝視する。


「見ていなさい、インキュベーター。これが、あなたが知りたがっていた、私の秘密よ」
「まさか…君の力は…っ!」

その瞬間、自分達の目の前から ほむら は消え去った。
時間を超えて、過去へと戻っていったのだ。


「お願い…ほむらちゃん…っ!」